見出し画像

KYOTO RUNDRY RTAのすべて

こんにちは!2023年12月3日に京都で開催されたオフラインRTAイベント『KYOTO RUNDRY RTA』の主宰をしております鈍ザンキと申します。
このnoteはこのイベントの企画開始から募集、本番当日、収益はどうだったかなどをすべてを公開するnoteになります。
今後オフラインイベントを開催したい方の力になればと思います。

まず最初に一番大切なことをお伝えします。
このnoteに書かれている内容は全て鈍ザンキが主催し、2023年12月3日に開催されたKYOTO RUNDRY RTAの内容です。
他のイベントとは一切関係がなく、他のイベントもこうあるべきだということを言いたいわけではありません。
また、KYOTO RUNDRY RTAがこうしてるんだから他のイベントもこうしろ!ということは絶対にやめてください。
あくまでいちイベントのことだということをご理解の上お読みください。

イベントのアーカイブは下のリンクからどうぞ!


①開催までの経緯と会場選びについて

コロナ禍がある程度落ち着き、RTA in JapanをはじめとしてオフラインRTAイベントが開催されていく中で地方でのオフラインRTAイベントが開かれるようになった。
私は京都在住だがお隣の大阪ではJAWS PLAYERSDon't Stop Running(当時はWEB-RTA-OFF)といったRTAイベントが行われており、そこに参加して地元京都でも開催したいなという気持ちが強くなっていったのが2023年の1月ごろ。
当時、WEB-RTA-OFFという名前で開催されていたイベントの会場が閉店してしまい、関西圏でよい会場はないかと主宰の方からご相談を受けたこともあって京都市内でイベントが開けそうな場所を探していた。
今回KYOTO RUNDRY RTAを開催した会場『KYOTO LAUNDRY CAFE』はこの時に見つけたものだ。
ただ、オフイベをやるうえでの条件にあまり一致しないため紹介することはなかったが、会場の雰囲気がすごく好みで条件がそろっていればなぁ…という気持ちだった。
KYOTO LAUNDRY CAFEさんはその名の通り、イベントが無い時間はカフェとして営業されている場所のため何度かお邪魔させていただいた。やっぱり雰囲気が大好きなのでここでイベントやりたいなぁという気持ちは大きくなっていった。

KYOTO LAUNDRY CAFE

KYOTO LAUNDRY CAFEにあるものと足りないもの

構想という名の妄想をしつつ、実際に開催に向けて本格的に動き出したのは2023年6月ごろ。

まず、イベントの方針としてほぼボランティアに頼らない自分だけである程度開催できる規模のイベントで開催することを決定。だから運営も一人である。
今回だと受付に1人お手伝いしていただいたのと料理担当に1人、配信・音声回りの操作で1人(私)と実際に参加者以外の役職だと3名での開催となった。
本当は受付業務もお手伝いしてもらうつもりはなかったのだが、ぜひお手伝いさせてほしいとという依頼があったのでありがたく受け取った。そして非常にありがたかった。

次に会場だが、KYOTO LAUNDRY CAFEで開催したいということは決定しているのでオフラインイベントが開催できるかどうかの条件をクリアしていく必要がある。

KYOTO LAUNDRY CAFEにあるもの

  • 着席30人規模のイベントの実績

  • マンションの1階ながらもアコースティックライブや映画上映会など大きめな音が出るイベントの実績

  • プロジェクター

  • キッチン(後述)

  • RTAを知らない一般のお客さんがイベントを見られる環境(後述)

KYOTO LAUNDRY CAFEに足りないもの

  • PCはもちろん走者や運営用のモニターがない

  • 有線回線がない

  • 会場全体の音響がBluetoothスピーカーのみ

足りないものをどうしていくかだが、PCやモニターに関しては自宅で使っているものをすべてそのままもっていくことにした。キャプボやRetroTINKもそのまま(RetroTINKは最終的にDSRさんのをお借りすることになった)。もちろん車がないと運べない。
有線回線がない問題については以前の名古屋RTAが無線テザリングでイベントを開催したことを思い出し、会場にPCをもって行って速度計測とテスト配信を行った。計測結果は休日夜の19時ごろで上りが320Mbps出ていた。これなら問題ないだろうということで無線での配信を決定。
会場音響に関してはDon't Stop Runningを参考に走者にかえす音声をそのまま会場音声として使うことにした。Bluetoothスピーカーだと遅延問題があるので使わないことにした。

