共産主義とデミウルゴス

どうも、歴史好きなkinaのライフテーマのひとつは「共産主義というものの本質について、神学的に解釈する」ということではないかと思ったりします…こんなのを今ごろ考察しても金にはならないだろうし、誰が得をするんだか?とも思いますけれど。
日本赤軍のことを語るなら、必要なのは共産主義の知識以上に心理学の知識じゃないか?と本気で思っていたりします。

共産主義の原点及び主旨は「偏った富を社会に分配して貧富の格差をなくす」というものでしたが、何故か指導者を始めとする共産党員とそれ以外の国民の貧富の格差は是正できないどころか下手をしたら拡大し、旧ソ連や中国の文化大革命に代表されるように国民は弾圧されることも多かったです。
その過程で神を否定することにもつながったし、実際に神というか宗教に関わる組織がお金に直接結びついて、それが貧富の差を生み出していたというのもあって、共産主義は神を否定していたわけですが…共産主義者は無意識に神がいる場所に「共産主義」を置いて、さらに悪いことに共産主義が絶対的権力を持つ構造をそのまま残してしまいました。
それで、今までは神につながるものが金と権力を保持していたように、共産党のトップが金と権力を保持するようになった。
さらにいうと、党の共産主義者はそのことに気付けなかった。

今共産党のことを思うと、kinaはグノーシスという教えの中にあるデミウルゴスという神のことを考えてしまいます。
デミウルゴスは本当の神に命じられてこの地上を作り出した神だけれど、欠点があるから完璧な世の中は作り出せない。
そして本当の神に嫉妬して、自分が本当の神のように仕向けている。

共産主義者達も、デミウルゴスのように自分達が作り出したものが完璧だと信じているけれど実際は完璧ではないので、自分以外の誰かにその原因を押し付けようとする。
そのために事実を捏造・隠蔽する。
事実はそのまま残り続けるので、世界は混乱する。
そして共産主義がデミウルゴス、つまり本当の神でないこと、完全なる世界ではないことが白日の下に晒された時、「共産主義」というデミウルゴスが作った世界は終わる…と。
これは神への信仰を認める民主主義なら多分見抜けたことだったんでしょうけれど、神への信仰を禁じた共産主義を学ぶ人には容易に気づけないことだったのかもしれません。

ペレストロイカと情報公開によって旧ソ連は瓦解し、共産主義は終焉しました。
中国も北朝鮮も、本来の共産主義とは別のものに変貌していますし、デミウルゴスの仮面は既にあばかれています。
あとはその仮面が本当に剥がされることになるだけかと。
その仮面を…できるなら自分達で剥がすことができれば良いのでしょうけれど。

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