CE試験、CA試験に不合格だった方へ

 CE試験、CA試験に不合格だった方々へ伝えたいことがあります。
 あなたの同期や同僚は合格していき、自分が受からないことから自信をなくしてしまう必要はありません。合格者を目の当たりにして錯覚してしまいがちですが、簡単な試験では決してありませんし、合格して当たり前なんてことはありません。
 そして、不合格であったこととあなたの能力には何ら相関関係はありません。私が知っている最も仕事ができる書記官は裁判所事務官として採用されて6~7年目で合格した方でした。何度も不合格を経験されたとのことです。私がまだ経験が浅かった頃、その方はCAに合格して4年目ぐらいの若手書記官でしたが、私が弁護士から電話口で質問をされて困っていたときに、すかさず根拠が載ったページを差し出し助け舟を出してくれました。そのような周りの書記官のサポートだけでなく、主任書記官業務にも精通しており、赴任してきたばかりの主任に主任業務の説明をよくしていました。その他言い出したらキリがないですが、大変仕事ができる方でしたので、現在は事務局に配属され、総合職と同じ出世コースを歩かれています。
 何度も不合格になったからといって、それはあなたが書記官に向いていないことを示すものでは決してありませんし、頭の良し悪しを決めるものでもありません。
 書記官に必ずならなければいけないことはありませんし、来年も受けるかどうかはご自身で決めてください。しかし、少しでも書記官になりたいという気持ちがあるのなら、諦めないでください。何度も挑戦したからこそ、得られたものも必ずあります。事務官のときにしか得られない知識や視点を用いて、良い書記官になれるはずです。
 合格までに何年かかったのかよりも書記官として何ができるのかの方が重要です。実務に入ればあなたの年次よりも仕事ぶりの方が重要です。
 不合格は何度経験しても辛さが和らぐことはありません。それでも、もう一度目指す決意をしたのであれば、心から応援しています。

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