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オケ運営のめも

初めてのオケ運営、想像の5倍は大変だったから残しておこう。

最初の説明。
私の人生は楽器ばっかりで、高校から大学では管弦楽部でチェロを弾いていた。
大学3年生のときに合唱と出会い、現在は合唱とオケの両方で一般団体に所属しているよ!!

日付で辿る

2023年2月頃
知り合いの合唱指揮者から「(自分の振る)オケの団体を作りたい」との提案。ただ、『合唱』指揮者なのでオケの伝手は多くなく、「作りたい」よりは「作ってほしい」なのだろうと理解した。

一般的に1つのオケの演奏会は、最短で半年に1回〜年に1回程度。それなら毎年何月に演奏会を開催するか を先に決めよう、ということで合唱界の繁忙期を列挙。
6、7月は「合唱祭」、夏〜秋はコンクールシーズン、2月も「春こん。」、3月と4月は合唱連盟行事オフシーズンのためか演奏会ラッシュ。
1月か5月は比較的落ち着いていることがわかった。1月だと次にホールを取れるのが1年後(つまり演奏会そのものは2年後)になってしまうため、とりあえず5月のホールを取ろうというところにまとまった。

2023年3月24日
口頭では何度も作戦を練って曲目を検討したものの、文章で初めてやり取りをしたのはこの日だったらしい。私はこの日をオケの誕生日にし、団のメールアドレスにも入れている。

2023年5月1日
入社したばかりの職場で初めてお休みを使った。この日に取ったのが、2024年5月1日に再オープンの改修したてほやほや練馬文化センター。(このときはまだ改修が終わっていなかったので別の場所で抽選会をしたよ。)吹奏楽コンクールでお世話になった人も多い。私は使ったことがなかったけれど。
演奏会は2024年5月18日に決定。
その月に25万くらいのホール代を立替えたのが再偉ポイント。いかつい新社会人だ。

めっちゃ脱線だけど、学生のときも20万立替えていた。練習場所代+指導者への謝礼。学生のやることじゃない、と思われるだろうけどコロナ禍で学内が使えなかったし、会計もまわっていなかったから。しょうがない。でも当時から偉すぎたね。

2023年7月から
練習は半年前から始めようと思い、ゆるゆる人集め。
土曜午後枠月2回で練習するということだけ決めていたので、指揮者との日程調整もした。プログラム、編成の確定。

そういえば曲目検討にiPhoneの「メモ」を使っていたのだけど、共有機能を使うと意外と便利。それぞれが今後演奏したい曲をズラーーっと並べた。

2023年11月18日(ちょうど演奏会半年前だ)
弦のみの初回練習。弦楽器の人集めにめちゃくちゃ苦戦していたので、5人くらいしか参加者がいなかった。
なんだかんだそのあとの練習も数人だったな…。
弦の方が練習時間が必要だし、人が全然いないのに大きい部屋を取るのもな、と思って弦オンリー練習を設けたけどいらなかった。むしろ全体練習からスタートして、たまに弦セク挟むくらい良いなという反省点。

2023年12月26日
チラシのデザインを大学時代の友人に発注。ちょっと遅すぎたかなぁとそのときから気付いてはいたけれど、言葉にするのが怖かった。チケット代やらなんやらに悩んでいたんだと思う。次回からは早めにやるぞ!
それから、枚数は5,000くらいが良いなと学んだ。
チケットも並行して作っていた。こまけぇミスなんだけど自由席って入れ忘れた。

2024年1月28日
過去に乗っていたことのあるオケの演奏会。私はスタッフ。
打ち上げにも参加させてもらい、そこからこちらのオケの団員も急増。感謝してもしきれません。。。
管楽器は全員確定。弦楽器もだいぶ増えたな。

2024年2月3日
初回全体練習。コンマスとほぼ初めてお会いしたのもこの日。はじめましての方が多くてとっても緊張した。
そもそも合唱とオケの人が交わること自体このオケがほぼ初めてだったので、違和感的なものが大きかった。コミュニティによってキャラを変えるタイプなので、キャラの不一致に気付かれたらどうしようかと思った。
練習としては、これまでよりもオケらしく立体感が出て楽しかった。

2024年3月30日
初回合唱合わせ。この日はオケも合唱も人数少なめだったかな…。ブラームスより編成が小さいから、本当はもっとメンバーいるんだよ!って言いたかった。
ソリストのうちおふたりは初対面だった。時間がなくてきちんとご挨拶できなかったなぁ。

2024年4月6日
1か月前の月なのにそれぞれに色々な予定があり1回しか練習できず。この日はコンマス練でした。

2024年4月19日
パンフのデザイン発注。相手がお友だちなのをいいことに色々相談させてもらおうと思って、内容をガチガチには決めていなかった。そのわりにはスタートが遅い。本当に私の悪いところ。反省。。。

2024年4月23日
パンフに載せる楽曲説明を考え始める。高校生のときにとても苦労した記憶があったので、3曲中1曲は友人に任せた。とはいえやっぱり時間がかかった。オケおたくはすぐに書けるのかなぁ。もう少しクラシックの人物のことを学ばないといけない。

2024年4月26日
初めてのJASRAC。わかったようなわからないような。2つあるって知った!