気になることがあれば実際に会場に行ってテストすることが大事ですね!
ということでネックになっていた問題は解決。会場の予約を行い、開催に向けて準備を進めます。

当初は11月19日開催予定だったのだがJAWS PLAYERS#03と近いというのと別イベントと被ったので日程をずらした(が、結果的には他に3つのイベントと被ることに…)

配信先について

新しくRTAイベントを立ち上げたとき、イベントの配信先については3つの方法があります。

  • 自分のいつものチャンネルでやる

  • イベント用に新しくチャンネルを作る

  • 外部貸し出しをしてくれるチャンネルを借りる

それぞれにメリットデメリットがあるのでどれが一番いいということはありませんが、KYOTO RUNDRY RTAに関してはJAWS PLAYERSさんのチャンネルをお借りする一択でした。
大阪を主体としたイベントのチャンネルで同じ関西ということでぜひという形でした。雀走戦という別のイベントでお借りしていたということも大きかったですね。

②KYOTO RUNDRY RTAでやりたかったこと

次にKYOTO RUNDRY RTAでやりたかったことがあります。RTAイベントでは前例のない(自分調べ)こともやっています。

  • 参加料の事前決済オンリー

  • お昼ご飯の提供

  • セットアップ中の作品紹介

  • NodeCGを一切使わないOVALDIでの配信管理

Tonamelでの参加登録と事前決済オンリーという選択肢

オフラインRTAイベントは参加料という名の会場費を来ていただく方みんなに負担してもらうという形のイベントがほとんどで、当イベントも例外ではない。
ただそのほとんどが当日現金決済のみで行われている。
事前決済を導入しているイベントは私が知る中では名古屋RTAさんがpringというサービスを使用して当日支払い以外に事前決済もできるよというスタンスで行っているくらい。

当日現金決済の一番のデメリットは受付でお金の管理を行う人間が必要になるということ。お金のトラブルは絶対に起こしたくなく、これを無くすためには事前決済オンリーにする必要があった。
いろんなサイトを見比べた結果、匿名性が高いRTAイベントにおいてはTonamelが一番最適だという結論に至った。
デメリットを挙げるとするのであれば手数料が高めなのとStripeというサービスと連携が必要なところ。
実際の収益については一番最後に記載するが、Stripeというサイトへの登録と収益の受け取りがいろいろややこしかったので別でまとめたいと思う。

オフラインRTAイベントにおいては事前登録なしで当日でもふらっと行ったり行かなかったりできるのが一番いいと思っている。
ただ、小規模なイベントについては会場のキャパの関係もあってなかなか難しいのが現実…
KYOTO RUNDRY RTAではお昼ご飯の提供もあるため、事前登録制にすることにした。

実は後付けだったお昼ご飯ありのRTAイベント

お昼ご飯にカレーが食べられるということでもちょっと話題になった当イベントですが実はイベント発足時の構想には一切ありませんでした。

会場にキッチンがあったのは知っていて、キッチンは借りずにスペースだけ借りるつもりでいたのですが話を聞くと全部まとめての料金ですとのこと。
せっかくキッチンが借りれるならご飯提供したいよねということで以前手作りカレーをごちそうになったuroco2000氏に話をしてお願いすることにしました。
食品衛生に関して私は疎いため、オーナーさんにこういうことをしたいけど法律的に大丈夫かということは念入りに打ち合わせを行いました。実際にカフェを経営されている方からの助言は非常にありがたく、別のイベントで料理を提供している際にどのようにしているかなども見せていただきました。

