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パーティー券収入、不記載でキックバック

多分私たちのような一般市民の多くは、日々、「今日は卵がいつもより高いから買うのをひかえようか?」とか、「向こうのお店の牛乳の方が少し安いから、今度向こうのお店に行ったときに買おう」とか、苦しい家計の中で涙ぐましい努力をしていると思います。

おそらく、そのようなことをほとんど気にすることなく生活をしている人たちが政治を動かしているのだろうなと思うことがあります。

政治資金規正法の規制をかいくぐり、パーティー券ならば派閥など一般政治団体でも企業に購入を求めることが出来ることをいいことに、いまだにパーティー券による企業等からの政治資金集めが続いています。しかも、政治資金収支報告書に購入者名を記載する義務が生じるのは20万円を超える場合です。

子会社などに20万円以下に分散させて購入してもらえば購入者を報告する必要もなく、また、一つの企業に対して同じ政党の複数の派閥や議員から20万円以下のパーティー券の購入を依頼すれば、購入者を明らかにしないまま政治資金を集められるというわけです。

[NHK NEWS WEB 2023年11月25日 18時19分]

そんな抜け穴の多い政治資金規正法ですが、最近は政治資金収入の不記載や過小記載が発覚しています。

[産経新聞 2023/11/20 09:49]

お金に対して無頓着なのか、確信犯なのか、私たち一般市民が日々生活の中でやりくりしている状況とあまりにもかけ離れすぎていて、この人たちに本当に私たちの生活を考えた政治を行うことは無理なのかもしれないと思ってしまいます。

そして首相の「それぞれの政治団体が責任を持って点検し、適切に対応すべきものだ」との発言。まるで他人事のようです。

こんなニュースばかりで、がっかりしているところ、こんどは自民党の最大派閥「清和政策研究会」安倍派が、所属する議員がパーティー券の販売ノルマを超えて集めた分の収入を議員側にキックバックし、派閥の政治資金収支報告書に収入や支出として記載していなかった疑いが報道されています。

[NHK NEWS WEB 2023年12月1日 17時05分]

もしこれが本当のことならば、これはひどすぎます。「不手際」などではとうてい説明できない、意図的としか考えられないことだからです。

政治家は誰の方を向いて政治をおこなっているのか、本当に私たちは真剣に見ていかなければならないと思います。

このような「お金」に対する執着とエネルギーが政治の行動原理になっているのならば、そのような政治家が提示するどんな政策の裏にも、表向きはともかく、「国民生活をよりよくするため」とはかけ離れた仕組みが用意されていると思うべきなのかもしれません。

私たちの生活に直接かかわる税金や、教育や、安全保障の問題などまでもが、私たちの生活のためではなく、政治家のお金儲けの手段にされるのだとしたら、私は政治に無頓着ではいられません。


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