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2019年 24冊目『「公益」資本主義 英米型資本主義の終焉』

かつて松岡正剛さんが主催されているHiper Corporate University(HCU 略称はこゆ)に参加しました。

リクルートの部長や事業部長が行く研修でした。
その時の講師の一人が原丈人さんです。

私の大好きな「会社はだれのもの」議論を単純な議論ではなく、実際に好ましい方向(すべてのステークホルダー(原さんの言葉でいうと社中)のもの)に進めるための方法論を明示されています。

加えて、政府の委員として、それを推進もされています。

会社、日本、世界、資本主義はどうすると良いのかが深いレベルで理解できます。

例えばアクティビストと呼ばれる方がいます。

現在、うまく金を使ってないのであれば、それを株主に還元すべきだという主張をします。

会社は株主のものだという前提であれば、その通りかもしれません。

ROE的にも正しいですね。

しかし、内部留保なしに研究開発はできません。

結果、だれも製品を開発をしなくなります。

百歩譲って株主のものだとして、どうしてその瞬間に保有している人だけが利益を貰えるのでしょうか。

会社は連続性の中で内部留保を大きくしてきたわけです。

従業員を大量にリストラし、利益を拡大した経営者が10億円単位の追加ボーナスをもらいます。これって違和感あります。

関係するステークホルダーがすべて幸せになってしかるべきだという事です。

日本は、他の国が決めたルールの上でものを考えます。
かつての日本はそうではありませんでした。

外国の進んだ文化、ルールを理解し、日本流に変化させてから導入していました。

しかし、バブルがはじけ自信をなくした我々世代は、グローバルスタンダードという美名のもの、ルールをそのまま入れてしまいました。

日本型のルールにも良いところがあります。
それを世界に発信し、日本に様々な産業や人材を取り込む方法を考えれば良いのです。

最先端の医療ベンチャーが日本にこぞって来る可能性があります。
日本に優秀な人材がたくさん来る可能性があります。

夢みたいな話ですが、では、具体的にどうしたら良いのか。

その処方箋が載っています。

2,3年前に㈱LIFULの井上社長が主催している財団のスピーカーで原さんがいらっしゃいました。

その声を思い出しながら本を読みました。

経営に携わる方、良い会社を作りたい方は必読の本です。

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