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ブラこもり

 ブラタモリのレギュラー放送が終わってしまった。
 また特番で復活するかもしれないが、しばらく「始まりました、ブラタモリ」のあのオープニングとはお別れだ。
 とはいえ、GWになってどこかへ行きたい気もするが、どこもとてつもなく混雑しているし、値段も高い。
花粉症の自分をピンポイントで攻めてくる花粉も飛んでいる。

じゃあどうする?
家にこもりながら、ぶらぶらするしかない。

1.ストリートビューでぶらぶら

 家にいながら、街をうろうろするならGoogleマップのストリートビューだ。ある程度の道は網羅されているし、同一地点の過去の画像データも見ることができるので、今はもう無くなってしまった思い出の店や建物を見ることもできる。

たとえば、2010年に閉店してしまった。京都の阪急百貨店とか。

2009年の街の様子も、「他の日付を見る」のところを見れば、いくらでも見れる。15年前から今までくらいのいろんな季節の街をうろうろできるので、身近な街から行ったことのないところへも行ける。

 エジプトのピラミッドも見れるし、ハワイにもウユニ塩湖にも、モンサンミッシェルにも行ける。
 でも海外の街を見るなら、TBSの「世界遺産」やNHKの「空からクルージング」「世界ふれあい街歩き」の方が、映像美に分がある。

 実際に行った方が、街のにおいや空気感、建物のスケールがびしびし五感を通して伝わってくるのはわかるけど、映像でも見る良さもある。
 スポーツ中継も、テレビの方が現地で見るより選手をアップで見れるし、状況も把握しやすい。音楽フェスやライブに行っても、結局スクリーンの映像を見ちゃうわけだし。
 でも、現地で全身で感じる生な感じは何物にも代えがたい。

2.身近な街の過去の姿をぶらり

さて、何か他に良いもんはないのか。
あります。

国土交通省 国土地理院のホームページ。
「地図・空中写真閲覧サービス」というもの。

1946年の京都駅近辺の航空写真 ↑ とか、
1948年の梅田あたりの航空写真 ↓ みたいなのが各地で見れる。

自分の住んでいる住宅街や通ってた学校の近くの写真を見ると、ほとんど田んぼや畑ばっかりでまたおもしろい。
(いろいろバレたら恥ずかしいのでここでは上げないけれど、)
身近な場所ほどこういう写真は興味をもって見れる。

そして、こういう50年前くらいの写真を見てて強いなと思うのは、やはり神社やお寺だ。
神社の中では一宮というのが一番格が高いらしいけれど、

それに限らず、ほとんどの神社や寺は航空写真で確認できる。むしろそれを目印にいろいろ今の場所と比べられる。
航空写真より古い地図も見れるけれど、高解像度のものは見れないため少しわかりにくい。

3.もっと古い街のようす

もっと古いものはないのか。
あります。
国会図書館のデジタルコレクション。

これに自分の調べたい街の名前を入れたら、○○町史みたいなのがヒットして、運が良ければ古写真なんかも見れる。
村が町になってさらに市になってみたいな、合併と発展の歴史を知れる。
郷土史って意外とおもしろいかも。

 写真より古いものは、浮世絵などの絵で残っている。
 自分の好きな川瀬巴水もいくつかヒットするが、この広重の名所図会の昔の観光地としてみると、今でも面影が残っているものもあって楽しめる。

「この浮世絵を見て、何か気づきませんか?」
「…!」「渡月橋の後ろの山の形が今と一緒ですね。」
みたいな一人脳内ブラタモリが楽しめます。

これとかも京都の浮世絵と古写真を比べている書物なのだけど、

ちょうど今の三条大橋と比べても同じ構図で楽しめるという。
狙ってなのか、たまたまなのか。
この記事は、浮世絵や古写真と画角も一緒。


おわりに

 というわけで、現代から15年前くらいのストリートビューから、50年前くらいまでの航空写真。あるいはそれより前の古地図。もっと古い浮世絵。
 町や名所の歴史をたどっていくと、百年以上たってもその風景の名残を感じさせる橋、山、神社などがあることに気づく。
 行ったことのある神社の昔の写真を見ると、神社前のあたり一面が原っぱみたいになってて何もないのとか割と衝撃的でおもしろかった。
 特に出かける予定もない休日に、家にこもってひとりブラタモリ、自称「ブラこもり」をするのも楽しい。
 インターネット上では、地質学的要素を見つけられていないから、そこもクリアできるとより本家に近づけるんだけどなぁ。

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