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【注文住宅攻略】今までの常識は古い?本当の窓の選び方

注文住宅での窓の選び方を解説します。意匠寄りの解説ですが、最低限の性能面についても触れてはいます。

また、全体を通して家づくりを始めたばかりの方には分からない用語が頻出すると思います。「G3?」「トリプルサッシ?」「C値?」となるはずです。
申し訳ないですが、個別の用語の解説は割愛しています。用語の解説だけですごいボリュームになってしまうためです。

しかし、記事通じて知らなくていい用語は一つもありません。むしろこの記事に出てくる用語が理解できなければ、ハウスメーカーのカモになるだけです。(厳しい言い方ですが事実です)

なので、読み方としてはまず分からない用語があっても無視して最後まで読み流してください。意匠寄りの記事なので、最近注文住宅を検討し始めたばかりの方でも7割ぐらいは理解できると思います。

そのあと、別の日に分からなかった用語をGoogleで調べてみてください。用語によっては概念だったりするので、YouTubeで解説動画を見る必要があるテーマもあります。
そして用語を理解したうえでまた記事を読んでもらえると腹落ちするはずです。

非常に面倒かと思いますが、そのぐらい勉強しないと2023年時点でまともな家は建てられません。逆にいうと勉強すればするだけいい家が建ちます。
これがなぜかというのは一つの記事になるボリュームなのでこれまた割愛しますが、後日記事にできればとは思ってるので気長にお待ちください。

別の記事になりますが、基礎用語や理屈を理解できているかセルフチェックできる記事も作ったので併せてご覧ください。

窓とは

窓の目的

「窓って何のためにあると思いますか?」と質問されたら、あなたはどう答えますか?
意外と人によって違う答えが返ってくると思います。

まずここを抑えないと窓をなんとなくつけることしかできません。
なんとなくつけた場所が悪いと余計な電気代がかかる、暖房をかけても窓際が寒い、隣人と目が合うなど様々な問題を引き起こします。

窓には5つの目的があります。

  1. 採光:日中、光を取り入れる

  2. 眺望:植物や空など外の景色を見る

  3. 日射取得:日中、室内や躯体を温める(冬季)

  4. 換気:臭いを一時的に吐き出す(あくまで一時的。常時換気する用途ではない)

  5. 移動:庭に出る、勝手口から出る

後述しますが、4の換気は一部の場所でしか機能しません。5の移動は庭か勝手口から出るものなので、ほとんどの場所には不要です。

そうなると、消去法で採光、眺望、日射取得が窓の主目的となります。
採光と眺望については説明不要かと思いますので、日射取得だけ解説します。

最近はG2やG3など断熱性能が高い家が徐々に増えています。しかし、いくら断熱性や気密性を上げても建物は暖かくなることはありません。これはとても重要なので抑えてください。

高断熱・高気密住宅は例えるなら水筒やクーラーボックスです。水筒やクーラーボックスは温かいものを入れればぬるくなりづらく、逆に冷えたものを入れると冷たいままですよね。

これらは熱源があって初めて機能するわけです。常温の飲み物や食べ物を入れたら暖かくなったり冷たくなることはありません。これはご理解いただけると思います。

高高も同じで、熱源がなければ部屋は暖かくなりません

それを証明するように、G3住宅なのに寒いという家をプロ施主が訪問して改善した取り組みが記事になっています。
G1以上の家を建てようとしている人全員が読むべき記事なので、必ず読んでください。

この記事でG3にお住まいの方はG3を過信して無暖房にこだわり、日中にカーテン閉めっぱなしという生活をしていたため躯体が冷え切り寒い部屋になっていました。南にある窓にソファをくっつけて日射を遮り、かつ日射遮蔽型の窓という日射が取れない窓を選んでしまった。

典型的な知識不足だと思います。(施主が悪いというよりは住み方や家具配置の提案の質が悪く、G3を目的に建ててしまった建築会社の問題です。いくらいい家を建てても住み方を間違えると、高性能住宅は本来の価値を発揮できません)

いくら断熱材を厚くしても暖かくならない。とても重要なので覚えておきましょう。

当然ですが、高高にするためには初期費用がかかります。そしてG3に関しては、豪雪地帯でもなければ初期費用を電気代で回収することはできません。あくまで室内の各部屋や上下の温度差が無くなって快適になりやすい、というメリットです。

そのため、いくら断熱材を入れても熱源を用意する必要があり、それが日射取得になるわけです。
とはいえ毎日が晴れではないので、エアコンとの併用になります。

エアコンとの違いについては、日射取得は室内だけではなく家の躯体も暖めやすいという点です。躯体が冷え切るとエアコンをつけてもなぜか寒いということが起きるので日射取得が重要になります。(床下エアコンにすれば躯体は温めやすいと思いますが、それ以外の家ではどうするのかということになるので床下エアコンではない大半の家に向けた話です)

