見出し画像

【第28回】キャリアを前に進める「気づき」とは?

私たちは、程度の差はあるものの、目の前の仕事に追われる慌ただしい日々を送っています。しかも、年齢と共に仕事の進め方は惰性的になりがちです。

では、ここで質問です。あなたにとって「仕事」とはいったい何なのでしょう。

「仕事とは、生活するために必要なお金を稼ぐことだ」これは普通に考えると、一般的な回答ですね。

「仕事とは、もっと奥の深いものだ。自分を高めると同時に、世の中のために貢献することである」なるほど、そういう見方もできます。

そこで「仕事」の定義を調べてみると、まずは「生計を立てるために従事する勤め」(大辞林)とあります。これはまさに読んで字の如くです。

更にもうひとつ、「するべきこと。しなければならないこと」(大辞林)という意味があります。

ふたつ目の意味は、幅を持たせた見方をするならば、「生きるために必要なあらゆる行動」という解釈もできます。

例えば「朝起きて歯を磨き、顔を洗い、朝食を食べる」のも「広義の仕事」と捉えることができます。ただお金が入ってこないだけです。

ものは考えようです。仕事の範囲をもっと広く「健康で楽しく、はつらつと生活するために必要な事柄」と定義すると、実に多くのことが頭に浮かぶのではないでしょうか。

収入を得る仕事もその一部にしか過ぎません。趣味が欠かせないのであれば、それも「仕事の内」となります。

趣味が収入に結びつくようになると、完全に「プロフェッショナル」の域です。スポーツ選手やミュージシャン、画家などはその典型かもしれません。

逆に、意に沿わない仕事を宿命づけられた方もいるでしょう。家業を継ぐとか、家計を助けるために特定の仕事をせざるを得ない、などです。

しかし、基本は「何をしても自由」です。「かくあるべき」といった既定路線は、本来は一切存在しません。

もしあるとしたら、それは周囲の人によって知らず知らずのうちに植えつけられた、固定観念に過ぎないでしょう。

私たちが最も留意すべきは、世間体を重視した「ありきたりな常識」や、世に蔓延する「お仕着せのトレンド」に振り回されないことです。

キャリアにとって何よりも大切なのは、「本当にやりたいこと」や「自分に向いていること」に気づき、それを究極のライフワークにするという考え方なのです。
 
   次回につづく(毎週月曜日または火曜日に投稿予定)
 
(本文は、弊著『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?』<幻冬舎ルネッサンス新書>より一部抜粋編集し、シリーズ化したものです)

この記事が参加している募集

仕事について話そう

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

サポート頂けましたら、新たな書籍の制作費として使わせて頂きます。よろしくお願い致します。