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スリランカ アーユルヴェーダ からだ♡ダカラ②

コロナ騒動直前の冬。「アーユルヴェーダのゆる旅行かない?」と友人。

行き先は、以前から気になっていたスリランカ。仏教国であり、島国であることもなんとなく親しみを感じていた。日本が真冬のこの時期に、温暖な国に行けるのも魅力的。嬉しいお誘いに、二度返事でオッケーした。まさか、それ以降の海外旅行が困難になるとは思いもせずに。

この旅は、通訳レベルの旅の達人の皆様との大人女子6人旅。英語があやしいわたくしには、頼りになるベテラン現地ガイドのチッタさんがアテンド下さり、至れり尽くせりのゴージャス&デラックスなツアーだ。その行程は、スリランカのメジャーな観光地をめぐりながら、わたくしには全く未知のアーユルヴェーダのトリートメントを5日間受けられるという夢のようなもの。誘ってくれた友人には感謝しかない。

振り返ると、わたくしの直近の海外旅行は、韓国のアカスリ、ハワイのロミロミを体験しており、行きの飛行機疲れを癒やす施術を行き当たりばったりで受けていた。海外行きには体力がおぼつかなくなっているのが、段々と露わになってきている。

今回は、最初から癒やしがメインアクティビティだ。メニュー内容は、ビギナー向けのアーユルヴェーダ。毎朝の女医さんの問診とヨガ、無農薬菜園からの食材で作られるベジタリアンの食養生、毎日2時間の全身トリートメントのコースである。

前泊のコロンボのホテルからバスで揺られて5時間で到着したのは、孔雀の大声(それまで孔雀の声を聞いたことがなかったのでとても驚いた)が響き渡る広大なリトリート。スリランカ独特の赤い土の道が緑の田畑や森の中を縫うように伸びる、ナチュラルなロケーション。意外にも気温の割に虫が少なく、色とりどりの花々が咲く快適な空間に食堂、医務室、トリートメント室、ヨガ会場など南国風の建物が配置されている。そのエリアから少し離れて点在するコテージに一人で連泊した。

ネットも電話も遮断され、勿論テレビもない。隣のコテージの友人と就寝前にデトックスの薬草茶を飲みながらのおしゃべり以外、日本の日常生活のような絶え間のないインプットの刺激とアウトプットの忙しさがない。このことからくる脳が休まる効果は、絶大だった。

アーユルヴェーダは、サンスクリット語(古代のインド語)で、生命の科学、生きる知恵を意味する。バランスを崩すと人間は病むという考えが基本だという。その知恵はヒンズー教の神様から授けられた、とされる。わたくしたちもリトリート到着後と出発前に神様へのご挨拶の儀式も体験した。

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薬師如来のように神さまの手には薬壺などがあり、お花と果物とお香を捧げて火でご挨拶をする。命の源と健康へ感謝の意を示すことは、何処の国の文化も同じだなあ、と感じ入る。たくさんのスタッフの皆さんがわたくしたちの健康のために、お仕事をしてくださることもこの儀式に参加することで実感できた。なんと多くの人が、この数日間のわたくしたちの滞在を支えてくれていることか。

わたくしのトリートメントの担当者は、二十歳のラクシカさん。娘のような彼女のお世話になり、はにかんだ笑顔がリラックスを引き出してくれる。彼女が担当で良かった。

トリートメントの前に、ドクターの診断による健康状態と体質の判定と、トリートメントのメニュー指示があり、生活上の注意点もいただける。その結果、わたくしにはウオーキングを毎日するのはよくない、一時間以上毎日歩くのは避けるように、とアドバイスを頂いた。反対にヨガは毎日一時間以上しても良いとのこと。

日本での常識では、歩くのは身体にいい、ランニングだっておススメされている。まさかわたくしの身体には歩くことさえ毒だという視点はなかった。確かに15年ほど続けられているヨガは、本当にわたくしには合っている。ホリスティックなアーユルヴェーダへの信頼を感じた体験だった。

リトリートの菜園で無農薬栽培される野菜とハーブと果物で作られるベジタリアンの食事とヨガ、丁寧で心地よいハーブのオイルを使ったトリートメント、情報断食、豊かな自然と穏やかな人々。数日の療養ですっかりデトックス効果が表れ、体調がすっきりと軽くなった。

こうしてわたくしはアーユルヴェーダに興味を持ち、帰国後もいくつかその知恵を取り入れるようになった。特に、薬草のツボ草のお茶は、抗ウイルスにも脳の活性化にも効果を期待して愛飲している。癒やしの旅の効果は、帰宅後もこのように続くのである。

https://www.sundari.co.jp/archives/180

スリランカの公用語であるシンハラ語で「光輝く島」のスリランカ。わたくしにとっては、命の光も健やかに輝かせてくれる島である。そして、今の疫病が収束したら真っ先に訪れたい場所でもある。

「パッセー ハンバウェム スリランカ」(シンハラ語「また会いましょう」の意)



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