2024年5月1日
社会人一年目のときと同じ日のお休みを取り、再び抽選会へ。来年の日程が決定!

2024年5月4日
合唱合わせ。練習場所が取れなくて、都内から少し離れたところになった。隣の公園にあったキッチンカーをもう少し見たかった。10:00~17:00のロング練習。みんなのモチベーションがどれくらいあるかわからなくて申し訳ない気持ちもあった。
チケットの売れ行きが悪い。声はかけるけど無理に売らせることはできないので難しい。

2024年5月9日
ホール打ち合わせ。
日程は適当に決めたけれど、予定が合ったので指揮者も同席。舞台図面助かったーー。30分足らずで終わった。はやめ。

2024年5月11日
この日もロング練習。13:30~20:30。オケあるあるだけど、ロング練習とはいえ短い人は2時間程度なんだよなぁ。乗り番の関係で。各方面に申し訳ないポイントが溜まっちまう。

2024年5月13日
パンフ校正を大量にしてもらった。ほんとすみません。

2024年5月14日
演奏会が近づくにつれ、自分が本当は仕事のできない人間であることが分かって、周りにも見える形になって、苦しい。

2024年5月15日
ステマネとの打ち合わせ。前日深夜まで資料作成。ギリギリにやるのやめな?まじで。
今回のステマネさんは本当に経験値激高の頼りになる方なので、直接の打ち合わせができて良かった。

2024年5月16日
一緒にうたってくれる合唱団の練習。
体調がだめになってしまった。息がうまく吸えなくて声が出なかった。立ってうたうこともできなかった。
オケ側の人間なのをいい事に、前で聴いてますね!とか言えばよかった。
過去のことなので心配しないでください。

2024年5月17日
前日。今さらビニールテープと紐を買った。何かやり残したことない?
受付スタッフの半数以上が団員なのは降り番があるいいところ。反対に、動きが人それぞれすぎて上手く回るか不安だ。リハにはほとんど出られないかもしれない。
パンフは指揮者に取りに行ってもらったよ。

全体のこと

・練習場所
これ苦手なんだよなぁ、学生のときから。頑張っても部屋を取れなくて、いつも苦しい思いをしていた。やむを得ず学生のときからお世話になっていたところを何度か借りたけれど、高いし駅遠だった。誰も言わなくても、駅から遠いとか響きが悪いとか部屋が狭いとか、みんなに思われていたらどうしようと考えてしまう。どこかの団に限らないけれど そういうことを言う人がいると、その部屋を押さえるのがどれだけ大変だったか考えて〜と、取ってくれた人の気持ちになって悲しくなる。
あと土曜午後って普通に全然空いてない。探すのしんどかった〜。。

・日程調整
これも本当に大変だった。練習場所とも重なる話題だけど「ピアノが必要な曲」「合唱とソリストのいる曲」「ティンパニが必要な曲」の3曲を選んでしまったため、人との調整、場所の調整がそれぞれ必要だった。少なくとも個別の連絡担当はわけるべき、と思った。
全体を見て練習するべき曲と、単品でしか見ていない人のその曲を練習するべきと思う度合いが全然違っていて、最後まで調整が続いた。
にほんごだめそう。とにかく、人によって体感の違いが大きかったというおはなし。

・曲数による差
オケの悩みあるあるだよね??
人によって降り番乗り番が変わる。自分の状況に応じて降り番を作る人もいれば、そもそも出番のない曲がある人もいる。今回の場合は、弦楽器の8割が全乗りだったけれどトロンボーンは3曲目の4楽章しか出番がない。
降り番のあるみなさんはありがたく受付スタッフをしてもらった。そういう意味では助かるわ〜。
練習日の割り振りは難しかった。ある程度のオンステ費をもらっているから、トロンボーンも月1回は練習に参加できるようにしようと思って組んだ。それから、練習の始めが大人数の曲or楽章→少人数の曲or楽章で進めた。逆にすると集合時間を細かく設定する必要があるので。
1人でどれくらい練習が必要か も人によるところ。今回の場合は、少なくとも弦楽器のほとんどが個人練をしてきてくれたようで、それがすごく伝わってきてありがたかった。
毎回の練習でしっかり進捗を感じられたのはとても良かった。