メニューもあの時のカレーをもう一度食べたい!ということでカレーに決定。この辺りは7月ごろには決まっていました。

会場で提供されたカレー

セットアップ中の作品紹介

前説の時間については定期的にどこかでボヤ騒ぎが起きている気がするが、せっかくセットアップ中という配信画面上では何もしてない時間があるので次のゲームの説明などを入れたいなということで実施した。
これは不思議RTAフェスというイベントでも行っていて参考にさせていただいた。
個人的にもセットアップ中にこういうゲームのこういうカテゴリーなんだ!という前知識を少しでも入れて見始めたほうがいいかなと思っている。
今後いろんなイベントで増えてくれたらいいなぁ。

NodeCGではなくOVALDIでの配信管理

RTAイベントの配信管理といえばNodeCGというくらい浸透しているものだと思っているが実際に導入してイベントならではのカスタマイズをするにはそこそこのプログラム知識が必要だったりする(らしい)。
らしいというのも私もプログラムは全然わからない側の人間だからだ。

そこで今回使用したのはOVALDIというソフト。
実は雀走戦や街森金網並走会などで何度か使用したソフトであったがRTAマラソンイベントとしては初めて使用した。
このソフトの何が良くて何がダメなのかは語りだすと長くなるので別記事にすることにする。
2月開催の雀走戦でも使用するため、そのあたりもまとめてご紹介するが小規模開催であれば十分すぎる機能を持っているのでぜひ今後のRTAイベントで使用してくれる人が増えるといいなと思う。
[note完成後にここに挿入されます]

③イベント名とロゴと配信デザイン

イベントを作るうえで重要になってくる名前とロゴと配信デザイン。
私が全く絵が描けない人間であれば外注するしかないのだが、昔に比べればそれなりに成長してきていると自負している。
なのでデザインやイラスト回りもすべて自分で制作することにした。
唯一フリー素材を使ったのはセットアップ中のBGMくらい。

イベント名『KYOTO RUNDRY RTA』

名前を考えるうえでまず地域名はぜひ入れたかった。さらにRTAイベントだということが分かるようにRTAかスピードランも入れたい。
ここでRTA in Kyotoにしなかったのは理由がある。他にも京都でRTAイベントが開催されて欲しいからだ
RUNDRYというのはもちろん造語で、会場名にもあるLAUNDRYランを走るという意味のRUNに変えた言葉だ。
イベント名に関してはそこまで悩まずにすんなりと決まった。

ロゴデザイン

ロゴはイベントの印象を決めてしまう重要なものなので慎重に考える必要がある。
このイベントをどう見てほしいかを込めながらデザインすることにした。
おしゃれなカフェスペースで行うイベントでシンプルなデザインと京都の『京』とLAUNDRYである洗濯機、そしてRTAの『R』を配置したデザインとなった。

初期案
最終デザイン

少し落ち着いた、おしゃれさも残るようなイメージを目指して作ったのでそう感じていただけれいるのであればうれしい。

結局この告知画像でしか使わなかったキャッチコピー『京都で走る。京都で廻る。』はふと頭に思い浮かんでそれっぽい感じだったので入れた。
もうちょっと擦ればよかったかな?

配信デザイン

制作したのは2つ

  • 本番用の画面

  • セットアップ中の画面

本番用の画面

本番用の画面については並走もないので1種類だけのレイアウトだけで大丈夫だった。
背景にはレンガ模様とアクセントとしてコーヒーステインを入れた。
どうせゲーム画面で見えなくなるのであくまでちょっとしたアクセント。
走者名やゲームタイトルは付箋とマステ。掲示板っぽさも出しつつ、そこまで派手な感じにならないようはするけど個性は出すようにしたつもり。

実際ゲーム画面が入るとこんな感じ

日時表示は入れたかったが他のイベントを見ると入れていないところが多かったりする。
パッと見たときにタイマーと誤認しないような工夫は必要だった。
ゲーム画面サイズと周りの情報との比率は永遠の課題な気がする。
個人的にはゲーム画面が大きい方が好き。

セットアップ中の画面

セットアップ中の画面はウェルカムボード風。フォントもチョーク系の物を使用しており、書かれているイラストやロゴなどもチョーク感を出しています。
ゲームの説明を入れたかったのと、次のゲームが何時間後かも入れたかったので1つ先までのタイトルだけを表示することに。
本当はアニメーションな感じにしたかったんですけどそこまで手は回らなかったですね…

