中山てつや

日系製造メーカーや外資系IT企業を経て、キャリアコンサルタントとして、キャリアの相談や…

中山てつや

日系製造メーカーや外資系IT企業を経て、キャリアコンサルタントとして、キャリアの相談や執筆業務に携わっています。趣味はギターを弾くことで、最近は曲作りなどにも励んでおります。日々様々な分野で活躍されている皆様の人生が、今後益々幸せになるよう、心より願っています。

マガジン

  • 『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?』

    ビジネスパーソンが会社で無事に生き抜くためには、上司の「好き・嫌い」に左右されないことが鉄則です。人事権は誰の手にあるかを見極め、上司の癖を見抜き、方針転換には柔軟すぎるくらい柔軟に応じる。それが会社組織を生き抜ための大切な処方箋となるはずです。

最近の記事

  • 固定された記事

【第1回】人事の本質は好き嫌い

上司によって評価は180度変わる  人事の本質とは、上に行けば行くほど、その上と合う合わない、つまり、ほとんど好き嫌いです。 もし今あなたの評価が高ければ、それは、あなたの上司とうまくいっているからにほかなりません。 逆に、あなたの現在の評価が低ければ、それは、ただ単にあなたの上司との相性が良くないというだけのことです。 「そのようなことはありません。誰が評価しても、ぶれない仕組みを作って運用していますから」――そんな人事担当者の声も聞こえてきます。 実際、人事に関連

    • 【第26回】転職した後に待っているキャリアとは?

      ついに転職を決意した私は、あの日の夜、オフィス街の一角にあるビルの一室で、ソファに腰かけてある人物を待っていました。 「やあ、久しぶり!いつ以来かな?」部屋に入って来るなり笑顔で迎えてくれたのは元同僚で、会社を辞めた後は人材コンサルタントとして活躍していました。 「そうだね、数年ぶりになるかな」しばらく会わないうちに想像を超えてたくましくなっていたので、少しびっくりしました。 「実はね、僕もそろそろ転職しようと考えているんだ」すると友人は「お前は転職なんかしちゃだめだよ

      • 【第25回】転職は我が身を守る究極の手段

        組織を生き抜くための「サバイバル術」は、工夫次第で誰にでも身に着けることができます。 あまり難しく考える必要はありません。まずは、「自分にできそうなことからチャレンジすればいい」だけの話です。 どうしようもないくらい相性の悪かったパワハラ上司も、いずれ人事異動でいなくなります。 状況によっては、自分のほうが先に異動してしまうかもしれません(将来、またどこかで「ご一緒」する可能性も否定できませんが……)。 微妙な距離のあった上司とも「ちょっとしたほめ言葉で、状況が一変し

        • 【第24回】「魂」だけは売ってはいけない

          会社で仕事をしている限り、自分の評価に対して関心のない人はいないのではないでしょうか。 自分の評価が高いと「よし、もっとやってやろうか!」と喜び勇み、逆に低いと、「なんだ、この上司、全然分かっていないよ」と憤慨します。 それもそのはず、上司の評価ひとつで昇給や昇格が決まるのですから、「部下の本音」と言わざるを得ません。 どんなに素晴らしい評価制度が構築されていても、その制度を用いて評価するのは直属の上司です。 従って、「上司の主観」が無意識のうちに刷り込まれ、結果に色

        • 固定された記事

        【第1回】人事の本質は好き嫌い

        マガジン

        • 『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?』
          26本

        記事

          【第23回】誰が上司になるかは「予測不能」

          近い将来、自分の上司が代わるとしたら誰になるのか、予測することはほとんど不可能です。 以前勤めていた職場で、隣の部署に新しいマネージャーが異動してきた時のことです。 たまたまそのマネージャーのことを良く知る後輩が、「あの人、少し癖があるんですよね。どうも素直についていけないというか、あまりお近づきになりたくないなあ」 と話すのを聞いていたので、気を付けていました。するとある日、外出した帰りに偶然一緒になってしまいます。 「仕事のほうはどう?うまく行っている?」マネージ

          【第23回】誰が上司になるかは「予測不能」

          【第22回】上司の上司から気に入られたらどうする?

          直属の上司の、そのまた上にいる上司から「気に入られてしまった」という経験をお持ちの方も、ひょっとしているのではないでしょうか。 部下であるあなたが、上司である課長を飛び越えて「部長からかわいがられる」というような場合です。 部下が若いうちはまだいいのですが、もし役職がつくようになると、上司は「近い将来、追い抜かれるのではないか」といった嫉妬心に取りつかれます。 「部長職の部下が、上司である事業部長を超えて、役員から気に入られる」レベルになると、地位が逆転する確率が高まり

          【第22回】上司の上司から気に入られたらどうする?

          【第21回】時に「割り切る」ことも処世術

          長年、会社組織の中で働いていると、いろいろなタイプの上司の下で仕事をするようになります。 新しい部署に異動したばかりの頃、仕事のきりがいいところで切り上げて退社していました(これは、個人的なポリシーでもあります)。 するとある日、同じ部署の後輩から、「部長が帰るまで帰らないほうがいいですよ」と助言を受けてしまいます。 今度の上司は、私が自分より早く帰宅するのが気に食わなかったようで、古株の後輩に愚痴をこぼしていたようです。 「でも、隣の彼は早く帰っているじゃない?」「

          【第21回】時に「割り切る」ことも処世術

          【第20回】白黒ハッキリしないグレイゾーンを受け入れる

          「相性の良し悪し」や「好き嫌い」は、相手が「敵か味方か」を見分ける本能がもたらす感情です。これは、人間が動物として生きていく上で欠かせない「能力」でもあります。 ところで、「相性の良し悪し」や「好き嫌い」は、どれも「二者択一の構造」となっています。両極端ですね。 このことに関して、精神科医の和田秀樹氏は、著書『感情的にならない本』で次のように述べています。 「つまり人間というものは、未成熟な間は白か黒かをはっきりさせたほうが便利なのです。楽だとか、生きやすいといってもい