・連絡の話
オケのグループLINE、合唱団のグループLINE、ソリストやコンマス計7人の個別LINE。
団員からの問い合わせも9割は私に届く。
1人でやることじゃないすぎたのでオケのグループLINEは友だちに任せた。言ってほしいこと、タイミングはこちらで指示していたけれど笑。
合唱団もほとんど団長らに。ありがとうございました。
個別LINE送り忘れをめっちゃやった。練習当日朝6:00に、今日はここです!ごめんなさい!もしたし、週末の練習は何時からですか?と言われてしまうのもやった。
だめだめすぎる。

・練習前の気持ち
練習が近づくと、土曜日がこないことを願ってしまう自分がいた。今思えば全ての練習で同じことを考えていた。
私自身ヴィオラ初心者だったからということもあるが、人が全然集まらなかったらどうしようとか、誰かにきつく言われるかもとか、自分以外のところにも自分の責任を強く感じてすごく苦しかった。
世の団長や代表はみんなこんなことを考えながら趣味をしているのだろうか。これって趣味なのだろうか。

・友だち、先輩
この期間たくさんの知り合いに嫌われたと思う。
やっぱり演奏会に乗れません。ってたくさん言われた。ほとんどがヴァイオリン。全員乗っていたら普通に12型になっていたと思う。(12型:1st12人、2nd10人、Va8人、Vc6人、Cb4人)
ぎりぎりまでヴァイオリンが2人とかだったから、この少なさじゃ乗れない、ってたくさん断られた。
メインだけでもいいから乗れませんか?って言うとみんなに未読無視されて辛い気持ちになった。めちゃくちゃ苦しかったよ。断ってくれた方がマシだった。ヴァイオリンが増えるといいねって言われるたびに、乗れなくなった人たちを思い出して悲しんだ。
伝手を辿りまくってなんとか舞台に乗れる規模になった。けど当日も「3プル!?」って言われた、ヴァイオリンの人たちに。責任を感じる。
でもやっぱりあの時期は本当に本当に辛かったな。冬くらいの。
あの人たちとはきっとこれからも連絡を取れない。

・5月
演奏会が3つあった。うち2つが大事めなポジション。
本当に鬼のように忙しくて、でも忙しいってリアルタイムで言うと心配されちゃうからあんまり言えなかった。心配されると、心配されたいみたいなムーブしちゃったな…と反省する。
同じようなタスクが同じようなタイミングで出てくるから、ちょっと待ってね!?!?がたくさんあった。ホール打ち合わせが週2あってうけた。

・その他
私は中身がめちゃくちゃマイナス思考で、ネガティブなことがあったり発信している人がいたりするとそっちにすごく引っ張られる。
だからこそ自分ではリアルタイムでマイナスを出さないように(可能な限り)していて、笑い話にできるようになってから話す、とかよくやる。なのでオケの中で何をやってるよ、とかの話もあんまりしなかった。大変だね、って思われたくなくて。大変だったよ、実際は。
ここで自分のことに気付き始めた。大変だね、心配しているよ、は苦手だけど、大変だったね、お疲れさま、は素直にありがとうって思える。

体調が悪い、とかもだけど、みんなあんなに言っていたのに隠しながら生きていてすごい。というのは建前の気持ちで、本当は裏で苦しんでいるんだろうなと思うことがすごく苦手で自分がそう思われることも嫌だ。同じような思いを周りにはしてほしくないという気持ち。
無事脱線。

2024年5月18日

24:00~2:30 睡眠。
2:30~4:30 持ち物確認。
4:30~6:00 睡眠。

7:30
持ち物リストにはほとんどチェックを付けて家を出た。ところがコンビニで買おうと思ったCD-Rがなくて!数軒探して見つからなかったのでスタッフしてくれる後輩にドンキに行ってもらった。それでもなかった。何年か前はコンビニにあったのに!!!
合唱団の団長宅にあったみたいで本当に助かった…。
各方面に連絡しまくっちゃった。