完成していないボツイラスト
初期案

ちょこちょこ出てくる女の子について。
一応当イベントのマスコットキャラクターとして制作したのですが肝心の描く人が他の準備で忙しすぎてなんも触れてあげられませんでした。
ちなみに名前も全く決まっていません。
いつの間にか消えているかも…

名前はまだない

④走者の募集と選考について

走者の募集にはOengus(アンガス)を使用。最近はGoogleformsでの応募も増えていますね。好きなように質問項目を作れたり出来ますが人の応募は運営側が公開していないとわからないのと、編集には編集用のURLを覚えておく必要があるのでメリットデメリットはあると思います。

注意書きに関しては他のRTAイベントをそのまま参考にしつつ、このイベントならではの箇所を変更していく形で作成。
ちなみにOengusで主催するのは初めてだったのでちょっとだけ手間取った。次回からは大丈夫。たぶん。

初開催ということと、著名RTA配信者ほどの知名度が私にはないのでどれくらいの応募があるかは正直未知数だった。
なんとか開催時間分は埋まってほしいと願った募集期間だったが終わってみれば予定時間の4倍を超える応募があった。

終了時の応募数

こうなると大変なのが選考である。落としたくて落としている運営はほぼいないと思う。
ただし時間が有限なのはどうしようもない事実なので何かしらの基準、テーマに沿って採用作品を決定していく必要がある。

KYOTO RUNDRY RTAの選考方法

もう一度断っておくが、ここで紹介するのはあくまで2023年12月3日に開催されたKYOTO RUNDRY RTAで行った選考である。
次回からは変わる可能性もあるし、他のイベントがどういった選考をしているのかは知らないがこれが正解だとも間違っているとも思わない。
このやり方を他のイベントでもやるべきだとも思わない。イベントの数だけ採用方法があるのだから。
選考方法の公開によって採用されるような応募の仕方やゲームでRTAをするという懸念点がありますが、当イベントのような小規模なイベントではないと思ってますしそういうような応募だなと思ったらたぶん落とします。
なのでここのイベントはこういう感じだったんだなぁというくらいの目で見てもらえれば幸いです。

まず、応募内容に不備がないかを確認する。動画のURLが間違っていたり、ESTと自己べストが特別な理由もなくかけ離れすぎてないかなど。
基本的にここで不備があった場合は確認を取らずに落選とした。
次に、応募されたカテゴリーの世界記録とその走者の自己ベストが大きく離れすぎていないかを確認した。
どれくらいまでが大きくなのかは運営によって違うと思うが、自分の場合はとりあえず走っただけ、通しただけと思えるような動画内容やタイム差であれば落選とした。
個人的には世界記録に近くないとイベントで採用されないという感じにはしたくなかったのでそこまで厳しく見たつもりはない。
同ゲーム、同カテゴリーで複数の応募がある場合は、よほどの理由がない限り遅い方は落選となる(並走無しのイベントなので)。

この時点で落選が決定しているゲームはほんのごくわずかのため、ここからは何を優先として順位付けをしていくか。

  • 京都で開催されるRTAイベントだからこそ

  • 小規模イベントだからこそオフイベの第一歩に

  • ESTが短いものばかりではなくバランスよく

  • ゲームジャンルもバランスよく

  • 応募しているESTと参加可能時間の差が小さい場合は優先度低

実際に採用された作品

パッと見るとマリオが3作品採用されている。任天堂IPの作品で言えば(アスチェを入れて)5作品と多い。
京都に本社を置く任天堂だから多く採用した。というわけではないが何かしらマリオ作品は入れたいなとは考えていた。
そもそも応募ゲーム数35のうち任天堂IPのゲームは11と約1/3が任天堂作品とかなり多かった。

オフイベで走るのが初めてという走者も多かったと思う。京都で開催されるから応募してくださったのかはわからないが、オフイベ楽しいよということを知ってほしい思いもあった。

