#36 今年振り返り:2023年注目している変化・投資領域
*こちらのメルマガからの転載です。
毎年?(5年ぐらい)だけと、その年の1月に今年の変化や投資をしたい領域について簡易に自分の考えをまとめることをしている。いつまで続くかはわからないけれども、1つのその当時自分がどういうように考えていたのかを振り返ることができるよいきっかけとなっているので、できる限り続けたい。
所用あって、新幹線でこの記事を書いているけど、年末はよくコレ系の記事を新幹線で帰省途中に書いているので、年末感を一人で感じている
メルマガはこちら↓
(○)「エンゲージメントエコノミー」にお金が回る
まずは自分がエンゲージメントエコノミーと呼んでいる現象については、相変わらず浸透していっているようには思える。Vtuberの現象はいわずもがなですが、NFTなどがライブの特典などにもなっているのが進捗している気がする。
熱量をお金に変換する方法というものは今後も発明されていくはずで、その熱量・エンゲージメントをより獲得する施策というのはより企業やタレント含めて狙いに行くことはより起こってくるのではないかとは思っている。
投資先としてもMinticeというデジタルグッズなどに今年は投資させていただいが、こういった推しへの熱量についてのマネタイズなどの方法はまだまだ模索するが今後も伸びていくように思える。
(△)AI-scratched company
AI関連は年初から当たり前に注目していたが、ではここで描いたようなAI-Scratchedな企業がでてきたかというとそこまでではないとは思っている。まだまだ技術発展のスピードが早すぎて、面白いが実用がまだ完全にできているわけではない。多分今年の変化としてはOGPがAI画像生成になったぐらいが、身の回りの変化だと思う。
アニメ会社をAI-Scratchedでつくるや、いろいろな産業をAIベースで考えて再構築する、垂直立ち上げするみたいなテーマはもう少し来年もありそうな気がする。
しかし着実に技術発展は進んでいるので、このあたりは引き続き当たり前だが着目したい。個人的にも今年はこのエリアにおいては、テキストにおけるCarnotと画像におけるKinkakuに出資させていただいた。
(✗)NFTユースケースの進化:Tokengated Commerceなど
目下では今年にそこまで大きなNFTのユースケースでヒットがあったかというと正直そこまでではなかったとは思う(自分がキャッチアップできてないかもだけど)
現状はCrypto winterも雪解けを感じるが、技術的にも思想的にもこの領域はまだまだ大きく変化を生む可能性があるのでまだまだ注目はしておきたい。よりクロスチェーンなどの技術進展がある今、Acount Abstractionのような利便性が向上することによって、このあたりはまだ面白くなる領域ではないかと個人的には注目している
NFTの社会普及はするんではないかと思っている派ではあるので、このあたりは
(✗)Blue Chip NFTの次の一手により、NFT IPの新たな正攻法が見つかる
すみません、キャッチアップができていないうのが現実。申し訳ない。ただなかなかプライス面でいうと大抵のBlue chipと呼ばれていたものの価格は残念ながら下がっているのが現状。一方今後の雪解けとまた著名なNFTIPはCashは潤沢にあるため、そのお金を活用してどのような展開を見せるのかについては今後も着目したい。
(△)BCGなどのTokenomicsの進化・公式化
これも正直自分が追えていないというのが大きなところだけれども、日本でもIEOした企業がいくつかでてきており、また日本における法律に関してもだいぶ変更が進んできており、良いものがでてくる土壌がでてきているように思える。
BCG分野あたりは日本においてもまだまだ勝ち筋があるのではないかとおもっているし、日本というマーケットと相性の良さは一度STEPNで証明済みなのでこの数年の中で大ヒットがでてくることを願っている
(△)よりクローズド✖️SNS的なベクトルでなにか流行り物が出るかも
流行りとかはあんまりなかったが、TwitterがXとなったりSNS的にはいろいろ変化が起きた年だったとは思う。例えばMetaがInstagramのテキスト版として、Threadsがでたりや、Xのゴタゴタの中でBlueskyなどの分散型SNSなどにも注目は集まったが、流行ったというほどではというほどではなかったのが現状だったように思える。
ただ着実にXのMedia化というのは今後も進展していく(なのにSNSアルゴリズムを評価しているので歪だとおもうが)ので、そのカウンターとしてのクローズドなものというものは今後まだあるし、より分散していくとは思っている。
もしかしたらDiscordやInstagramのStoriesの滞在時間やView数などがこの数年で伸びているのかもしれないので、もはやそれがクローズドSNSな可能性も大いにある
(○)テクノロジーが価値の判断基準を変える
コンテンツ産業の再評価というのは、今年もだいぶ進んでいるのではないかと思う。スラムダンクを筆頭にANIMEのような市場は年々拡大している。
またポケカなどによるトレカにおいては、トレカオンラインガチャなどにおいては異常な盛り上がりを見せている。テクノロジーにおいてコンテンツにおける価値が良い方向にも悪い方向にも変容しうる可能性が大いにあるなと思う。
ワンピースカードを今年はじめてみたけど、ほんとどこにいっても売り切れており、二次流通の価格が見える化することによって、ここまで価値というものが変動するものなのかと改めて驚いている。
