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”機会”をどう向き合い、乗り切っていくのか。子どもの授業参観から感じたこと

親バカ日誌から始まります。

小学4年生の娘の授業参観に行きました。実は入学後初の授業参観。一時は参観する親の人数も制限されていましたが、今は普通に行けるようになってよかったです。
朝に娘に「行くよ」と話すと、「今日は司会で緊張するからやめて~」と言われました。小学4年生ぐらいからのあるあるでしょうか。

なぜ司会なのか。学級会を今回はすることになりました。テーマは低学年との遊びの企画です。低学年と一緒に遊ぶ遊びを2つ実施することを検討していて、そこにオリジナルルールを決めるそうで、児童だけで進行、ファシリテーション、発言をするという会でした。のちに聞いたら、決定までのプロセスは、今までの学級会の進行でなんとなくわかってきているとか。

今回は2つの遊びに、事前にもらっていたオリジナル提案ルールからそれぞれ4つずつ選出し、その提案ルールに対して賛成、反対を理由を合わせて意見を出し合い、決定するようです。今回は、どの提案にも賛成と反対があり、意見交換では決まらなかったので多数決になりました。
意見交換は、ディベートが展開されていたこと、2つの案をまとめる提案及びそれに賛成を表明する子、なかなか見ごたえありました。小学4年生になってくると発言する子と発言しない子もいますが、発言しない子もグループセッション(3人グループで意見交換タイム)では意見を出していたり、進行役が間違った解釈をしたときに訂正するなど、みんなが参加する姿勢がとてもよかったです。

娘は進行役でした。進行の台本はありますが、それは話す言葉をフォローするためであり、全体の進行イメージはあって、手を挙げた子たちを全体を見てなるべく多くの子に話してもらえるように意識して指名していたようです。進行役なので、自分の意見は最後に述べていました。
秀逸だったのが、多数決のプロセスの決定方法。投票は1人2つの遊びにそれぞれ2回(計4回)の手挙げ制として、その場で娘を含む企画グループメンバーが決めました。また、意見に10以上の賛成がある提案を採用と決めました。問も最初の提案ルールと意見交換で出た2つの案をまとめる提案も候補にして聞きました。クラスメイトが26名ぐらい。1人1回の手挙げで4つの提案だともしかするとばらけるだけになるかもしれません。これを2回手挙げにすることで、明確なニーズの傾向が出るようになり、10以上賛成の入った提案は、各遊びで2つずつ採用することになりました。私は一人で感動していました。

概ねの進行マニュアルはあったとしても、その場で判断して決定方法を決めたこと、どの子も積極的に手を挙げて、自分の意見(賛成、反対)を明確に述べること、意見をしっかりと聞くこと。実に素晴らしい姿をいっぱい見せていただくことができました。
先生はほとんど、その場には関わりませんでした(時間設定ぐらい)。先生の関わり方がとても素敵でした。先生に感謝です。

このことを踏まえて「大人でも難しいことをしっかりとやっている姿がとてもよかった」とアンケートにコメントしました。自分なりに褒めたコメントにしたつもりです。授業で親からのアンケートが匿名で共有されたそうですが、うちの娘は「こんなこと言うのはお父さんぐらいだと思った」として、見抜かれていました(笑)

さて、「大人でも難しい」という表現は、あくまで子どもへのメッセージでの表現です。大人でも難しいというよりは、大人は難しくしてしまっているという印象があります。

ひとつは経験が少ないからかもしれません。今まではある程度正解の多い仕事をしてくる中で、互いの想いがぶつかることはあったと思います。今は正解がない問いが多い中、ディベート、意見交換をどれだけ信頼関係と柔軟性で向き合うことができているのかがポイントになると思います。また、「やってみよう」ではなく「できないのでは」「無理」という視点が別の経験則から働いてしまうことで、このようなやりとりができなくなっている面もあります。これは誰か1人でもいると影響してしまうことです。

子ども達が議論していたテーマはとても真剣です。特に高学年として低学年に対して遊びを提案し、説明するという責任があります。また、企画グループは今回の学級会でうまくまとめられるかわからない不安とそれに対してクラスメイトから何を言われるのかの不安もある中、まとめました。

大切なことは、このような「機会」に対して、しっかりと向き合って、乗り越えていくことが成長につながる転機となるのです。進行役、発言した子、グループディスカッションで話した子、きっとみんな成長につながっていると思います。

授業参観だけでは知らないところの話も聞きました。この会は体育館でやりたいと思っていたけど、予約がいっぱいで調整が難しいことや運動場がいいのではという意見もあった。自分の考え方は伝えたけど、運動場実施での考え方を柔軟に受け入れていること。時間も限られている中、開催に向けたプロセスにまだ不安を抱えていること、などなど。授業参観は実現までのプロセスのひとつです。

娘の学校での貴重な姿を見ることができたとともに、私個人として、いろいろなことを感じ、学んだ時間となりました。


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