応募しているゲームのESTが仮に50分として参加可能時間が12時~13時までという条件で応募されていると非常にスケジュールが組みにくく、少しでも遅れたり、時間が巻いたりすると参加できませんということになってしまうため、採用優先度としては下がってしまう。

ゲームジャンルもバランスよく採用したかったのだが採用作品一覧を見ればわかる通り、任天堂作品とアクションゲームが多く採用された形になった。
ESTに関しては短いもので20分(ボーナスで10分)、長いもので2時間40分と幅広く採用できたが1日10時間のイベントで採用作品のバランスを取るということが非常に難しかった。
発表日直前まで悩んで変更したタイトルもあった。

イベント後のアンケートでは採用作品に偏りがあったというお声をいただいた。
これにごめんなさいというと採用した作品に失礼なため言わないが、幅広い採用案を作るためにはそれだけ幅広いゲームジャンルと数の応募と、イベント開催時間が必要だということは知っておいてほしい。
今回初めてRTAマラソンイベントで採用作品を選考するということを行ったがその難しさを痛感した。
本当は全部採用したい。けど時間は有限なんだ。

よく言われている知り合いだから、仲がいいから採用という作品は当イベントにおいては一切ありません。他のRTAイベントでの当落も関係ありません。
ただ、主宰が見たいだけだろというのはあると思います。バグ技にしろ、洗礼された動きにしろ、ゲームとしての面白さにしろ、応募動画を見てこれはうちのイベントで見たい。いろんな人に見てほしいと思って採用しているわけですから。

最終的にすんなりと採用が決まった作品は3つくらいだったと思います。
あとはどうやってもスケジュール的に入らないとかこれ以上やるとバランスがさらに悪くなるとか10時間の中に入れるためにセットアップタイムの時間削ったりとかいろいろやった結果が今回の採用作品です。
ぜひアーカイブをご覧ください(2回目)。

スケジュール決め

採用作品の決定とともに参加可能時間をもとにスケジュールを作成。

当日のスケジュール

マルフーシャは持ち込みのPCを使用するため長くセットアップがかかると踏んで一番最初にセット。
電車でGO!は実際のゲーム内時間と同じくらいの時間帯に配置したかったので夕方ごろ、昼過ぎまで参加可能な走者は前半に、最後は昔の2Dマリオから今の箱庭マリオへつなぐという形で配置した。
採用作品も8つなのでそこまで苦労はしませんでした。
仮スケジュールを出して特に変更要望もなかったのでこれで確定。

⑤本番当日の状況と起こった問題点

さて、ここからは本番当日の状況と起こったトラブルと原因、解決方法をまとめます。

朝一発目にバタバタした以外は基本的にはマキシンコー、セットアップタイムもさっと済ませられてボーナス枠も2つ入って、大きな事故もなく進行しました。
クリッピングミスや音声ボリュームミスが何度かありましたが自分のチェックが甘かったです。
一瞬だけチャット欄にスパムが湧いたのだけちょっと焦りましたね…
終わってみればあっという間の10時間。
設営も撤収もたくさんの方に手伝っていただいたのでサクッと終わりました。ありがとうございます。

KYOTO RUNDRY RTAの配信概要
配信時間:9時間47分
平均視聴者数:495人
最大視聴者数:784人
ユニーク視聴者数:3190人

JAWSPLAYERS様の配信概要より抜粋

RTAを知らない一般のお客さんがイベントを見られる環境

いろんなRTAイベントでもったいないなぁと思うのが会場が閉鎖的な空間で行われていることが多いところです。
どこかのビルの会議室だったり、地下室だったり、イベントホールだったり…
LANパーティ会場でRTAイベントが行われるとRTAを知らない方でもチラッと目に入ることがあります。こういう場を作りたいという思いが一致したのがKYOTO LAUNDRY CAFEという会場でもあります。

RTAを行っているスペースとコインランドリーが設置されているスペースとは透明なガラス扉で仕切られているだけ。
コインランドリーを利用されたことがある方ならご存じだと思いますが洗濯物を入れた後、終了まで待つ時間ができます。その場でスマホをいじったり、近くのコンビニに行ったり、いったん家に帰ったりと時間のつぶし方は人それぞれですが、その時間でRTAを見てもらうという狙いがありました。
そして実際にその狙いがヒットしたのです。

