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代表戦は大エンターテイメントだった

2019年のU-22の代表戦に行ったなぁ、とか、遡れば1992年にアジアカップの優勝を目の前で見たよなぁとか、行った事がなくはないけれども、いわゆる昨今のA代表の試合は初参戦。
そこは、なんとも普段のリーグ戦とは違う「大エンターテイメント空間」だった。

普段JRでさっと行くパナスタ、今回はモノレールで行ってみた。
谷町線終点の大日でモノレールに乗り換えようとすると、おっしゃれ~にユニフォームを着こなしたファミリーや、へそ出しをはじめとした超アレンジの娘さん、いかにも代表戦のゴール裏にいそうな若者など、代表ユニ姿の人が一気に増える。
その時点で、ユニフォーム姿の人達から湧き上がる高揚感がなんだかいつものリーグ戦とは違っていた。まぁ、リーグ戦はある意味日常の延長、代表戦はお祭りなんだろうなぁとこの時点でひしひしと思う。

そんなこんなで到着するとグッズ列のなんと長いこと!これはU-22の時に体験して心の準備はできていたので、静かに順番を待つ。(後ろの男女がずっと話していたユニのサイズ問題が非常に気になるも余計なお世話な口出しは自粛)ようやくブースに入れたら、どうしてもどうしても今日この日に買って帰らないといけないもの「川辺選手のキーホルダー」へまず向かう。
ん?え?見本??あ、ああ、レジでね、はい、言えばいいんですね。
で、そそくさとレジに向かって差し出されたそれは…


あれれ?キット??ですか???
いやいやもう手に入ればそれでよし。

グッズを手に入れ、バナーを撮影しようと探すと…
なんとも長い列!!…が出来ている選手と出来てない選手の差の激しさ。これはこの後も何度も実感することになるのだけど。
川辺選手、そして撮りたかった選手のバナーを無事撮影していざ入場。

この日のキックオフは18:55、入場したのは16:30頃だったけど、すでに場内には多くの人が!!スタジアムDJももう入って、入場した人たちの高揚感をこれでもかと上げている。

席に着く前に食事を済ませておいた方が得策だなとスタグルを眺めてうろうろと。スタグルはいつものパナスタのラインナップで(&外にも多くのキッチンカーが並んでいた)何を食べようかとうろついていたら、リーグ戦だと我らサンフレサポが長い列をなすくくるにこの日はほぼ列がなく、このチャンスにくくるのたこ焼きをさっさとお腹におさめて自分の席に向かう。

改めて見回しても新旧の代表ユニを着た人が圧倒的に多い。これを着てここに参加することに意味があるんだろうなぁと思う。

女性はとにかく「三苫選手」「伊藤純也選手」が圧倒的に多い。私の後ろの席のIJ好き(と思われる)女性は試合中にIJがスプリントするたびに「キャー!」と金切り声を発していて、あぁ、こんな声もリーグ戦ではなかなか聞かないなあなどと思った。本当にIJが走るたびに歓声とか嬌声いうよりも「金切り声」を発していたが、彼女の喉は大丈夫だったんだろうか。

声といえばこれが本当にシビアで、選手紹介でも昨年のワールドカップに出場し、活躍した選手には歓声が上がり、拍手も大きい。ワールドカップには選ばれなかった、もしくはあまり報道されなかった選手のときは「え?そんなに?」と思うほどしんとしている。いや本当にシビアな反応。
これは試合中も同じく、三苫選手がボールを持つ、IJがサイドをスプリントする、それだけで大歓声が上がる。それは久保選手が交代で出場した時も同じく。

そんな反応を肌で感じて、ここはサッカーを観るというより「有名な選手を見る」「代表戦という空間を楽しむ」という人が圧倒的に多いんだなぁ。と思った。それは別に悪いことではなく、そこからサッカー、Jリーグに興味が派生する人もいるだろうし、それがなくてもそういう楽しみ方もあるという事。
ただ、選手紹介の、試合中の、その声や拍手から思うに「有名な選手」「テレビで見たこと、聞いたことがある選手」以外には興味がない人も多々いた。極端な言い方をすると、めざましテレビやZipで取り上げられる選手にしか興味がない人も、人が、ここには来ているという事かなと。

今シーズンから、野々村チェアマンの肝いり(?)で各都道府県でサッカー番組が始まって、Jリーグをメディア方面から盛り上げようとしている。それも一つの方法ではあるかもしれないけど、やっぱり試合をもっと気軽に地上波で観れるとか、情報番組でも取り上げられるとかではないと裾野はなかなか広がらないのかなとも思った。
簡単に手に入らない、頑張って見に行く取りに行く情報、では反応しない層が自分たちが思っているよりも多いのだと思う。

なにしろ、この代表戦はJリーグとは雰囲気も客層も全く違う『大エンターテイメント空間』だったから。

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