8:35
ホール着。CD-R探しによって電車を1本遅らせた。
遅刻連絡が全部個人LINEにきてしまいかなりカオスだった。解決策がわからん。

8:40
受付開始。提出物3枚くらい。

8:55
ホール開場。全体の集合時間8:50でもよかったな。

9:00
ステージ設営開始。オケピを半分にしたら山台が反響板にべったり付くようになっちゃったので、来年はオケピ全上げにする。反響板から半〜1間くらいあけたい。

9:45
押しでリハスタート。全体の終了時間に余裕を持っていてよかった。最終的には30分押しくらい。とはいえ開場まで30分残っていた。
リハを途中で抜けながら受付設営など。(あとから気が付いたけどチラシ貼り忘れたらしい)
降り番のみんなが挟み込みや2階席封鎖に動いてくれて助かった〜。
お弁当も無事届いたようでよかった。
このとき楽屋では降り番組と合唱組がチケット代や打ち上げ代を集めてくれていたはず。ありがとう。

10:30
初の試み。ヘアアレンジスタッフ(大学の先輩)を楽屋に配置。
個別でお金を取ることに反対されたけれど、そうしないと人数増えすぎて間に合わないですよ!と言ってなんとか納得(?)してもらった。受付スタッフ分+ヘアアレンジスタッフ分として別々にした。

13:57
本当にバタバタしていて気がついたら予ベルが鳴っていた。ホール裏になぜか黒板があったので「13:57」とだけ書いた。

14:00
開演。1曲目だからか一番緊張した。人数も少ないし。
これまでの演奏会は全部、楽屋でチューニングしてから舞台に上がりましょうスタイルだったので、舞台上で初めてチューニングするスタイルにもどきどきした。

14:37
2曲目が3分巻でスタート。これまでの練習会場よりもしっかり合唱がきこえて楽しかった。
終了がほぼタイテ通りと思われる。
オケは演奏が終わるとばらばら適当に退場するのだけど、合唱はピシッと揃って退場することが多いから舞台上で待たせてしまった気がする。

15:23
予定通りの3曲目。
物理的な疲れがかなりきていて、譜めくりすらもままならなかった。衣装と肩当ての相性も悪かったかも…。上手く挟めなくて鎖骨が痛かった。
演奏としては、これまで積上げてきたものを出せた感じがあった。

16:15
3分巻で終演。この長い曲たちでほぼ予定通りなのはかなりすごいことなのでは。

16:55
とりあえずキャリーケースに全部詰め込んで退館。打ち上げ会場へ。

17:05
打ち上げスタート。集金を別の人に頼んでよかった。すごいスピードで集めてくれた。

22:30頃
おうち着。お金の精算。謝礼振込。
忙しかったけれど意外とあっさり終わった。
お疲れ様でした。

それ以外のこと

オケと合唱の人たちが楽しそうに打ち上げでお話していてとても嬉しかった。大人だから当たり前なのかもしれないけれど、それぞれがお互いに興味を持って、知ろうと思って話を進めていたのが印象的でした。
この関係が少しでも来年以降に繋がるといいな。
少しずつ、オケと合唱の境目が(人の関わりの意味で)なくなると嬉しい。

練馬文化センターって吹奏楽部時代には響かないホールのイメージを植え付けられていたが、良いホールだったと思った。改修前を知らないので改修の影響かはわからない。
楽屋5つと、小さくてガラス張りの部屋(受付スタッフ用かな)とガラス張りだけどカーテンがあって広い、大ホール控え室があった。楽屋だけ有料。大ホール控え室をもっと有効活用すればよかった。ただ、水道やハンガーはなく、椅子とテーブルだけ、でも広い、な お部屋だったので使い方は要検討。

運営以外で来年できるようになっていたいこと。
ハ音記号にドレミを付けずに読むこと。
チェロで使うのがテノール記号だから、アルト記号のハ音がめっちゃ読みづらい…。

次回の曲はチェロが圧倒的美味しいパートなので、どちらをやるか悩みどころではある。
どっちがいいと思う?って誰に聞いても、ベートーヴェンならチェロでしょって言われる。わかる。
メインだけチェロでほかはヴィオラ、もあり。でもヴィオラの、別に美味しいわけでもない内声的な刻み に憧れていた部分もあったからな。
てか普通に、荷物増えることが一番のネック。

ヴァイオリンがもっと増えるといいな。周りには、来年は乗りたいって言ってくれている人もいる。(今回は聴きに来てくれた)
その人はめちゃくちゃ仲の良いお友だちなので本当に乗ってくれると思う。

今回は派手な選曲だったけれど、次回はもう少し落ち着くかな…?次回も別ベクトルで派手そうな予感もしている。

とにかく、続けていくのに大切なことは 止まらせないこと、だと思った。年に1回の演奏会だと、練習の忙しい時期と抽選会が重なるので大変。でも一度止まると動かすのにもっと労力が必要なので頑張るしかない。

本当にたくさんの人に助けていただいて完成した第1回演奏会でした。これからは「定期」演奏会になるかな。
来年はもっとスマートな運営を目指して!えいえいおー!

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