運営席からは良く見えるのですがチラチラとこちらの方を見てくる方がたくさんおられました。
後からオーナーさんに話を聞くと、常連さんから「今日はすごい人がいるけど何のイベントをやっているのか」と問い合わせもあったそうです。
たとえ少人数だったとしても狙ったことがヒットしたのは非常にうれしかったです。


以下、当日発生したトラブルと原因、解決方法などのまとめ

ノートPCのコピーガード解除不可問題

走者の方に持ち込んでいただいたノートPCでキャプチャーしようとした際にコピーガードによってキャプチャーできないという問題がおこりました。
調べてみたところ、解除不能ということで急遽お客様の中にPCをお持ちの方はおられますか~?ということで別の走者の方のノートPCを貸していただくことになりました。本当に助かりましたありがとうございます。

私自身がノートPCにあまり詳しくないことで発生したトラブルで、持ち込んでもらう場合はメーカー名と型式を確認するか他のイベントでキャプチャー経験はあるかなどは聞くべきだなと思いました。
一番いいのは運営側でパソコンを用意することですけどね…

ゲーム音小さい問題

モニターが解像度を切り替えると音量が100から30に勝手に変わるという謎仕様が判明したため、ゲームを切り替えるたびに音量をMAXにする必要があった。
それと持ち込んだスピーカーが思ったより大きな音がでなく、会場の後ろの方はゲーム音があんまり聞き取れなかった。

スピーカーへはアンプを通すべし。自宅と会場での音の聞こえ方は全然違うのでもう少しちゃんとスピーカーチェックは行うべきだった。

マイクのケーブルにノイズがのる問題

安物のケーブルはやっぱり駄目ね。
朝は上記のノートPCトラブルでてんやわんやしていたため、配線がかなり雑になっていたのも原因の一つ。

解説者のマイクが手持ちマイク問題

購入したヘッドセットタイプのマイクは走者用で、解説者用に用意したマイクは会場備え付けのもので手で持つタイプのマイクだった。

口から遠くなると声が小さくなったりするのと長時間持っていると疲れるので次回からはもう一つ走者用と同じマイクを導入することになると思う。

プロジェクター前の照明消せなかった問題

他の照明と連動していて消すとかなり暗くなったためつけっぱなしにすることに。
ただ、壁に光が反射してプロジェクターが見辛い部分があったので次回以降は消灯が可能かどうかオーナーさんと調整する。

カレーの提供開始が遅れた問題

完全に運営側の見積もり不足です。
30人近い量を用意するというのが初めての経験だったため、下ごしらえの準備に時間がかかり、その分提供開始が遅れてしまいました。
炊飯器のサイズ的に一度に全員分提供できなかったこともあって、帰宅リミットのタイミング的に食べられなかった方もおられたため非常に申し訳なかったです。

会場狭い問題

参加者運営合わせて35名となった当イベントですが会場が狭かったと感じる方が多く、実際自分も同意見でした。
ご飯提供がある関係で机を撤去するということが難しく、人数分のイスを並べると通路らしい通路が作れず、トイレへのアクセスも大変ということになってしまい、非常に申し訳ありませんでした。
ギリギリの収容人数になるのは想定していましたがここまで移動が大変なレベルになるとは思いませんでした。

対策としてはこれ以上の規模にしていきたいのであれば会場を変えるしかありません。
次回以降、どれくらいの方が来ていただけるのかもわからないですが、他のイベントを見ていると初回が一番多く、2回目からは比較的落ち着く傾向にあります。
沢山の方に来ていただけるのは非常にありがたいことではありますが、同会場で今後も行う場合は参加可能人数を減らす方向で調整を行うことになると思います。

⑥イベントで使用した機材と配線図

KYOTO RUNDRY RTA会場配線図

基本的には自宅環境をそのまま会場に再現&走者解説者用にオーディオインターフェースを導入したというような形です。

PCはminiITXで組んだ自作PCで、スペックは旧旧世代くらいですが1画面キャプチャー+トリプルモニター環境くらいなら全然できます。
RetroTINKについては2X PROを使用予定でしたがお隣大阪のRTAイベントDSRさんのご厚意により5Xを貸していただけることになりました。ありがとうございます。