日射取得には南に大きな窓を設けることになりますが、そこで問題になるのがプライバシーです。この点は後述します。

トリプルサッシも弱点に変わりない

断熱性が高いトリプルサッシが人気です。しかし、トリプルだからといって窓をたくさんつけてしまっては家全体の断熱性能は落ちてしまいます

これについて、モリシタアットホームさんの動画が詳しく解説しています。

https://www.m-athome.co.jp/movie/triple_window_kashin

まとめると

  • 窓同士で比較すると樹脂トリプル>樹脂ダブル>アルプラ>アルミダブルという優劣にはなるが、グラスウール(壁)換算すると微々たる差

  • グラスウール100㎜の壁と比較したときに、樹脂トリプルであってもグラスウール約40㎜分と半分以下の性能になる

  • アルプラは16㎜なので、壁の5分の1以下の性能。これではほぼ外気がそのまま入ってくるようなもの

なので窓はどれだけいいものを使っても弱点でしかないということは頭に入れましょう。
中途半端に勉強して、「樹脂ダブルやトリプルを使えば大丈夫なのね」と過信している状態が一番危ないです。

窓は最小限にして壁面を増やす。これが暖かい家を作ることに繋がります。


開けられる窓かFIXか

通風信仰は古い!

実家、賃貸5物件に住んできて全ての家で引き違いや滑り出しなど開く窓しかない生活をしてきました。
祖母はよく窓を開けて生活をしていましたが、私は家の中で外の風にあたりたいと思うことはなく窓を開ける習慣がありません。

風にあたりたいときは外に出ればいいからです。

おしゃれなお金持ちの家には半屋外というスペースがあると思います。室内から外に出れるけど屋根があるようなテラスです。インナーバルコニーとも言いますね。

https://www.eyefulhome.jp/sodate/article/inner-balcony-feature/

こういった空間が作れるほどの広さや資金的余裕があるならアリです。

また、日本には通風信仰が根強いと思います。

「風が抜けるようにしないと湿気が抜けない」「家がカビる」という考えで、東西や南北など空間を直線で風が抜けるように窓を配置することが多いです。

これは大きな間違いだと考えています。日本は高温多湿なので外気を取り入れることで室内の湿度が最適になる期間が短すぎるためです。

以下、年間の気象条件に当てはめた温熱環境です。(6地域を想定)

  • 11~2月:寒くて乾燥した空気。窓を開けると室内が乾燥しすぎる

  • 3~4月:4月は温かくなるが、3月はスギ、4月はヒノキの花粉が飛ぶ。家族に一人でも花粉症がいるなら開けることはできない

  • 5月:開けられる

  • 6月:梅雨。窓明けなんてすれば湿度90%の空気を取り入れることになり、湿度を悪くする

  • 7~9:湿度は梅雨と大差ない

  • 10月:天気が良ければ開けられるが、台風が多い

いかがでしょうか。通風が有効な期間は5月、10月一部と2ヵ月もありません。(これが九州沖縄なら高湿度期間が長くなる、積雪地帯なら乾燥期間が長くなるだけで通風が換気に有効なエリアはなかなか無いと思います)
この期間のために通風を意識した窓配置はおかしいと思いませんか?

仮に5月10月は窓を開けて湿度を最適にできたとして、他の期間はどうするのでしょうか。
10ヵ月は窓が開けられないので湿度管理はできない?

そんな家おかしいですよね。そこで出てくるのが換気なわけです。
今回は窓なので後日にしますが、窓開けで湿度をコントロールする、通風をよくするという考え方は昭和の家です。今は機械によって24時間換気をする仕組みになっています。

昔よりも温暖化が進み、史上最高気温や最低気温を更新するほど異常気象が多く、天災も増え、政府が対策をしない花粉症が公害化し、隣国からはPM2.5という汚染物質が飛んでくる。

こんな状況で窓を開けて室内を健康な状態に保てるはずがありません。管理すればいいのは温度だけではなく、湿度や空気質もあるのです。

昔は今ほど温暖化はしておらず、クーラーがなくても生活ができていました。夜になる前に家の前面道路に水を巻いて冷えた風を取り込むというアナログな方法でも涼が取れていました。
その時代のやり方としては合理的だったんです。

でも、今の時代には適していません。窓を開けて室内の温湿度が改善するどころか悪化することしかありません。
「通風を良くするように窓を設ける」というやり方は、24時間換気が義務化された今は時代遅れだと思います。

開く窓をつけていい4つの条件

基本はFIXでいいと考えてますが、開けられる窓をつけてもいい条件は4つです。

  1. LDK(特にダイニング付近):ホットプレートで焼き肉など臭いが出る調理をした際には窓換気が一番有効。また、3種換気でレンジフードを使うと負圧になりドアが明けにくくなったり勢いよく閉まってバンとなることがあるので窓を開けると負圧にならない(本来はレンジフードを同時給排型にするか連動シャッターをつけた方がいい)

  2. 庭や勝手口、バルコニーに出るための掃き出し

  3. 火災時に2階から梯子をかけて外に出られるようにするための避難用

  4. 「家の中でも風が当たりたい日がある」「夜窓を開けて寝る習慣がある」という風にあたるのが好きな人

2のバルコニーですが、これも今まではあって当たり前と思われているものです。

しかし、今は洗濯乾燥機や乾太くんといったガス乾燥機があります。高高であれば冬季は室内が乾燥しやすいので部屋干しに向いています。(正確にいうと高気密だから乾燥するのではなく、高気密住宅では隙間が無いことから空調の効きがいいので暖房をつけると見た目上乾燥しやすいということです)

