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鏡を見るなーーなぜ「写真の月」はこんなに小さいのか

今日の月は本当にすばらしいですね😃

美しい月を見るとつい写真に撮りたくなる。
で、スマホでただ普通に撮ってみた。
そうすると、予想通りこれくらい。

満月はいつも、自分の印象とは大きく異なり、写真に撮ると驚くほど小さいのが常だ。

他にも、「朝日・夕日」や「富士山」などが同じように、写真に撮ると自分の印象よりはるかに小さい、という現象が起こる。

これは、「肉眼」と「心象」の差によって起こる。
自分の眼は客観的に事物を捉えていると思い込んでいるが、それは「心象」によって大きく歪められているということである。

人間の脳は、自分にとって重要なものを強調してとらえ、重要でないものを小さくとらえる傾向がある。

私はこの「ペンフィールドのホムンクルス」をしばしば引用している。

私たちは、鏡や写真・動画で自分の姿を正しくとらえていると思い込んでいるが、実際に脳の中にいるのはこのような存在である。

これは武術において問題になる。
何しろ、自分や相手の姿を正しくとらえられてないのだから、もし実際に戦ったとしたら必然的に問題を起こす。

例えば、自分が立っている基盤であるところの「脚」に向ける注意がこの程度しかなければ、相手との衝突の際にあっさりひっくり返ってしまうかもしれない。

このような「ペンフィールドのホムンクルス」から脱却するためには、少なくとも自分の身体については

「肉眼に頼らず、身体の声を聴く」

という習慣を稽古でつけていくことが必要になる。

「鏡を見る癖」は本当に直したほうがいい。

今や、どの体育館・ジムにも必ず鏡があって、どんな武術・武道・格闘技も鏡を見ながら練習している。

最初は仕方がない。いきなり身体の声を聴けといっても難しいだろうから、初心のうちは鏡でフォームをチェックするのもやむを得ない。

しかし、鏡に目を向けると、まずもって「形」が崩れる。
さらには「脳を使って」身体をとらえることになる。

鏡に目を向けている間は「決して正しくできない」ということを知らなければならない。
「身体の声を聴く」ほうに向かわなければならない。

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