うた　宇宙（そら）のまにまに⑧

天 啓

メッセージが届く

絶え間なく

あなたにも　わたしにも　

彼にも　彼女にも　あらゆる人の仔に

これまでも　今も　これからも

いろいろな　かたちをとり　

さまざまなルートをつうじて　

ときには、それは

だれかの口をついて出る言葉であり、

何かの故障や　だれかの傷病　

不意に訪れる　幸運や不運　

思いがけない再会や　

出会いや　別れ

差し込む日光や　頭上で響く雷鳴　

雨風や雪アラレ雹

またたく星や　流れ去る彗星

見聞きする出来事の　

不可思議な関連や　重複

ふとよぎる　少しの胸騒ぎ

なんの根拠もない自信

降ってわいた思いつき

そして　それらが　おとずれるとき

それら全ての把握は　できないけれど

メッセージの到着完了は

受け取り手が　それらに意味を認めるときだ

宅急便の受領ハンコを押したあとのように

受け取り手がどうするかは　ご随意

さて　その自由こそがモンダイだ

とにかく　そこからは

全てが　自分にかかっているのだから

誰にも責任転嫁出来ないシビアさで

問われているのだから

受け取ってしまった以上は　どうするのだと

下される課題

気づかずに見過ごしてしまえれば　

楽かもしれないが

試され　鍛えられて　人になる　

そのために　やはり　避けては　通れない　

なぜなら

わたしたちは　人の仔なのだから

人になる、

そのための天啓を

受信する存在なのだから

天啓を祝福にできるのは人のみ

そのとき　天啓は愛になる

最後までお読みくださり、ありがとうございます。和風慶雲。