バルコニーがあると掃き出しが必要になり断熱、気密の低下を招くこと、汚れやすいので管理が大変なことがデメリットです。

室内干しのメリットはたくさんあります。

  1. 家事が楽になる

  2. バルコニーの建築コスト・管理コストが下がる(バルコニーは標準に入っていることが多いので減額になりやすい)

  3. 洗濯物、下着を人に見られる心配がない

  4. 洗濯物が飛ばされる心配がない

  5. 外出した後に洗濯物が雨に濡れる心配がない、悪天候でも洗濯・乾燥ができる

  6. 花粉、黄砂がつく心配がない

  7. 外観がスッキリする

  8. 加湿ができる(高気密住宅で冬の場合、乾燥しやすいため室内干しが有効)

なのでバルコニーはつけない方がベターです。

ちなみに、G1以上になると室温を高く保ちやすいので無断熱住宅で使用していたような分厚い羽毛布団が必要なくなる可能性が高いです。

そうなると薄手の布団でよくなるので、乾燥機で布団の乾燥ができ、外干しスペースが本格的に不要になります。ダニは乾燥機にかけたほうが確実に除去できるので衛生的です。

高性能住宅がある今、洗濯物を外で干すというのは古い価値観、趣味の領域になると思います。

なぜこんなにバルコニーのことで長々と書くかというと、バルコニーを設置すること=大きな掃き出し窓(引き違い)が必要=断熱に大きな弱点になり、寒い家になってしまうためです。

引き違いについて次のパートで解説します。

引き違い・上げ下げ窓は選ばない

ここまで読むと、「開けられる窓をつけておいて、5月10月だけは開けてそれ以外の期間を閉じていればFIXと変わらないのでは?」という疑問を持ち方がいるかもしれません。

半分正解で半分不正解です。

開けられる窓の代表格は引き違い窓ですが、この窓は構造的欠陥があります。
この投稿を見てください。

簡単にまとめると引き違いユーザーの方が冬場に窓からの冷気を強く感じています。(いわゆるコールドドラフト)
そこでフリアーで温度計測すると、外気マイナス5度の日にガラス中央の表面温度は15度以上あるものの、フレーム付近はなんと0度近くと外気と変わらない温度でした。

他の方がapw330樹脂スペーサーの引き違いについてYKKに問い合わせたところ、樹脂スペーサーであっても下部のレールは弱いという返答が来ています。アルミスペーサーよりはマシですが、焼け石に水ということです。

なぜこのようなことが起きるかというと、換気も関わってきます。

採用する人が多い3種換気ですが、仕組みとして家全体を負圧にすることで給気を行います。つまり、家の中に外から空気を引き込むようになっているので、給気口に限らずあらゆる隙間から空気を引き込みます。

壁や屋根など隙間はあらゆる場所がありますが、窓が一番弱いのは分かると思います。その窓が隙間が多い引き違いだと、冬に弱い冷房をかけているような状態になるということです。

これが冷気を感じる原因でした。3種じゃない場合も引き違いの近くに行けばひんやりする可能性はあります。

当然ですが、FIXにしない場合同じサイズの窓でも掃き出しを選べば気密性が悪くなります。C値が増えてしまうということです。

なのでどちらも選択できるように開けられる窓をつけるというのは、気密性や温湿度を悪化させる選択にはなるということを頭に入れたうえで判断ください。
中でもできるだけ引き違いや上げ下げは選択せずに、滑り出しなど他の方法で開けられる種類を選択ください。そして、そもそも移動が必要な窓を最小限にしてください。

私の実家は8割が引き違い窓です。そういう住宅は多いと思いますが、正気の沙汰ではありません。クーラーボックスにボコボコと穴をあけている状態です。

とはいえ、リビングから庭に向けて大きな掃き出しを設けることは多いと思います。
その際は引き違いではなく、YKKの511のように大半がFIXで、人が出入りできる幅だけ開くという構造がお勧めです。

これであれば開く窓の構造的欠陥を最小限に抑えられます。金額は当然しますが。。

https://www.ykkap.co.jp/consumer/products/window/apw511

窓の選び方

メーカー・商品

筆者はYKKしか見てないので、LIXILなど他社製品は商品名では説明できないですが、同じ内容の窓はあるはずなのでご自分で対応するものを探して下さい。

私の工務店はYKKとLIXILの両方から選べましたが、LIXILは水回りのショールームを回った際にこれといった強みが無い平均的な商品という印象を持ってしまい、窓といえばYKKだしと考えて比較してません(LIXILさんごめんなさい)。もっと予算がある方はエクセルシャノンになりますね。

YKKでいうと樹脂ペアのapw330、トリプルの430あたりが検討対象になると思います。
アルミ複合樹脂サッシ(アルプラ)やアルミのペアガラスなども販売されていますが、これらが引き起こす結露を鑑みると人の住居に使うものではないというのが常識になりつつあります。これについての情報はたくさんあるので本記事では割愛し、最低でも樹脂ペアガラス以上を「窓」と定義します。但し防火窓が必要な地域では窓のコストが高くなるので、予算との兼ね合いでアルプラを選ぶことは仕方ないと思います

私が選んだのは330です。(家の9割の窓が330)

なぜか。

スリムフレームがあるから!!!

