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帝王切開での出産を終えて

不妊治療からの妊娠。そして、帝王切開による出産を無事終えました!

妊娠後期になり出産が現実味をおびてくると「陣痛いつくるのかな?ちゃんと陣痛って気付けるのかな?」「破水したらどうしよう。1人の時だったりして。外出先だったらどうなっちゃうの?」と不安だったけど、逆子で予定帝王切開になりその心配はなくなりました。
その代わり「経膣分娩より帝王切開の方が産後の回復期間が長引くらしいけどそんな状態で赤ちゃんのお世話出来るのかな。」「手術ってことになるし、死んだりしないかしら...。」といった不安がありました。
だってどの体験記を読んでも帝王切開の傷口の痛さをかばう方法とかベッドから起き上がる方法とか書いてあるんだもん...。


今、産後3週間が経過しました。振り返ってみるとわたしには帝王切開がよかったと思います。

帝王切開がよかった理由としては
・いつ来るか分からない陣痛、破水に怯えなくてよい。
わたしの性格上予期せぬ事態にはめっぽう弱いので、こういう未経験なことへの対応力はゼロ。なので計画されてる方が気が楽でした。

・長時間の陣痛と戦わなくてよい。
痛みにめっぽう弱いので、長時間終わりが見えず痛いのにいきんだりいきみ逃したりなんて出来る気がしない。入院中、経膣分娩の方のいきみ声が聞こえて本当に壮絶そうでした...。

・想像より傷口が痛くなかった。
本当に痛みにはめっぽう弱いので、産後は何をするにも痛い痛いと言ってると思ってた。服が当たっても痛いとか授乳時にかばわないと痛いとかって体験記も読んだし、同僚からもしばらく痛かったと聞いていたけど傷口は全然痛くない。一週間ごとに保護テープを貼り替える(自分じゃお腹が出てて見えないから旦那にやってもらってる)のが少し痛いし面倒なぐらい。

・想像より後陣痛も痛くなかった。
確かに痛い。重い重い重い生理痛のような。
術後しばらくは点滴をしていて、痛みが出たら点滴から入れるタイプの鎮痛剤をお願い出来る。それでも治らなければ座薬を入れてもらえる。さらに足りなければロキソニンを6時間毎に飲んでよい。最初の頃は遠慮して痛み止めをお願い出来なかったけど助産師さんが痛み止め使用を促してくれるから途中からガンガンお願いしました。じっとしてれば痛くなくて、動くと痛い感じでした。あと、母乳をあげたりすると子宮収縮が進むのでシクシク痛み出します。人体の不思議。

・お股が痛くない。
経膣分娩でないので円座クッションいらず。妊娠後期頃から「お尻が痛くなるから必要になる」と聞いていたので事前に買っていたけど、お尻が痛くなることもなかったので全く使わなかった。

と、こんな感じであらかじめ心の準備が出来たことと、ものすごく痛いんじゃないかと想像してたから思っていたより大丈夫だったという感じでした。先生にも「結構回復が早くて動いてる方ですよ。」と言われました。自分でも結構動けてるなと思ってました。

しかし、子供を産むという大手術。やはり大変な事はたくさんありました。


大変だったことは
・息子、保育器に入る。
出産翌日、息子が無呼吸になり2日間保育器に入りました。帝王切開で早目に出産すると割とよくあることなんだそう。よくあることとはいえやっぱり心配だし、こちらの都合で予定日を決めていきなり外の世界に出してしまって可哀想なことをしてしまった...と申し訳ない気持ちでいっぱいに。
そして、退院後に無呼吸になってたとしても気付けないぞと慌てて体動センサーを買いました。

・術中、いろいろやってるのが分かって気持ち悪い。
局所麻酔のため、帝王切開中の意識あり。
痛くないし感覚もないけど、先生や看護師さんが自分の体の中をいじってるんだと思うと精神的にも肉体的にも気持ちが悪くなり術中に吐きました。病院によっては産まれてからの後処理中は麻酔で眠らせてくれるところもあるらしいけど、わたしの産院は終始起きてる状態でした。

・出血量が多くなる。
経膣分娩に比べ、出血量が多くなります。さらにわたしの場合は開いた子宮の傷口付近に太い血管がありそこを切ってしまった関係で通常より多い出血量だったそう。
入院中は貧血検査にひっかかり鉄剤を飲んでいました。

・術後、熱が出る。
足の感覚がなく思ったように体が動かせない状態で熱が出て汗びしょびしょ。当日含め3日間はシャワーを浴びれないからどろどろべたべたでした。これは帝王切開じゃなくてもなるのかな?

・痛くて動くのがつらい。
想像してたより痛くなかったとはいえ、麻酔が切れ出した直後はやっぱり痛い。翌日には動けって、かなり過酷。
お腹全体が痛くてベッドから起き上がれない。リクライニングを使ってもある程度は自分の腹筋を使わないといけない。だけどどうやって痛くないように体を起こせばいいのか分からない。どうやっても痛い。かばい過ぎて色々なところが筋肉痛に。
初日はおしっこの管が入ってたからよかったけど、翌日管を抜いてからは2mぐらいの距離のトイレに行くのに15分もかかってかなりしんどかった...。
経膣分娩の人は出産翌日でもスタスタ歩いてて、やっぱり産後の回復が違うなと思いました。

・むくみがすごい。
術後の水分不足と点滴の影響で、全身むっくむく。特に足がぱんぱんで動きにくくなる。
体が回復して動き出すとさらに水分が下に溜まるんだそう。助産師さんによっては「動いてね」と言われたり「足を上にしてなるべく休んでね」と言われたり...。
着圧ソックスは効かなかった。マッサージ器を貸し出されたけど効かなかった。漢方を飲み出した頃からトイレの回数が増えたから、漢方は効いたのかな?

・レクチャーの時間が少なかった。
自分の回復と、息子の保育器期間があったのでレクチャーを受けて実践する期間が2日間だけに。
沐浴・調乳・授乳・オムツ替えを日中に一気に詰め込み、夜〜翌朝まで母子同室。産後の高血圧のせいなのか、頭パンクしてるせいなのか頭痛がすごい。翌日は血圧高過ぎて母子同室させてもらえず。退院しても問題なく出来るようにもっとゆっくり色々な事を教わりたかった...。
第三子目の出産の人は「退院まで母子別室で!」と言って授乳タイムだけ授乳室に来ていた。経験者は余裕があって羨ましいなと思いました。

・ごはんを食べさせてもらえない。
帝王切開後、当日は食事抜き。
翌日のお昼から、重湯?三分粥?ぐらいの液体のりのようなお粥。それと味噌味の液体と暖かい牛乳とお茶。
体のためとはいえ、出産頑張ったのに液体しか与えてもらえないなんて...と悲しくなりました。


と、こんな感じで大変な事もあったけどそれでもわたしは帝王切開でよかったなと思います。

分娩方法は自分の意思で選択出来ない。今回、わたし自身が帝王切開になり色々と調べていく中で経膣分娩出来ずに自分を責めてしまう人がいるとか周囲から心無い事を言われる人がいると知りました。
帝王切開だろうと経膣分娩だろうと、どちらも立派な出産です。大変な思いをした方が偉いとかない。
様々な体調変化がありながら体の中で赤ちゃんを育てきたんだから、誰がなんと言おうと立派なママです。無事に産まれようと残念な結果になろうと関係ない。

長々と語ってしまいましたが、帝王切開で思い悩む人の気休めになれば嬉しいです。

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