ディナーシアターへのお誘い

さて、10日に千秋楽を迎える血パンダ『しあわせのかおり』ですけど、あと3席ばかり空きがあって、ちょっともったいないので、どなたかお誘いです。

結構観劇慣れしていると自認している人も戸惑う、どこを見ていいのかわからない近距離で演劇やります。それはまさに、誰かの日常の中に勝手に隣席している状況。見て聞いてする行為自体が戸惑いの正体なんだから、ある意味、演劇ってなんだって話しからスタートです。

思った以上の自然さでしたと観劇経験の無いお客様からは毎度そういう感想をいただきがちですが、血パンダはそもそも静かな演劇。いわゆる現代口語劇系です。かつて実際のバーで公演した時に、即興に頼らず、ほぼ完全な雑談の呼吸を極めております。そんな意味では今回はちょっと手加減気味ですが、当然に自然です。ええ声で「尼寺へ行け」とか言いません。
日常の言葉と無駄にシンクロして、ふと考えた瞬間にストーリーが展開してあたふたするという報告も複数。大丈夫。今回は泣くほどじゃないです。極めてもやもやはしても、ここまで誰も泣いていません。多分。

O Maestoの激ウマのピッツァの香りも、それだけで十分な「しあわせのかおり」。その記憶が鮮明なうちに、「価値について」「本物と偽物」「何を感じるのか」そして、タイトル「しあわせのかおり」とは、果たして何を意味しているのかとか、お題はその辺ですが、できれば、そんなことを考える余裕を持って観られる様な状況でない。そんな感じでお芝居が展開できればと、そういうことであります。

劇場を使わないと簡単にスルーされちゃったりする富山県なんですが、そもそもフィクションを体験するために必要な道具立ってなんだよと、そんな風に身構えて観に来てみてもいいんだぜと、思うわけであります。
極めて無造作に、稀有な体験あります。


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