プロジェクターと解説者のマイクとマイク用スピーカーは会場の備品。
配線図を見たらわかる通り、ゲーム音声とマイク音声がそれぞれ別のスピーカーから会場に向けて出ています。
そこまで大きな会場ではないからこそできる技ではありますが、これのおかげでよくあるハウリング問題は一切起きませんでした。

次回手を加えるとしたら解説用のマイクを走者用のと同じものを購入するのと、返し用のスピーカーを何とかしたいですね。
あとは並走をする場合はスペースやモニターの問題など数々の問題が出てくるので可能になるかどうかはまだ未定です。

ただ、PCゲーム用に運営から貸し出せるPCはご用意できると思います。

⑦アンケートについての回答

イベント後のアンケート調査を行い、たくさんの方からご意見ご感想いただきありがとうございました。
回答してくださった95%以上の方には楽しんでいただけたようで、開催して本当に良かったと思います。

アンケート内容に事前決済オンリーだったのはどうでしたか?という項目を設けておりました。
結果は85%(17/20)がよかった。15%(3/20)が他に支払いの選択肢が欲しかった。という結果になりました。
現状Tonamelではクレジットカードかコンビニ支払いしか対応していません。個人的にはここにpaypayなどのバーコード決済が増えてくれると嬉しいなと思います。
こればっかりはコチラではどうすることもできないので要望という形で送りたいと思います。

それではご意見いただいた内容についてここで一部回答させていただこうかと思います。

・改善点に関しては会場が狭かったのが残念だったので次回ある時は余裕あると嬉しいです。
・トイレに行きにくかったのでその辺の改善はして欲しいです。
・(2回以降はある程度人数減るとは思いますが)イス、テーブルの数・通り道の広さに対して参加人数が多かったので、お手洗いに行く、キッチンに昼・夜ご飯を返しに行くスペースがあまりなくて少し大変でした。

アンケートより

スペースの狭さについてたくさんのお声をいただきました。ご不便をおかけして申し訳ありませんでした。
出来るだけ希望する方には入場してもらいたいという思いもありましたが結果的に来てくださった方が不便に思われてしまったのは非常に悔しい気持ちでいっぱいです。
次回がどうなるかは未定ですが最優先で改善させていただきます。

個人差はあると思うので何とも言えませんが、走る際に使用したモニターの画面がめちゃくちゃ明るかったので、下げたり出来たら良いなと思いました。(モニターのシステム的に下げれるなら、明るさ下げてもいいよとアナウンスするなど)

アンケートより

モニターの光量については下げることは可能でしたがアナウンスがされていませんでした。今後は周知するようにいたします。

パイプ椅子に置いてた座布団的なのがもう少し厚めだと長時間座ってても苦じゃないと思います(後半結構しんどかった)

アンケートより

会場備え付けのものなので何とも言えないのですが必要であればクッションを持参していただくなどのお声がけはさせていただこうかと思います。

ノートパソコンのスペック不足で参加できなかったので、運営である程度のスペックのパソコンを用意してくれると参加しやすいのかなと思いました。

アンケートより

次回は用意できるように善処します。

走者・解説席の後ろにあった少し大きめの1人用ソファは座ってもよかったのか 後ろの人が見えなくなりそうで座らなかったのですが、単純に疑問です。

アンケートより

RTA in Japanのような感じでソファー席を設けていたのですが周知もしていなかったのでほぼ使われず、場所も取るので次回はどうしようかなと考え中です。
そもそも走者席と観客席が近いので特別な席(?)としてソファー席設ける必要があったのか…?

・カレー美味しかったです
・めっちゃカレー美味かった!ありがとう!
・カレーが美味しかった。
・ご飯つきがRTAイベントとしては斬新でよかった、美味しかった
・会場費に+500円でカレーを食べれておかわりも行けてとても良かったです。

アンケートより

カレーがおいしかったというお声もたくさんいただきました。作ってくださったuroco2000氏のおかげです!ありがとうございます!