公式カタログより
公式カタログより

330にはスリムフレームという、サッシが全然目立たない窓があります。
実物も見ましたが、その差は歴然です。

私の家のテーマは「軽井沢にあるような別荘」ですので、賃貸についてるような窓枠の主張が強すぎる窓は付けたくありませんでした。

樹脂だろうがトリプルだろうが関係なく、まず枠が気に入らないのです。枠がでかい時点で負けなのです。内装の全てを崩していきます。

また外との繋がりも大切にしていて、景色が見れない窓はほぼありません。窓は景色を見る場所にだけつけているので、賃貸の時や外との繋がりを意識していない家と比べて見る頻度が多くなります。

そのときにせっかくの景色が視野として狭まる、枠というノイズがあるのは避けたかった。

YKKの商品を見た時にスリムフレームめっちゃいい!と思い、念のため430も聞きましたが、430にはスリムフレームが無いようです。

対応するのは511かと思いますが、511は掃き出し窓なので2階リビングのうちには不要だし、6地域でトリプルはいらないと思いました。

330スリムフレームの実物を見ましたが、アルプラと変わらないぐらいのスリムさでした。3方巻き込みにすれば枠も目立たちません。

なので330のスリムフレーム。これがうちの窓の大部分になりました。

窓をつける方位

過去、私が過去に住んだ賃貸の中で積〇ハウスが立てた物件があります。賃貸なのにハイドアや上吊り戸を採用するなど意匠にこだわりがありましたが、窓は最悪でした。

リビングの南に大きな窓があるのはいいとして2m超えの引き違い。冬は部屋全体の足元が床 ”冷房” 状態です。

同じ部屋に東西にシングルハングの窓が2つずつ、合計4つ。西に関しては夕方西日がきついからカーテン必須、夜はコールドドラフトが待ってます。ハニカムをつけてましたが、隙間はあるので気休めです。
東西の窓が対となる位置にあることから通風を意識して付けられたことは明らかです。

その窓が無いだけで電気代が月1000円以上は変わっていたはずで、室温低下を抑えられることによる快適性もあったはずですが通風という時代遅れな設計をしているがために悲劇が起きました。

ちなみに2020年以降に建築された新しい建物です。本当に恐ろしい。

セオリーですが、南の窓を大きく(日射取得)、弱点となる東西北はできるだけ小さくとなります。仮に南以外の方位で接道する土地なら視線が通行人と合うことになるので窓0でもいいです。

間違っても南の窓に対応する北に窓をつけたり、東西で風が抜けるようになんてことはしないでください。それは3種でも1種でも換気システムがやることです。

(23/05/15追記)

上記に書いたのはセオリーなのですが、どんな土地、家でも当てはめていいものではないことが分かりました。
別の記事でまとめているので、深掘りしたい方はご覧ください。

接道面の窓は減らす

住宅街を歩いて見ると、大きな窓がついているのに昼間はカーテンで閉めっぱなしというおうちを見かけないでしょうか。
視線を考えないでつけてしまうと死に窓になってしまいます。

基本として人通りがある接道面の窓は0に近づけるのが理想です。つけても1つから2つがいいでしょう。
窓を減らすと外観が明らかに良くなります。ノイズが無く、外壁面が大きくなるのですっきり見えます。
キャンバスのようにも見えるので、植栽を植えると映えます。夜に植栽を下から照らして、外壁に植栽の影なんか映しちゃえば完璧です。木が引き延ばされるので迫力があり、家が大きく見える効果もあると思います。

ライトアップ前の写真
https://onl.sc/SdZSrLU
ライトアップ後。外壁のインパクトがある

加えて、視線が気にならない窓にしておくと夜もカーテンで閉め切らないので室内の光が外に漏れます
これは非常にかっこいいのでお勧めです!お勧めというか、ファサードをかっこいい家にしたいという方は必須事項になります。


https://suvaco.jp/doc/lighting_house-1601631

とはいえ南接道の土地は日射取得を考えて窓を設けることもあるでしょう。その時は道路側に塀、室内側にルーバーを設けるなど工夫が必要です。

先の画像でも目隠しの壁を設けつつ中庭から日射取得ができるようにする工夫がされています。

予算が無い場合に高い塀を作るのは難しいので、木々(常用樹)を植えることでコストダウンが図れます。

こう見ると、昔からいいとされる南接道の土地は意外と難しいということが分かると思います。
詳しくは土地に関する記事で解説しますが、個人的には北面接道の道路の方が安く、プライバシーの確保をしながら日射取得がしやすいので北面道路がおすすめです。

