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【第22回】上司の上司から気に入られたらどうする?

直属の上司の、そのまた上にいる上司から「気に入られてしまった」という経験をお持ちの方も、ひょっとしているのではないでしょうか。

部下であるあなたが、上司である課長を飛び越えて「部長からかわいがられる」というような場合です。

部下が若いうちはまだいいのですが、もし役職がつくようになると、上司は「近い将来、追い抜かれるのではないか」といった嫉妬心に取りつかれます。

「部長職の部下が、上司である事業部長を超えて、役員から気に入られる」レベルになると、地位が逆転する確率が高まり、嫉妬心は更に強くなってしまうものです。

そこまでいかなくても「こいつ、俺のことをチクったりしないだろうな」など、やっかみを買うことになります。

この感情は、大なり小なり誰しもが抱くもので、人間として無理からぬことでもあります。人間の持つ「嫉妬心」は、想像以上に根深いものです。

しかし上司が、部下である自分に対して嫉妬していることに気づかない場合もあります。

特に、大ボスから高い評価を受けた時などは、有頂天になって直属の上司の立場を忘れてしまいます。

上司の立場からすると、自分の部下が高い評価を得ること自体は「指導力が評価されている証し」でもあります。

従って、必ずしも悲観する必要はないのですが、時と場合によっては心穏やかではなくなります。

更に、立場が上になるほど「ひょっとすると、本当に追い抜かれてしまうのでは……」という焦りから、恐怖心が芽生えるようになります。

そこで、もし直属の上司の上司から認められるようになったとしても、「目立った行動」や「深入り」は禁物です。

適度な距離を保ちながら上手に立ち回り、バランスを考慮した応対をすることが必要です。

ここはひとつ冷静に状況を見つめ、上司の心情も察しながら、臨機応変に行動しなければなりません。

また、上司を超えて提案したり直訴する「上司超え」も要注意です。頭越しにやられた上司のメンツは丸つぶれです。

「余計なことをしやがって!」と良からぬ印象を与え、マイナスの評価でもされようものなら「本末転倒」です。

やむなく上司越えする場合は、上司にも「花を持たせる」配慮が必要となります(実際にはなかなか難しいのですが)。
 
         次回につづく(毎週火曜日に投稿予定)

(本文は、弊著『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?』<幻冬舎ルネッサンス新書>より一部抜粋編集し、シリーズ化したものです)

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