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私の髪さま からだ♡ダカラ⑦

身体の中にもカミさまがいる。頭のうえにある髪さま。あらゆる意味で、とても大切な身体のアイテムだ。おしゃれ心の乏しいわたくしは、生まれてからずっと一緒にいる頭髪のことを案外よく知らなかったかも、と思い、ググってみると、髪さまはなかなかにスゴかった。

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読んでいるうちに、かつて勤務先で出会ったバイトのお姉さんが「人間は大事なところにだけ毛が残った」とクールに語った場面が脳裏に蘇ってきた。生えているかどうかは別として、その箇所は人間にとって大事な場所、確かにそうだなあ、と素直に納得させられた24歳のわたくしだった。

頭部には大事な司令塔の脳がある。ここを守るために、頭髪はあるのだ。

一方、容姿の決め手ともなる頭髪は、他者に見られることも前提なので、人はその手入れに細心の注意を払う。

平安貴族も、美人の条件に髪の美しさは上位ポイントであった。時代劇などのちょんまげや女性の結髪も相当手間がかかっている。現代に於いても、街中の美容院の数、ドラッグストアの陳列棚のヘアケア用品の数々を見れば、マーケット規模の巨大さは一目瞭然。最近は、韓流アイドルの影響か、カラフルで独特なスタイルもアチコチで見かける。ますます、髪のおしゃれアイテム度は高まっているようだ。古来「髪は女の命」と聞くが、今や男性も負けず髪の手入れに余念がない、現代日本だ。

が、実用重視(みつ編みも怪しい、シンプルなボブ頭)の虚弱な五十路のわたくしにとっては、全身の健康状態と髪との関連性がたいそう気になる。

毛染めなど特別な手を加えなければ、ありのままの毛髪の状態は、その人の健康度を正直に表すだろう。量、太さ、色、形、艶など。栄養バランスや心身の弱り具合、美容師さんによれば本人の性格まで表しているとも聞く。人体のあらゆるデータを保有し、表現するとは、髪さま恐るべし、である。

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確かにわたくしは直毛タイプ。思い当たるフシがある。ただ、もう少し詳しく見ると、指に一本取ってみれば、大変微細な縮れがある。表面的に見たのではわからない、ビミョーに神経質な性格?を反映しているような気がする。

なぜ性格まで示すのか、という発問に答えを求めれば、髪が何でできているか、を考える必要がある。漢方の視点に立つと、髪は「血余」と呼ばれ、全身の器官に配った最後の血液から作られる、と見なされているそうだ。だから、良好な全身の血流と栄養状態、ストレスの少ないライフスタイルが美髪を育む。心身の健康な女性がモテるのは当然だった。そして、元々ある性格に後天的な影響を与える栄養やメンタルの状態をストレートに反映するからこそ、関連付けて見ることができるのだろう。

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さらに、毛髪は排泄機能も果たしているという。重金属などから脳を守るために、頭髪から排出していると。鉛など有害物質がどのくらい体に蓄積されているか、髪の成分分析によってわかるようだ。頭皮と頭髪がしっかり毒出ししてくれれば、健康を保つことができる。もちろん、シャンプーやトリートメントなどの成分の安全性なども併せて注意するべきだろう。

化学物質に囲まれて暮らす現代日本では、排毒にも注意を払って損はない。自分でできるデトックスお手入れの方法を、友人から教わった。ひまし油のマッサージである。

ここには、注意点も丁寧に示してくれているのが良い。行きつけの美容院のスタイリストさんも実行して効果があるよと、勧めてくれた。お気に入りの美容院でのヘッドスパも良いけれど、ステイホームの時間ができた人には、お試しのデトックスチャンスかもしれない。

話は変わるが、髪の不思議も気になるわたくしである。怒髪天を衝く、なんて言葉もあるように、髪の毛は感情も表す。ゲゲゲの鬼太郎は妖怪が近づくと髪の毛がアンテナのように立っていた。猫さんほどではないにしろ、感覚器のはたらきもあるのは確かだろう。

過敏なせいか、実は、わたくしは自分の髪の毛を触る人をかなり限定する人間である。ボディタッチも苦手な質であるので、その延長なのかもしれない。髪は神経も通ってないのに、毛先を触られても触覚がある。脳に近いからか、触る人の気が、例えば握手よりも自分に入ってくる感じがして、苦手なのだ。

思えば、子どもの頃から散髪してくれる人には緊張する傾向があった。それは、ハサミや剃刀など自分の身体の近くに刃物を使われることも、要因なのかもしれない。散髪の日が憂鬱だった。美容院ジプシーの期間も長かった。

信頼できる技術、安心できる穏やかさ、自分と気が合う人柄。三拍子そろった美容師さんに出会えるのは、奇跡的なことである。ありがたいことに今わたくしは、そのような美容師さんと出会えて、カットの時もすっかりリラックスできる。月に一度、癒やしの時間が持てる幸せを与えられて、感謝である。

彼女から教わった、京都の髪の神様の神社の記事を見つけた。

https://www.leafkyoto.net/blog/makai/2019/01/mikamishrine/

髪は自然の冠、素敵な言葉である。白髪もチラホラのお年頃になった今、この自前の冠が輝くように、心身を健やかに保ち、気の合う人たちとリラックスする時間を大切にしていきたい。わたくしの髪さま、どうぞ末永くよろしくお願い申し上げる。

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