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066:本ができた

・中高生の頃オタクを拗らせていた自分はコミケに憧れがあった。
・「デンキ街の本屋さん」だったか「ハヤテのごとく!」だったか、確かその辺りの漫画に感化されて自分もいつかは何かを作って同人誌即売会に出よう、と思っていた。

・はずだったが、いつしかその頃の気持ちは忘れていた。
絵を描くということから離れてしまい、自分はなんのコンテンツも作れない人間だと思ってから、そういうものには一生関わりのないものだと思うようになっていた。

・社会人になってから、社会に迎合せざるを得ない自分が嫌で、なにかを生み出せる者にならなければと焦る時間が増えた。

***

・社会人になってからは上京したので同人誌即売会に行きやすくなり、いくつかのイベントに足を運んだ。
・そこで評論本なるジャンルのコーナーがあるのを知った。
・評論本とは言いつつも雑誌みたいなものも多く、クリエイターたちが自由な内容をその作品に込めていて、これなら自分もなにか作れるかもしれない、と思った。

・思っただけであった。
・興味の湧いたものをいくつか購買して読んでみたが、すべてその内容は濃く、その製作者たる彼らもまたれっきとしたクリエイターなのだ、と思った。
・自分には論ずるどころか、何かを発信できるほどの情熱を捧げてきたものはなかった。

***

・そんな自分だったが、それでも何かを作ってみたいと思い、同人誌即売会に出展者として申し込んだ。
・その頃は前綴ったYouTube活動を精力的に行っていたが、これをやるだけではいけない、とモヤモヤした感情を抱えながら生活を送っていたから、とりあえず申し込んでみた。
・申し込み時はなんの内容も考えていなかった。何かを作るほどの技術もなかった。

・申し込んで、場所を貰ってからはいよいよ何かを作らなければいけないことになった。
・今まで自分が経験してきたこと・取り組んできたことを精一杯棚卸してなんとか内容を決め、構成を考え技術を学び、一冊の本が出来た。
・地獄のような日々だった。休日は友人からのありがたいお誘いを幾度か断り、平日は期末・期首ということで忙しくなる会社員としての日々の傍らで体力を削りながら、製作に取り掛かった。

・5月26日(日)、東京ビッグサイトで開催される即売会に出展する。
・近々、告知をする。

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・この活動は、本を完成させるという所に留まらず、自分の今までを棚卸しするという点においても、良い経験となった。

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