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技術士になろうと思っても、思わなくても、まずは業績の整理。

私が技術士資格を取ってほしいと思うような人は、会社の中でもたいてい様々な仕事を任されて、頼られて、毎日忙しく働いています。

もし、それでも技術士に興味があるなら、そして受験に一歩踏み出せないでいるのなら、忙しいなかでも少し時間を割いて、まずは自分の業績を整理してみることをお勧めします。

いずれにしろ、技術士二次試験の受験申込書には業務経歴を記載する必要があります。これをもとに受験資格があるかどうか確認されることはもちろんですが、技術者として成長してきた歩みや資質があることを試験官にアピールすることができます。

技術士二次試験の業務経歴欄はたった5行ほどですが、最初はそれにこだわらず丹念に書き出してみることです。

自分は技術者としてどんな立場でどんなことをしてきたのか。その時何を思いながら、何に苦労して、どう解決してきたのか、そして、今考えると何が出来ず、何が足りなかったのか。成果はもちろん、うまくいかなかったことまで書き出してみることです。

私は、このプロセスで、自筆でもワープロでもとにかく、思い出して、考えて、書いて、推敲して書き直して、全部を人に見せて事細かに説明して議論できるぐらいにしておくことが大切だと思います。技術士に必要な思考訓練だと思います。

どこが技術士としてふさわしかったのか、どこが技術士として不足していたのか、ほかの方法はなかったのか、今だったらどうするのか、最新の技術を適応したらどうなるのか、等々、業務経歴から思考訓練の幅を広げていくのです。

きっと5行では収まりきれないほどの経験を積んできた人が多いのではないでしょうか?それでも最初はかまわずに、たくさん細かく書き出してみるべきだと思います。きっと物語のネタになるような経歴シートができあがるのではないでしょうか?

業務経歴を整理してみて、まったく経歴が不足していると感じたら、今後は足りないところを補うために何をするべきか考えてみましょう。新しい業務へのチャレンジや、仕事に対するマインドの切り替え、会社への提案などにつなげられるかもしれません。

そして、何よりも技術士試験を受験けるための自信や、対策につながることは間違いありません。

世の中には業務経歴の棚卸シートのひな型がたくさん出ています。私は自分に合った独自のフォームで構わないと思いますが、いろいろ手を加えながら、何度でも書き直しながら作り上げていってほしいと思います。

業務経歴の整理は技術士二次試験には大変重要なことだと思いますが、仮に、技術士試験を受けないにしても、技術者としての成長に非常に役立つことだと思います。ぜひ、自分の業務経歴の棚卸を、少し時間をかけて行うことをお勧めしたいです。

出来上がった業務経歴は宝物です。そこから絞り込んだりまとめたりして、5行の受験申込用の経歴にしてみてください。

見直し、検討しつくされた自分の経歴・業績に対しては、何を聞かれても、うまくいったことも、失敗したことも、そのどちらの理由も、自分の経歴にかかわることならなんでも答えられるぐらいに自問自答してみてください。それが技術士としての思考につながっていくのではないでしょうか。記述式問題のヒントも何かしらそこから得られるのではないかと思います。

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