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新米 ヌチグスイ*⑪

神嘗祭は新米を神様に捧げる、いわゆる収穫祭である。対して、毎年11月23日、つまり勤労感謝の日は新嘗祭が催行される。こちらの休日は、五穀豊穣を神様に感謝し、民間では春から人里の実りを見守っていただいた豊穣の神様に、冬期に向かい里山にお帰り頂くご神事の日でもある。

一年の収穫をさまざまに満喫する機会の中で、わたくしが一等嬉しいのが、その年の新米で炊いたごはんを口にできる時。とにかく、お米の美味しさが際立つ。馥郁と香ばしく炊きあがった香りが台所に広がって、もっちり、しっとりとした食感と甘く瑞々しい味が口腔内に拡がる幸せ。

ほぼ毎日口にする割に、わかったつもりで、わたくしは米についてよく知らないのでは、と気づいた。コトバンクを調べてみた。すると、この穀物は、これまで長く地球上の多くの人々を養ってきただけに、記述のボリュームも大きくさすが深い歴史といわれを持つ植物と、再認識させられる。そして、わたくしのイメージとは異なる事柄が、いくつも見つけられた。

https://kotobank.jp/word/%E7%B1%B3-66257

此処日本においても「こめ」の歴史は当然に古いけれど、コトバンクによれば、日本への到達ルートが3つも在ることや、縄文時代の人も米を食べていたことなど、わたくしには意外だった。そして、米が日常的に食べられる状況は、明治以前にはなかったようで、ある意味「御馳走」であったのかと驚いた。

白米を庶民が常時口にできたのは、それほど昔のことではなく、飢饉に悩まされながら、米ではないものを食べることで、多くの庶民は生き抜いてきたようだった。粟や稗、そばなどの雑穀と言われるものが命を養う貴重な食糧でもあったこと。棕櫚の実や毒のある彼岸花の球根も毒抜きして食べていたのは、米を食べられなかったからだろう。

「お米の国ニッポン」なるキャッチフレーズは、長い歴史の流れのなかでは、正確な表現とは言えない部分もある。昭和の戦後に流れたイメージがそのまま意識に刷り込まれた可能性も高い。またしても、わたくし自身の「信じ込み」を修正する必要を感じさせるポイントである。

とはいうものの、今のわたくしにとっては、米は本当においしくありがたい穀物である。米を食べることの能う時代と国に生まれて、自分は幸運だと、新米の季節を迎えるたびにしみじみ感じいる。実家から毎秋送られてくるヒノヒカリ、友人からプレゼントされる各地の有機栽培のお米。どれも食味は異なるけれど、おいしくて嬉しい。

そのおいしさを引き出す工夫が書かれている記事を見つけたので、ご紹介。↓

また、白米のおいしさを堪能するのも幸せだけれど、玄米や胚芽米として、栄養アップや白米とはまた違った食味を楽しめるのもまた良い。親しい方のご自宅に招かれると、いつもふるまってくださることで、知った酵素玄米。お赤飯は少し苦手なときもあるのに、この小豆の入った酵素玄米はおいしくて、わたくしの好物のラインナップに堂々と並んでくれる。炊きあがって時間が経過して冷めても、もちもちと味わい深い。そのレシピを見つけた。↓

https://smartagri-jp.com/food/383

また、酵素玄米の健康貢献度について、大変よくまとまっている記事もご一緒に楽しんでいただければ幸いである。↓

https://foodstylelab.com/food/kouso-genmai

ここでは美味しいだけではなく、なんと、免疫アップということも実体験として語られており、わたくしも俄然興味とやる気が出てきた次第である。皆様もこのMIWAさんの記事とレシピを参考に、健康なお米生活を始められてはいかが?

さて、話をもとに戻して、新米。その米のおいしさを更に引き立たせるご飯のおとも、美味しんぼのアニメにも取り上げられている。米食の利点やおいしく理にかなったご飯に合う副菜のアイデアなどが満載の秀作である。米についての問題提起もなかなか硬派。

https://www.youtube.com/watch?v=5RmzXTfkBu8

そうは言っても、昨今取りざたされる、糖質制限。このワードに関連して、米は悪者扱いされているが、これはどうも濡れ衣を着せられているようである。

https://panasonic.jp/life/food/110020.html

米食の理想的な献立で、スッキリと健康に暮らしたいもの。

わたくしの食の遍歴をたどると、昭和の高度成長期の食の西洋化&インスタント化から、バブル時代の贅沢なグルメや国際化、平成のヘルシーブームとジャンクフードのせめぎ合いの流れのなかで食べて生きてきた。いよいよ令和の五十路では、誰かに刷り込まれたイメージではなく、事実に基づくより自分の健康状態にマッチした食生活を創っていきたい。食材の持つ力をフルに活かせる和な食べ方を、自分なりに求めていきたいと願う。

そのためにも、まずは生命を活性化させる食糧として、主食の米にもう一度出会い直し、じっくりと対面してヌチグスイになってもらおうと思うのである。米とのおつきあい、あなたはどうだろうか?

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