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大学サークルに絶望して、サークルを作った話

久々に何か書きたい!そういう衝動にたまに駆られて、昼休みの隙間時間で書き始めるも途中で下書きにためる…。そんな下書きたちがたくさん溜まりました。さまざまな話題で書くことを試みましたが今回はなかでもどうしても書いておきたかった、大学生の時にサークルを作った話を残しておきます。

自由な大学生生活がスタート!

大学生になると地域を飛び出し、今までとは全く違った環境で学ぶことが多くなる。 18歳を迎え、ほぼ大人になり、自分のことは、自分で裁量権を持つことになる。それと同時に今までように用意されたコースはなく、いい意味でも悪い意味でも全てが自由を与えられる。大学は、クラスはないが、部活・サークルはあって、スーパー自由な大学生活の中で数少ない身を置ける場所、帰属できる場所な気がする。

6年ほど前の大学の入学式を体調不良で欠席という最悪のスタートを切った僕も、当時「サークル」で友達ができることに大きく期待していた1人だった。

入学初日に行われたサークル勧誘。小さい頃からサッカーをしてきた僕は、当然のようにサッカーサークルを探した。ただ、キャンパスの場所は大都会東京のど真ん中にある品川。11対11の試合を気軽に行えるグラウンドなんてほとんどなくて、存在するのは体育館でもできるフットサルサークルだけだった。

そのフットサルサークルは、大学内でも公認サークルとして活動しており、部員数も多かった。公認サークルだからキャンパス内の体育館も自由に使えるし、大学からお金も出ていて「入るならここぐらいしかないか…。」と思ってとりあえず新歓飲み会に行った。

陽の場、新歓

失礼な言い回しかもしれないが、大学のフットサルサークルの僕のイメージは、部活ほど厳しい環境に身を置きたくはないし、実力的にも難しい。だけど球を蹴ることは続けたい。そんな人の受け皿になっているイメージであった。そのため所属している人は、みんなサッカーやフットサルが好きな人が多いんだろうなと思い込んでいた。

実際に新歓飲み会に行ってみたら、全然違かった。というより僕が大学の新歓について知らなすぎたというのが正しい。いわゆる大学生の飲み会の口実みたいな場だった。とにかく酒が飲みたい人、出会い目的にくる人…。そんな人ばかりでサッカーの話、フットサルの話なんて1ミリも出てきやしない。いわゆる「陽」のオーラがぷんぷんしたその場は、僕とは180度違う世界だった。

(飲み会だからしゃーない…。でも、体験入部の日はフットサルするし、大丈夫っしょ。)と思い、数日後の授業終わりに体育館に向かった。

とっても人が多かった、絶対元サッカー部だなって人が多数。なかには眩い名前の高校、クラブのエンブレムを背負ったウェアを身につけた新入生もいた。ワクワクした。ボールを蹴って友達ができる。この時は最高にワクワクしていた。

しばらくするとチームを分けられ、試合開始。最初からガンガン行くのもなと思い、様子を見ながら試合に入る。数分して気がついた。(あぁ、この感じ、すごく苦手なやつだ…。)誰も奪いに寄せてこない、指示も出さない、点をとっていいのは女性のみの暗黙の了解。下の学年はずっと守りだけ。

全然楽しくないまま2時間が過ぎて、活動終了。そのまま飲み会。「ここからが本番でしょー!」なんて先輩もいた。僕には合わない環境だなと思い、入部届は捨てた。そうしたサークルが悪いわけではなく、ただ単純に僕とは合わなかった、それだけ。

「サッカーって最高じゃん。」を感じた大学1年。

4月に、大学生のサークルというものに対して何も期待しなくなり、ただ授業を受けるためだけに大学に通っていた。大好きなサッカーは、地元の静岡県で3級レフェリーとして活動。コーチライセンスもとり、高校生や小学生の指導、社会人リーグではプレイヤーも続け、隙間時間はJリーグ、プレミア観戦、サッカー人として順風満帆の1年を過ごした。

この1年が自分の中でのサッカー観を大きく変えた。レフェリーとして、指導者として、選手として、サポーターとして、大好きなサッカーにたくさんの時間を費やし、複数の立場で関わり、さまざまな視点から捉えることができ、サッカーに対しての認識、価値観が変わった。

価値観が変わると、いい作用が連鎖的に起こる。例えば、指導者をしていると目の前の価値にこだわったり、選手に球の扱いが上手くなって欲しくなったり(どれも間違ってはいないけど)、本質を見失いがちである。ただ、サッカーって文化だし、楽しむのが大事(ざっくりいうと)って思えてくると、肩の力がフッと抜けて、いい指導につながったり、レフェリーにおいても、気持ちのいい試合づくりにつながったりする。

そんな最高の循環があることを、僕は大学1年間を費やして気がつくことができた。「サッカーってやっぱ最高じゃん。」って思ったこの期間は、人生で1番大切な時間だったと思う。

