あなたと眠ると痛くなるのは笑えるほどの恋じゃないから

サブスクで新曲をあさっていると好きなバンドの新譜を見つけた。
仕事終わりに最寄り駅へふらっと外出した時のことで、流れてくるギターのイントロが秋の夜風に優しく寄り添ってとても心地がよかった。

音楽は心情や景色に結びついて彩りを加えてくれる。
手が伸びなくなったものや足が向かなくなった場所なんて、大人になった今では数えきれないほどあるけれど、好きになった瞬間と変わらない熱量でずっと傍においておきたいと思えるものはそれほど多くない。
きっとそういうものをみんなそれぞれ持っているのだろうけど、私にとってはそれが一つ、音楽であったことはなんだかすごく幸運で嬉しいことだなと、寒くなり始めた街を散歩しながら思った。

恋人と付き合ってから3年半、同棲してからは1年半を迎えようとしている今年の11月、このタイミングまでクリスマスの予定を何も話し合っていないのは付き合ってから初めてのことだった。

一緒に眠るのが痛くなったのはいつからだっただろうか。

カフェに入り、きっかけを書き出してみようと試してみたらとても驚いた。
スラスラとリストアップが出来ていくではないですか。

それでも、恋人とはずっと一緒にいたい、とはっきり思う。
ただ、一緒に生活することが痛くなってしまって今、その痛さを誤魔化し続けることはこれ以上できそうにないなとも思う。

行き着く先はわからないけど、しっかりと覚悟を持って向き合いきらないといけないな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?