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2016年 88冊目『帝都東京を中国革命で歩く』

1900年代初頭から20年代という今から100年前、明治から大正の初め、日本には中国人の留学生があふれていました。

明治維新を成し遂げ、アジアでいち早く近代化を実現した日本ブームが、清国で巻き起こっていたそうです。

もっとも多いときは1万人近くが日本に滞在し、9割が帝都東京に住んでいました。

その当時の中国は、清朝の若き皇帝光緒帝とともに、衰退の一途をたどる国政を改革しようと試みて失敗した「改良派」の知識人も亡命していました。

不勉強で知らなかったのですが、その後 辛亥革命の立役者孫文さん、蒋介石さん、中国共産党を作った陳独秀さん、李大尚釗さん、周恩来さん、李漢俊さん、など主要メンバー、魯迅などの文学青年も留学生活を送ったそうです。

当時の地図で場所をイメージさせながら、どのような生活を送っていたのかを、様々な情報から説明をしてくれる本です。

こちらも全く知らなかったのですが、講道館柔道で有名な嘉納治五郎先生が中国人向けの大規模日本語学校を作られて支援したそうです。
一芸に秀でる方は、視野視点が高いですね。

100年前にタイムトラベルし、その時代の生活をイメージもできますし、中国との良い関係性をもう一度実現できたら良いなと感じる本です。
一方で、中国との関係を何も知らないと再確認もできる本です。

▼前回のブックレビューです。

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