接道だけではなく、隣家がある方位についての窓も気を付けてください。こんにちは窓になってしまい、タイミングが合うと決まずいです。

https://iiietsukuru.com/home-302

隣家がある方位に窓をつけたい場合はハイサイドライトがおすすめです。特に2階の場合は隣家があっても屋根の上に視線が抜けるので、青空だけを見ることができます。

わざわざ見たくもない外壁を見る必要はないので、きちんと設計士に計算してもらいましょう。

断熱型・遮熱型

窓には2種類あります。

断熱型:日射取得がしやすい一方、室内からの熱損失が大きい
遮熱型:日射取得がしにくい一方、室内からの熱損失が少ない

この違いがあるのでてきとうに選んではいけません。
日射取得をしたい南の窓は断熱型東西北の日射取得としては適さない場所は遮熱型にしましょう。

冒頭にG3なのに日射取得をしないがために寒い家がありましたが、G3ですら日射取得が足りないと寒い家になります。
これから建てる方もほとんどの家はG3未満だと思いますので、日射取得を疎かにすると寒い家になってしまいますよ。

南に大きな窓を取る、日射を妨げる大きな家具(ソファなど)を置かないという間取りにしてください。そして窓は日射取得型です。

オプション

スペーサーを工務店標準のアルミから樹脂に変更しています。
ここ結構注意です。ほとんどの会社では標準がアルミになっているはずです。

樹脂にした方が結露リスクを減らせ、いくらも費用は変わらないので必ず樹脂に変更しましょう。

サイズ

細かい話ですが、窓を選ぶ際に使いたいカーテンやブラインドの既製品サイズに合わせるというテクニックもあります。
窓から決めてしまうとサイズオーダーの可能性が高くなり、カーテン費用が高くなるためです。

既製品サイズから窓を逆算すればコストダウンが図れます。

もちろん優先順位はつけたい位置につけたいサイズにすることだと思いますが、予算が厳しい方はサイズオーダーにならないようにするべきです。

NGな窓

窓をつけてはいけない場所トップ3

窓をつける場所の前に、この場所につけてはいけないという場所を紹介します。それが以下の3つです。

  1. 風呂

  2. 脱衣所

  3. 勝手口(場合による)

風呂と脱衣所は絶対につけない方がいい場所です。
「え?換気に必要じゃん」と思う方も多いでしょう。実家が戸建てならほとんどのおうちでは風呂と脱衣所にはついているからです。
これは先に述べた通風信仰です。昔の常識なのでアップデートしましょう。

まず窓の目的の5つは覚えてますよね。そのうち、採光、日射取得、眺望、移動は基本的に無いということは分かると思います。

風呂に入るのは夜なので採光は不要ですし、南に水回りを持ってくることは少ないし仮に南だとしてもプライバシー的に大きな窓を設けることは無いので日射取得は期待できません。

加えて風呂や脱衣所からクリアガラスで外が見えるようにつけたり、まして外に出られるようにすることはなかなかありません。

ではなぜ風呂、脱衣所に窓があるのか。換気(通風)ですよね。
水回り、特に風呂は家の中で湿気が一番溜まる場所なので窓開け換気をするというのが常識としてあります。

ですが、これは大きな間違いです。この点については、24時間換気が無い昔の家であっても間違いです

簡単に言うと、窓を開けることでショートサーキットを起こすのでむしろ換気できないからです。

ちょっと難しい話になりますが、風呂の換気は窓と換気扇があると思います。
窓を開けるときは必ず換気扇も回して、ダブルで換気みたいなイメージがあると思います。
この使い方が間違いです。

なぜかというと、換気扇から外に排気する場所は当然風呂の窓の近くにあるので、排気したばかりの空気が窓から入ってきてしまい、ぐるぐる回ることになるからです。


排気したばかりの空気が吸気されてしまうことをショートサーキットといいます。これは風呂の話に限らず、24時間換気の吸気口と排気口も同じことが起きえるので覚えておきましょう。吸気口と排気口の位置が近いと起きてしまうということです。

そもそもお風呂についている換気扇はそれを回すだけで風呂全体を換気できる風量でついているものです。窓と併用して一人前、というものではないので窓を開けること自体がおかしい話です。

まとめると、窓をつける5つの目的に風呂、脱衣所はいずれも該当しないということになります。
そしてつけるとどうなるか。実家に窓がついている方は体験したことがあると思いますが、冬は窓から冷たい空気がガンガン入ってきます

LDKは暖房がありますし、何よりも服を着ています。しかし、脱衣所と風呂は裸で空調もありません。
これが巷で言われるヒートショックの原因です。

私の実家も風呂にとても大きい窓がついています。冬は外気と同じぐらい風呂が冷えるのでほぼ露天風呂状態です。(比喩ではなく本当に)
そんな室温で安全に風呂に入れるわけがありません。

なぜ代々窓がついているかというと、自分達の親の実家、祖父母の家についていたからだと思います。築40年以上の古民家では風呂にも換気扇がついていないかと思います。なので必然的に換気のために窓開けが必須です。

その家で育った私たちの親世代は「風呂は窓開けしないとカビが生える」という常識が刷り込まれています。これはしょうがないことです。
親世代が家を建てたときにはインターネットも普及してませんから、今のように情報は取れません。
恐らく、先のショートサーキットの話を自分の親にしたところで「窓を開けないとカビが生えるに決まってるでしょ!」と反論されるのが目に見えてます。

しかし、令和の時代に家を建てる人はインターネットで情報を取ることができます。24時間換気が義務付けられ、換気扇が風呂についている今、換気のための窓は絶対にいらないんです。この事実を認識しましょう。

