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流産と続発性不育症の話

2022年に第一子を出産し、慣れない育児に追われつつ、充実した日々を過ごしています。

子どもを生後4ヶ月から保育園に預け、夜泣き対応でヘロヘロの状態で登園したり、離乳食でアレルギーの発疹が出た日には小児科に猛ダッシュで受診したりとエキサイティングな毎日。

不思議なもので、あんなにしんどかったコロナ禍の妊娠・出産、帝王切開の術後の痛み、3時間おき授乳で寝不足とか全部吹っ飛ばして「子ども2人目あるかも?」と考えるようになりました。

第一子は自分の希望した時期に妊娠できたので、次もすぐ妊娠できるだろうとたかをくくっており……いや、実際はそうなったんですが……。


この1年で私は妊娠・流産を繰り返しています。1回は異所性妊娠(子宮外妊娠)、2回目は稽留流産というやつで手術もしました。


厳密には違うのですが、いわゆる「続発性不育症」です。

続発性不育症とは

妊娠はするけれども、流産、死産などを2回以上経験する場合、不育症と呼んでいます。習慣(あるいは反復)流産とほぼ同意語ですが、不育症という用語が用いられるようになってきました。子供がいるけれども、流産・死産を2回繰り返す場合も不育症となります。

出典:フイクラボ「不育症Q&A」

日本、アメリカ、ヨーロッパでは2回以上の流産・死産があれば不育症と診断し、原因を探索する事を推奨しています。また1人目が正常に分娩しても、2人目、3人目が続けて流産や死産になった際、続発性不育症として検査をし、治療を行なう場合があります。

出典:フイクラボ「不育症とは」

私のように子どもを自然妊娠・出産後に妊娠はするものの、妊娠継続できずに流産を繰り返すことを続発性不育症というそうです。

妊娠できるイコール出産と思っていましたが、妊娠できても育たない。「不妊と不育は違う」らしいです。シラナカッター。

女性であれば小学校高学年の頃から生理の話にはじまり、高校生くらいになると妊娠出産については耳にタコ。20歳を過ぎた頃には高齢出産がいかにリスクあるかなんて、あちこちで繰り返し言われるし、いらなくても視界に情報が入ってくるしで、ハイハイわかってますよーと思っていました。


が、しかし!!


第一子を妊娠出産してみて「そんなの知らなかったー!!」の連続でした。

そんなこんなでこの数年で今まで知らないことばかりを経験したので、いくつかnoteにまとめたいと思います。


その第一弾が、「流産」についてです。


なぜ、記録を残すのか


私が流産の診断を受けて自然排出や手術を経験したとき、事前に経験者のブログやSNSにまとめられた体験レポートが非常に参考になったからです。

私を含めて流産を経験した女性は、リアルで流産について話すことはあまりないのではないでしょうか。

私の場合は、これまで自ら進んで他人に話すことは匿名のSNSアカウント以外でほぼありませんでした。なぜなら、親しい友人でも、突然流産の話をされた反応に困るのは目に見えてます。


たとえ同じ「流産」「異所性妊娠」を経験したもの同士でも、心身の痛みの感じ方や日常生活への支障も10人10色、全く同じ経験はありません。


ただ、話を聞いてほしかった。
共感を求めたつもりのちょっとした発言が、誰かの"棘"になる。


ということで、リアルで実体験の情報を集めようにも難しいことこの上なく!!

病院では医師から「ここ数日、1ヶ月以内に出血があるかもしれません」「血が大量に出て驚くかもしれません」「出てきたものは受診時に出していただければ病理検査に出せます」等の概要的な情報に留まり、実体験のようなより詳しい情報はネット上で探すしかありませんでした。


ってか、探しておいてよかった!!!!

稽留流産の場合、自宅で自然排出をした人は胎嚢(赤ちゃんの入っている袋)を場合によっては、便器の中に手を突っ込んですくって、キレイに洗い、ジップロックに入れ、冷蔵庫に保存しておき、次の日に病院へ持参して病理検査に出す!なんて工程があるなんて知らなかったです。

ネット上で複数の体験レポートを読んでいた私は、稽留流産の自然排出が始まってからは脂汗をかきながら腹痛に耐えつつ、ジップロックを片手に「絶対にキャッチするぞ!」「これか?いや、違うな」と一人格闘していました。

あと、稽留流産の自然排出は私がイメージしていた「血が大量に出て驚く」のレベルを超えていました。さまざま方の体験レポートを読んで、「もはや会陰切開のない経膣分娩では?」と感じたほどです。


6~7人に1人は流産を経験

「歳をとると卵子が〜」「35歳以上の初妊娠出産はリスクが〜」なんて女性なら耳にタコなんで、今更なんですが!

流産の頻度は全妊娠の約15%(早期流産13~14%、後期流産1~2%)で、流産率は母体の加齢とともに増加する。

出典:日本医科大学多摩永山病院女性診療科・産科医局-情報-流産

妊娠初期で「生理がきた」と流産に気づかない人もいれば、ある程度の週数や心拍確認後に流産を繰り返す人もいます。

一概にはいえませんが、個人的な感想としてはまあまあな人が流産を経験している数字じゃないでしょうか。


流産をしても、日常は淡々と過ぎていく


現在、私は流産を繰り返して手術も経験しているのですが、今のところ深い悲しみはありません。

周りに不妊治療している人や、続発性不育症で一人っ子になったご家庭の話を聞いたことがあったので、「お、私もか」というのが最初の感想です。

流産が確定した際は「ワンオペ中に自然排出がはじまって迷走神経反射が出ると困るな」「手術なら仕事を調整しなきゃ」とやるべきことがバーっと頭の中を駆け巡りました。

私の場合、異所性妊娠の自然排出の際は土日だったので、夫の仕事が休みでトイレにこもることができました。

しかし、稽留流産のときは手術前日に自然排出がはじまり、引いては押し寄せる痛みに脂汗をかきながら耐えつつ、1歳の子どもの食事や寝かしつけなどいつも通りのお世話をこなしています。


そう、流産をしても日常生活は淡々と過ぎていくのです。


ここまで前置きが長くなってしまったので、私が参考にした流産の自然排出や手術の体験レポートは次回にします!前置きなしで体験レポートのまとめを読みたい人もいると思うんで!!必要な人が検索で辿り着けるようなまとめにしておきますね!!!

▼私が参考になった体験レポートまとめ


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