          【第20回】白黒ハッキリしないグレイゾーンを受け入れる

          【第19回】「人事異動」に救われることもある

          相性の悪い上司の下で仕事をするほど、組織人としてつらいことはありません。 来る日も来る日も、それこそ朝から晩まで、時に到底承服しかねる業務を、黙々とこなさなければならないのです。 これはもう理屈抜きに「きつい」ことです。でも、部下は上司を選ぶことができません。 まして人事権を有する上司であれば、部下をいかようにでも評価することができます。 「給料下がってもいいから、違う部署に変えてくれ!」内心悲鳴を上げたことのある方もいるのではないかと思います。 この場合、部下とし

          【第19回】「人事異動」に救われることもある

          【第18回】「朝令暮改」はあって当たり前

          以前勤めていた会社の緊急会議で、社長と直接やり取りをした時のことです。「それで、例の件はどうなった?」 「はい、あの件はスケジュール通り順調に進んでいて、もう間もなくサンプルができ上がってきます」 「スケジュール通りに進んでいるだと?何で止めないんだ」 「え?止めるんですか?」 「当たり前だろ!あんなもん、うまくいくわけがないだろう。それとも成功するとでも思っているのか?!」 例の件とは、いくつか同時進行していたプロジェクトのひとつで、社長肝入りのプランでした。 し

          【第18回】「朝令暮改」はあって当たり前

          【第17回】「方針転換」に順応してみせる

          まだ私が製造メーカーで営業ノルマを追っていた頃です。 上司に呼ばれてデスクまでいくと、「おい。どうして今月のこの台数、こんなに少ないんだ?」とご立腹の様子。 「はい。今月は月初に出た方針の通り、付加価値の高い製品にシフトして単価を上げてみました。金額ベースではかなりいい線行ったと思います」 「何言ってんだ。それは月初の話で、今は台数なんだよ。台数落としちゃダメ!来月は絶対に台数やれよ、分かったな」 会社の方針に従って成果を出したのですから、「おほめの言葉でももらえるので

          【第17回】「方針転換」に順応してみせる

          【第16回】上司の「癖」を見抜く

          組織の中を生き抜く上で意外と功を奏するのが、人事権を有する上司の「癖を知る」ことです。 「あなたの上司の癖を知っていますか?」と問われて、すらすらと答えられる部下は、意外と少ないものです。しかし、上司の癖を知っていると「便利なツール」にもなります。 以前働いていた会社で、こんなことがありました。新しい部門に異動して、先輩から仕事の引継ぎを受けていた時です。 先輩曰く、「どうしても上司の了承を得たいことが出たら、一緒に外出している時にさりげなくお願いするとうまくいくよ」「

          【第16回】上司の「癖」を見抜く

          【第15回】敢えて「言われたことだけ」をする

          かなり前になりますが、著名な精神科医の話を聞く機会があり、テーマが「社員の働き方」に及んだ時です。 「会社で働いている限り、部下は上司から言われたことだけをすればいいんです。それ以上は必要ありません。 指示された仕事が終わったら、後は上司に預けてしまえばいいのです。その結果どうなろうが部下には関係ありません。 責任はすべて上司にあるのですから」 この話は、当時の私にとって「衝撃的な内容」でした。 当時の私は自分の仕事は終わったにも拘らず、上司や周囲に配慮しながら「長時

          【第15回】敢えて「言われたことだけ」をする

          【第14回】相性の悪い相手には「陰ぼめ」と「隠しぼめ」を

          以前働いていた職場での話ですが、どうしても気が合わない同僚(以下Cさん)がいました。 会議の席で意見が対立すると、こちらが譲歩しても一歩も譲らないため、しばし険悪な雰囲気になることもありました。 しかし、Cさんと協力しないと進まない仕事も多々あり「何か良い方法はないものか」と考えていました。 そんな時に試みたのが「ほめる」ことです。でも、面と向かってほめるのは気が引けるので、上司に伝えてみました。 具体的には、Cさんが一人でコツコツと努力して進めていた「プロジェクトの

          【第14回】相性の悪い相手には「陰ぼめ」と「隠しぼめ」を

          【第13回】上司をほめ殺してみる

          相性の悪い上司に対して最も効果のある対策は、「その上司をほめること」です。 「そんなこといっても、ほめるところなどありゃしない」「ほめるといっても、どこをほめていいのか」といった声も聞こえてきます。 それもそのはず。相性が悪いのですから、正にその通りです。しかし、ほめられて悪い気になる人は、まずいません。 スタンフォード大学ビジネススクールで教鞭をとる、組織行動学専門のジェフリー・フェファー教授も、著書『「権力」を握る人の法則』の中で次のように述べています。 「自分の

          【第13回】上司をほめ殺してみる

          【第12回】「サバイバル術」で組織を生き抜く

          世の中には大企業から中小・零細企業に至るまで、業界や業種含め様々なタイプの会社が存在します。 それに伴い、人事制度も企業ごとに自社の都合に併せて、個別に企画・導入・運用されています。 究極的には自社の繁栄につなげるのが目的ですから、文字通り「用意周到に設計」されているはずです。 しかし、その仕組みを用いて評価を下すのは、制度のいかんに関わらず人事権のある上司です。 しかも、最終的な評価は「相性の良し悪し」に左右され、職責が上がれば上がるほど「好き嫌い」に翻弄されます。

          【第12回】「サバイバル術」で組織を生き抜く