その他にも『レイアウトが良かった』『オンライン視聴でも会場の雰囲気、キッチンの様子が伝わってきてよかった』など楽しんでいただけたご意見も数多くいただき非常にうれしく思います。
ご参加、ご視聴いただいた皆様本当にありがとうございました!

⑧イベントにかかった費用と収益について

さて、ここからは皆さんが気になるイベントにかかった費用についてのお話です。
ここしか読んでない!という人がいたらちゃんと上も読んでください!

それでは結果を公開!

KYOTO RUNDRY RTAの収支

イベントのために購入したものとかすべて含めると1.6万円ほどの赤字となりました。
今後のイベントや個人でも使用できるマイクやHDMIケーブルを除く、手元に残らないもので計算すると約6000円ほどの赤字となります。

さて、この赤字額をどうとらえるかですが、個人的な想定よりは少し赤字額が大きくなってしまったなというのが率直な感想です。
元々黒字運営をするつもりはなく、ギリギリ赤字レベルを攻める気持ちでこのイベントの運営を行ってきました。
結果としては1.6万円ほどという赤字額となってしまったので見込みが甘かったなというところです。

振り返ってみると、お昼ご飯のカレーにかかった費用は2万円で、希望する参加者一人から+500円をいただいているので1.45万円が収入分と完全に赤字です。
お昼ご飯付きはもともと安い金額に設定するつもりだったのでここは想定内。

消耗品の名刺ホルダーやアルコールスプレー等も次回以降も使いまわせるので次回は少し出費は抑えられそう。

印刷物関係ですが、走者・解説の特典としてアクリルバッジを配布しました。これが結構お金かかってます。7000円くらい。
名札も普通の紙じゃなくてクラフト紙を使用しており、全部印刷会社で作ってもらっているのでその分だけお金かかってしまっています。
こればっかりはこういうの作りたいなぁという私の気持ちもあったので何とも難しいですが、次回はちょっと見直しが必要ですね。
名札は自分で作るとか。

ロゴのアクリルバッジ

それとTonamelの手数料がなかなかの痛手。数字だけ見ると10%近く取られているように見えますが、1エントリー5%+100円というシステムの関係でエントリー料が安ければ安いほど損をする形です。
事前決済オンリーに決定した段階で手数料分少し上乗せしようとも思ったのですがすでに金額発表後だったので止めました。
ちなみにお昼ご飯ありを2700円、無しを2200円で計算すると手数料も引いて収入は83175円となります。
うーんやっぱこれくらいの設定がベストだったかなぁ…。

会場費は受付ボランティアを含む全員からいただいております(参加者32名お手伝いスタッフ2名+主催の私)。
お手伝いスタッフ分はTonamelを介さずにイベント前に別でいただいているので手数料はゼロ。

初回がゆえマイクのような機材にバンとお金かかってしまうのはしょうがないのですが、それ抜きにしても5000円くらいまでの赤字で押さえたかったのが本音。

参加人数によってはさらに大幅な赤字の可能性もあったので来ていただいた方には感謝しかありません。
RTAのオフイベ初主催ということもあり、なかなか費用面の感覚がわからない点も多かったのですがいい経験になりました。

⑨おわりに

何度も繰り返しになりますがご参加いただいた皆様、オンラインでご視聴いただいた皆様本当にありがとうございました。

RTAオフイベ主催が初めてで、運営に経験者がいないという中でも応募していただいて楽しんで帰っていただけたのであればイベントを開催した甲斐があります。
また、他のイベントのスタッフの方にも会場でいろいろ助けていただいてありがとうございました。
おかげさまで最後まで大きなトラブルもなくイベントを運営することができました。

これ一回限りにはしたくなく、関西圏のいちオフラインイベントとして今後も走者やRTAが大好きな方に楽しいイベントをお届けできるように精進してまいりますので、走者応募、現地観覧、オンライン視聴という形で応援していただけますと幸いです。

それではまたイベントでお会いしましょう。

鈍ザンキ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?