もし設計士が初回提案時に何も言わずこの2か所に窓をつけていたら、その設計士は温熱環境や窓の配置、換気について昭和の知識で止まっています。一部の施主(素人)よりも勉強する習慣が無いやばい人です。

暖かい家や綺麗な空気環境を作るという点については完全に力不足なので、自分で一生懸命勉強して指示するしかありません。できればそのような設計士が担当なら他の会社と契約した方がいいですが。。

例外として、お金持ちの家ではこんなお風呂があります。

このようにプライバシーを確保した中庭の植栽を見ることができたり、外に出られるようにする風呂です。
これをやるなら寒さなど気にせずに窓をつけて構いません。

しかしなかなかこれだけ風呂にお金をかけられる人も少ないと思うので、基本は窓はいらないという結論になります。

3つ目の勝手口ですが、ごみを捨てるためにどうしてもつけたいという方は止めません。
ただ、勝手口のデメリットは知っておきましょう。大きなデメリットは2つです。

  1. 勝手口のドアは断熱性能が低いものしかない

  2. 空き巣に入られる弱点になる

1については書いている通りです。普通の窓ではなく、勝手口用のドアになりますが断熱性能は著しく低いものばかりです。

つまり、冬は勝手口から冷気が入り、台所で料理をするときに足元が冷たくなってしまいます。(冷たい空気は下に集まる)
いくらエアコンをつけても足元は暖かくなりづらいので、床暖房が無い限り寒さを感じながら料理をすることになるでしょう。勝手口を作るなら床暖房かスポットヒーターを設置する必要があります。

2つ目は、空き巣の侵入経路になるということです。

空き巣の侵入経路として3番目に多いのが勝手口です。下記図の窓(その他)が勝手口などを含んでいます。

玄関ドアから侵入する空き巣はいませんので、どうしても近隣からも目が届きにくい家の裏口から侵入します。
そこに出入りできるドアがあるかどうかで入りやすさが変わるということです。

勝手口を設ける場合は防犯対策も講じるのがベターです。

以上のそれなりのデメリットがあるので、あって当たり前ではなく本当に必要か考えましょう。

問題になるのは生ごみや幼児、ペットのトイレゴミだと思います。

私の家はそもそも2階リビングなので、外にゴミステーションを作っても毎回捨てるのが大変になることから室内に数日置いても臭いの問題にならない仕組みを考える必要がありました。

やり方としては以下の方法があります。

  1. 臭いが出るゴミ箱のすぐそばに24時間換気の排気口を設置

  2. 臭いが漏れにくいゴミ箱を置く

  3. 局所換気を設置

1はとてもおすすめな方法です。換気経路の一環として排気口を設置すれば常に臭いが外に向かいます。そのため臭いがLDKに充満しづらくなります。

逆に間違ってもゴミ箱の近くに吸気口は設置しないでください。吸気口から排気口に空気は動きますので、その経路で臭いが回ることになります。考えただけでも地獄です。

私の場合は2と3を取り入れました。

密閉性が高いゴミ箱があります。

加えて、その横に換気扇を設置することにしました。

局所換気は風呂やトイレに使うことが多いですが、別の場所に使うこともできるようです。低い位置に設置するのでファンに子供やペットが触れないように安全対策が必要ですが、それができれば臭いを最小限に抑えられます。

トイレは一番の悩みどころ

つけてはいけない場所を紹介しましたが、つけるかどうか悩んでほしい場所があります。

それはトイレです。

「え?戸建てなら普通つけないの?」と思われる方が多いでしょう。
私の実家にもついてますし、人の家に行ったときもついているのがほとんどです。

しかし、注文住宅を建てるなら全ての常識を疑ってほしいのです。今までの常識は常識でなくなっていることが多いです。自分が子供の時に育った家を基準で建ててしまっては後から後悔することになります。

一つ考える余地として、賃貸に住まれたことがある方にお聞きします。
賃貸のトイレに窓はついてましたか?

賃貸に何軒か住んだことがある方ならわかると思いますが、ついていない物件の方が多いですよね。マンションに住んだことがある方は、マンションでもついていないことが多いのは分かると思います。

なぜかというと、建物は四角形で大半の集合住宅は北に玄関、日の当たる南にLDKとバルコニー、東西に水回りや寝室という配置だからです。

両隣に部屋があるので水回りに窓がありません。これはトイレもですが、風呂も同じです。

ですが、窓が無くて不便だと感じたことはありますか?

恐らくそういうものだと思って特に考えたことが無い方がほとんどだと思います。

話を戻すと、戸建てだからといってトイレに窓をつける必要はありません。トイレに窓が無くても生活している人は多いからです。なので、つけるかどうかは自分で判断してほしいのです。

トイレに求められる窓の目的は風呂と同じです。

プライバシーの関係から大きな窓を設けることはないとすると日射取得や眺望は無い、トイレから外に出ないので移動は無い、換気も風呂と同じで換気扇で事足ります。

窓開け+換気扇を回すと風呂と同じショートサーキットになります。換気扇で出したはずの臭気を窓から取り込むことになります。本当に無知って怖いですよね。

つまり、残るは採光だけです。日中に太陽光を取り入れながら利用したいかどうかになります。窓が無いと閉塞感を感じるというならつけていいですし、別にいらないと思うならつけなくていいでしょう。