足元でもスタートアップとしてもエンタメ系のスタートアップにお金が少し動いているような印象もある。今年は自分もNOTHING NEWや、Anotherballなどに新規出資させていただいた。このようなテクノロジーによってコンテンツの価値がより多様になっていき、価値が高まっていく可能性は大いにありえると思っている。
(○)いわゆるインターネット産業の曲がり角 Deeptech/ハードテックへの資金流入
ソフトウェア産業がPEのスコープに入っていっている予感を感じている中で、ある程度このトレンドはより強固になっていっているものを感じる。しかし今のe/acc vs EA的な思想の違いによって、未来が別れれていくようには思える。
CAPEXが重い産業にお金が集まりを感じている中でもDeeptechのような領域はまだまだお金は集まるとおもうが、よりそれがリアライズどうしていくのかが見られる数年間になっていくのではないか。
(△)コミュニティの重要性とDIDによる共同体の在り方の変化
コミュニテイという言葉はこの数年ひとつの大きなキーワードになっているとはおもうが、そのトレンドは続いているようには思える。一方革新的ななにかが起こったわけではなくもある。DAOのような一つのコンセプトを昨年は世界にアイデアとして植え付けたがまだまだ実用化しているところは少ない
一方このコミュニティへの回帰は、自分もブログでも書いたが資本主義に対するアンチテーゼであり反発の感覚もあり、今後も着目はされていくではあろうと思う。
しかしマルクスが思い描くようなコミューンの再興や、アソシエーションといったものまでは理想論の可能性も高く、そういった中での現実解としての組織でありコミュニティのあり方というのは今後も模索され続けるのではあろうと思うし、個人的には好きなテーマではあるので考え続けたいとは思う。
最近下記のような記事を書いたりしたが、このあたりは資本主義に対する答えとしてはまだまだ模索しているし、今後も何らかの形では現れてくるのではないかと思う。
(○)AIはCollaborationを生むか、虚像との戦いの幕開けか
これは誰しもがわかっていたことかつ、Fakenewsはじめとして今後人類が戦うべき虚像の問題は今後も増えてくるではあろう。日本においても遊び半分で総理の動画をつくって炎上などをしていたりしたように、ここ1年の動画の生成系AIの発展は著しいものがある。
そのような中で本物と虚像においての見分けの付き方というのはより難しくなってくることは間違いないであろう。虚像によって被害を被る物が多くなってくる中で、自分たちはその世界何を信じていくべきかを今一度問い直し考えないと行けない時代になってくる。
テクノロジーの進歩は止めることは難しく、この課題との付き合い方は難しいが、一方メタバースのような虚像の世界において、より健全なクリエイティブの爆発ということの意味合いもあるはずなので、功罪は生むであろうと思う。
(△)TikTokのビジネス利用が進む年になるのでは
ビジネス利用が進んだかどうかはわからないが、周りでもTiktok流入によって成り立ってきた産業領域は多くなってきたと思う。この短尺縦動画というトレンドも不可逆であり、今後もVCも自分も情報発信として本当はTikTokとかは真面目に検討スべきだとは思う。(届けたいユーザー層が違うので、VCがやるべきかはちょっとわからないが)
なかなかプラットフォーム変化はないなかで、一つあるならこの短尺動画は見逃せないとは思っている。(誰もがだとはおもうが)
(△)アバターエコノミー/アバター映えが注目
なんともいえないが、IRIAMなど含めてアバターに関しての抵抗感であり人類みなアバターをもつ国であった(GREE)からにすると、このあたりはもっと伸びていいのではないかなと感じている。
来年こそは自分自身のアバターつくってみようかな。このあたりは3DCGの画像生成の技術も日進月歩している中で、より着目が集まる気がしているが、、そういうことを考えている方ぜひご連絡いただければ幸い。
3DCG系はコストがかかりすぎるのが課題ではあるなとおもうが、メタバースでありそういった世界においてもこのあたりのAIの技術発展があればあるほど近づいてきているのではないかとも思う。
(○)シードのValuationの上昇と、シリーズAの難化
これは記事にも今年は書いたが、狭間のファイナンスというのは難しい。ただこれは別に今に限った話でもない気はするが、影響あるとすると巨大化するファンドサイズと、数多く台頭してきたシードあたりで出資できるファンドとの溝であり、構造的な歪みがでてきてる感覚はある。
またシリアルのような与信ある投資候補先がいる場合は、ラウンド関係なく入り乱れてきており、結果をだしているところにはお金がより集まりやすくなっており、その資金調達の差がより開きそうではある
ただこれが悪い話かというとそういうことではなく、単純にちゃんと競争が起きてきてしまった結果ではあるのではないかと思う。
(○)スタートアップの海外進出が増加
これは前者の話との引き続きではあるが、下記に記載した通りの現象は起きてきている。今年も多くの海外に挑戦するスタートアップとも話してきたし、この機運は今後も続くはずであると思う。
また地政学的な意味合いにおいても米中対立により、USが日本含めてアジアに投資を行い自国への進出を狙ってほしいみたいなナラティブはあるのではないかなと妄想したりしている。なので来年はもう少し自分はUSに行ってみたいなと考えている。(しかしどこまで実現できるか・・)
来年もこのあたりの自分が考えていることの言語化は続けて行きたいと思うので、是非メルマガなど登録いただけると幸いです。
過去はこちら
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?