唐突に訪れた「ぼっち期」

大学2年の途中で1番仲が良かった友達が大学を辞めた。サッカー好きなやつではなかったけど、たまたま英語の授業で隣になって、意気投合して、大学にいるときは、だいたい一緒にいたし履修も同じものを組んでいた。寂しかったし、何より「ぼっち」になってしまったのだ。

いわゆる顔見知り、見かければ「よっ!」と声をかける「よっ友」はたくさんいた。でも、ずっと一緒にいるほどでもない…。そんな関係。(あぁ、無理してでもサークル入っておけば良かったな〜。)そんな思いを抱いた。

大学に行くのも気が重くて、そんな気分を忘れさせてくれるのもやっぱりサッカーだった。兄に誘われて日本代表、磐田の試合に行ったり、高校の友達と川崎に行ったりして気分転換。観戦に行くとInstagramに記録として投稿していた。当時、川崎がシルバーコレクターを脱却するか!?ぐらいの時期で、本当に面白サッカーを展開していた時期だった。そのおかげで、「よっ友」の1人Tから、「今度、等々力(川崎のホームスタジアム)案内してよ!」DMが来た。「最高、いこーぜ!しばらく等々力ないから埼スタの日本代表戦いかね?」と返事をして、観戦に行った。

Tは内部進学生のサッカー部出身で、周りに友達も多く、サッカー好きも多かった。そいつを通して、たくさんのサッカー好きな同級生と知り合えて、たくさん話をした。そこで気がついたのが、みんなサークルには入っていないことだった。だいたいみんな前述のフットサルサークルに行ってはみたものの合わずに未加入で、サッカーする場が欲しい。そんな感じだった。

また、当時知り合った1人の中に野球部だけどめちゃくちゃサッカー好きなAがいた。Aは、サッカーは未経験、だけど大好きなアーセナルの試合はいつもみていて、その辺のサッカー部より詳しかったりする。

さまざまな人がいたけど大きく分けると、元サッカー部でサッカーする場所がない人、サッカー未経験だけどサッカー見るの好きな人、この2種類がいた。

「ないならつくる!」

種類は違えど、同じスポーツ、文化が好きな人が同じ大学にいるのに離れ離れなのは寂しい。「どうにかみんなをくっつけられないかな?」とTと話をしていて、「ないならつくる!」と、見切り発車した。

ただ、何か組織を立ち上げたこともなければ、サークルに属したことのない僕は、ひたすらネットでサークルの作り方を調べた。今思えば、当たり前のことばかりしか書いてないけど、サークルに定義なんてないし、コミュニティさえあればOKだと思った。

ただ1つ、僕がサッカー学んだことで大事にしなくては、と思っていたことがあった、「フィロソフィー(哲学)」を大事にすることである。確かFCバルセロナについての本に書いてあった気がした。ただ、できたばかりの組織に哲学だなんて難しい言葉は似合わず、自分で噛み砕いて、「大事にしたいこと・理念」と置き換えていた。

・サッカーを心から好きであること
・サッカーをプレイする、観る、語る等、サッカーに関わる活動をすること
・みんなでつくり上げていくこと

こんな感じ。とにかく大事にしたのは、サッカーが主題にあり、どのレベル感、関わり方でもお互いをリスペクトし、サッカーを通して関係を気づいていくことを大事にしたかった。

サッカーサークル始動!

そこから先は、友達伝いにメンバーを集めて最初は10人前後の小さな組織で、サークルの骨となる、チーム名を決めたり、ユニフォームを作ったりしつつ、すぐにでもできる活動として、Jリーグ観戦、スポーツバーで海外サッカー観戦、フットサルをしたりもした。

チーム名は、赤いチームカラーと、誰かが提案した魂を採用し、多数決でAC Anima Rossaに決定した。めちゃめちゃ気に入ってた。

みんなでJリーグを見に行ったときには、頑張って人数分のユニフォームをかき集めた。選手と同じユニフォームを着て、スタジアムで観戦することの楽しさ、感動をどうしても伝えたかった。初観戦の友達から聞く感想はどれも嬉しいものばかりで、スタジアムに来るからこそを感じてくれたみたいだった。

フットサルを初めて開催することになった時も、未経験の子達を連れてシューズを買いに行くところから始まった。みんな好きな選手と同じモデルを買ったりしていて、シューズの選び方が経験者とはまた違って面白い。フットサル当日も経験者たちがばちばちにやる試合、未経験者同士のみや、ミックスでワイワイやる試合など工夫して全員で楽しむことができた。

飾るだけだったユニフォームを着るの初めてだよね

長くなってしまったので、今日はここまで。僕がサークルをつくるきっかけになった入学時から、サークル発足時までを書きました。活動についての思いはまた気が向いたら書こうと思います。

なぜ、この時こんなにも見切り発車で、損得勘定なしに思うがまま行動できたんだろう…。そう思ったのが、この話題を書きたくなったきっかけです。何か、ここまで熱中できる何か新たなチャレンジが欲しいな〜なんて思ってます。仕事の方もまだまだ半人前なのに、新しいことに気が向いてしまう悪い癖です。

ユニフォーム最高にかっこよく仕上がったな…。

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