私個人の意見としては、ここまで余計ない窓をつけるなと散々言ってきましたが実はトイレは窓をつけたいタイプです。

写真のように光が入るトイレの方が好きです。よくあるのはトイレの正面に腰窓だと思いますが、スリットで床から天井まで窓を取った方が空間が広く見える効果もあります。

https://ameblo.jp/rantan-m/entry-12525876657.html

OKな窓

つけてはいけない場所ばかり紹介してきたので、どういう場所にどういう方法でつければいいかを紹介します。

洗面所

  • 光を浴びながら身支度ができると気持ちいい

  • 電球ではなく自然光の方が肌の色が見やすいので化粧もしやすい

  • 鏡の上部にスリットの形で横長にとるのがおすすめ。クリアガラスでも高さがあるので外からの目線を心配しなくていい

階段

単なる移動ではなく楽しく移動できる空間になる

廊下

  • 目線の先に窓を設けて視線の抜けを作る

  • 目線の行き止まりを作らないことで実際の坪数以上に広く感じさせることができる

番外編:丸窓

YKKAPのCMで窓から月が見えるCMをご存じですか?そんな窓あったらいいなと思ったら、YKKにあるんです!(当たり前)

apw230です。
あまり採用している人が少なかったですが、インスタなどで調べるとつけている方が。

めちゃくちゃかわいい!

これはつけるしかないと思いましたが、「なんか高そうだな。。」と心配していたらなんと定価は2万8,000円!


これに掛け率が加わりますから、実際の購入金額は2万円前後でしょう。こんなに安くておしゃれにできる買い物もありません。

私の家は写真の方のようにキャットウォークを設けるので、キャットウォークの途中に丸窓を設けました。猫専用の窓です。悶絶すること間違いなしと踏んでます。

こんな感じにします。

キャットウォークや月が見えそうな高い位置につけるもよし、小さいお子さんの高さに合わせるもよし。FIXのみなので安心です。

丸窓は和室にも相性抜群ですが、230はサイズが300㎜弱なので和室につけるには少々小さいです。

しかし、YKKにはもっと大きい丸窓もあります。
アルプラのエピソードⅡNEOです。

なんと640㎜、780㎜、1,235㎜の3サイズ展開です。これなら和室につけてもサイズが合うでしょう。

定価は640㎜のタイプで約11万円です。220の2倍以上のサイズですが、価格は1.5倍なので割安感があります。掛け率加わって10万を切ります。

注文をやるとこの設備ってこんなに高かったんだなと思うことが多いと思いますが、丸窓については安さに驚くばかりです。採用しない理由が無いと思います。

私も和室があるので、エピソードの丸窓を採用の方向で検討しています。
和室と猫窓は330に比べて弱くはなりますが、そのデメリットを超えるほどのメリットを感じています。

こんな感じにしたい。

室内から見ても外から見てもかわいく、和洋問わず合わせられるのでぜひ検討ください。

窓の位置

高窓(ハイサイドライト)

  • 高い位置に窓を持ってくることで、道路や隣家の視線をカット

  • 空や木など見たい景色だけを見ることができる

  • 隣家との距離が近い、隣家が多いようなプライバシーを確保しづらい狭小地では特に有効

  • 画像のように天井面ぎりぎりまでもってくることで天井のたまりが無くなり綺麗に見える

地窓

  • ハイサイドライトの逆で低い位置につける窓

  • 目的はハイサイドライトと共通。プライバシーを確保しつつ採光、眺望が取れる

  • 違う点としては、灯りの重心が低い位置になるので風情が出る。そのため和室との相性が良い。和室は必ず丸窓か地窓にする

  • 加えて、足元を照らしたい玄関にも最適。玄関は接道に近い位置が多いため目の前が道路だとしても目線をカットしつつ採光、眺望が取れる。地窓の外に植栽を植えれば植栽だけを見ることができる

  • 玄関同様の考え方で足元が明るければよい廊下にも適している


寄せ窓

  • 部屋の正面に窓を取りがちだが、片側に寄せることで片側は壁の余白がなくなりすっきりする

  • もう片方は余白が生まれる。正面に取るよりもおしゃれになる

ノイズレスのテクニック

クロス巻き

Instagramに出てくるおしゃれな部屋は必ず取り入れており、逆に雑多な印象がある部屋では取り入れてないことが多いです。

それはクロス巻きです。

写真で見た方が分かりやすいので、まず普通の窓(四方枠)


クロス巻きの窓

お分かりでしょうか?
窓の四方に枠があるのが一般的な窓で、クロス巻きにすると枠が減ってすっきりした印象になります。

クロス巻きには三方と四方の2つがあります。先の画像はどちらも三方クロス巻きです。下枠があるのが分かると思います。

三方も四方も共通するデメリットは、巻いている箇所のクロスが剥がれやすいこと、結露に弱いことです。

結露が起きた時には窓の下枠に水が溜まることはご存知かと思います。一番過酷な環境になるのが下枠なので、三方クロス巻きがおすすめです。

四方クロス巻きにすると入居した時点ではきれいですが、数年でクロスが浮いてくる可能性が高いです。

このデメリットを理解したうえで、三方クロス巻きにすると部屋が一気に垢抜けるのでぜひ取り入れてほしいです。

私も分かってないのが、クロスではなく塗り壁の家です。塗り壁の場合、クロスと違って塗るわけなのでクロス浮きということは起きません

そうすると、四方枠無しにしてもいいのかなとも思いますが、結露は発生しうるので下枠にあたる箇所の塗り壁がどれほど劣化するのか。

水が溜まることで汚くなるようであれば塗り壁でも三方に抑えた方がいいと思いますが、この点について知っている方がいればぜひ教えてください。

カーテンレールレス

クロス巻きと併せておしゃれにしたいなら必須事項です。

通常、カーテンレールは出っ張ってしまうと思いますが、天井をふかすことでレールを部屋の天井よりも高い位置に取り付け、室内からは見えないようにすることができます。

取り外しはしづらくなりますが、レールをすっきりさせたい人は取り入れてみてください。

ナナ仕様

採用した仕様は以下です。(暫定版)

選んだ窓

  • apw330、FIX、スリムフレーム、アルゴンガス、樹脂スペーサー(全体の9割。一部滑り出しに変更必要あり)

  • apw220

  • エピソードⅡ NEO FIX丸窓

主な設置場所と付け方

  • LDK:腰窓

  • 寝室:ハイサイドライト

  • 和室:丸窓

  • キャットウォーク:丸窓

FIXばかりなのでコストを抑えられています。開けられる窓よりもFIXの方が安いこともありますが、FIX=網戸が不要だからです。
網戸は意外と馬鹿にならない金額がします。掃除も必要なので、極力ない方がいいと思います。

更に、サッシの費用には表れていませんが既にコストダウンが見込めていることがあります。それはカーテンです。

建物の見積もりにはカーテンは別途などとなっていると思いますが、後からのしかかってきます。窓の数だけ必要になるのでどれだけ安くても10万円は超え、ちょっとでもいいものを使ったりサイズオーダーすればトータル30万は平気で超えてきます。

しかし、私の家は2か所の窓を除いて視線が気にならない場所に窓を設置しています。2か所以外クリアガラスですが、通行人やお隣さんと目が合うことがないので開けっ放しにできます。

一部障子を使う場所と、北窓はハニカムを使う予定なのでそこは必要ですが、半数以上の箇所がカーテンレスとなります。

これはカーテン費用もですが、掃除の手間の削減にもなり、埃も溜まりにくくなります。

私はカーテンの掃除が本当に面倒だったのと、ペットがいることからハウスダストが溜まりやすいカーテンが嫌いでした。

カーテンレスの生活をしたかったので、視線を考えて設置してよかったと思います。
網戸とカーテンのダブルでコストカットができるのがFIX窓です。

費用

私の場合9割の窓が330、丸窓2か所の採用で、なんと数十万前半の減額になりそうです。
坪単価に窓の予算が設定されており、その基準を下回る場合は減額になるためです。
※このサッシの予算は建てる会社によって違います。基本的に坪単価に「YKKなら定価150万まで」みたいに予算があらかじめ決められており、それを下回るなら減額、上回るなら増額になります。予算は建てる会社によって違うので、聞かないと分かりません。ただ、一つだけいえるのはどこで建てても窓が少ない方が予算は抑えられ、減額の可能性が高くなるということです。

しかもですよ。別の記事にしますが上記はサッシの予算なので窓だけではなく玄関ドアも含まれています。
玄関ドアはイノベストD50の顔認証付きという、高断熱ドアに高額オプションも付けました。

それでいて増額どころか減額30万は本当に嬉しかったです。

無駄な窓をつけない、開ける必要が無いならFIXにするということを徹底した結果です。

また2階リビングになり、リビングに掃き出しを設ける必要が無かったのも大きいです。
1階リビングだったら間違いなく511をつけてましたので、減額幅が減ったか増額もあり得ました。それでも窓で大幅なコストアップはなかったと思いますが。
私の立地は北面接道、南の日射がよくとれる場所です。
北の窓を最小限にしてプライバシーを確保、道路の反対にあたる南のみに大きな窓をつけて東西は小さい窓を最小限にという王道の配置ができました。

なので、私としては北面接道は劇推ししたいです。

南面接道の土地の方が人気だと思いますが、人通りがある面に大きな窓をつけた先に待っているのはカーテン閉めっぱなしの寂しい生活です。
昼間にカーテンを締め切るならそもそも窓はいらないんです。

だから、北面接道は北の窓を0にすることもできるのでとてもいいです。
窓の予算もですが、一番気温が低い北窓は冬にコールドドラフトの温床となります。簡単にいうと、冬に無料の冷房が24時間ついている。そういう状態になりますので、基本的に北窓は無い方がいいんです。

もちろん、立地によっては北に素晴らしい景色があるなら絶対につけるべきです。コールドドラフト対策をすればいいだけなので。

実は私の家は全ての窓がFIXになっています。床面積の1/20の面積にあたるサイズで開口窓を設ける必要があるようなので、一部を滑り出しに変更になると思います。
それ以外はFIXのままかと思いますが、熱損失にもお財布にも優しいFIXをぜひ検討されてください。

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