ただの日記

22年間生きてきたときくと、長いだろうか。決まりきったレールのうえを走る電車からの眺めは、ときに薄暗く、気持ちのいいものではなかった。多くのひとは、大学を卒業すると、社会にでていく。これからは、自分が選択した道を歩んでいくことになるだろう。就職していくひとが大半のなか、じぶんは大学院に進学することを選んだ。とくべつ優秀ではないが、研究が好きだったことが理由として大きかった。大学院には、修士課程と博士課程の二つがある。修士課程では、2年間の学びがあり、博士課程までいくと、3年間在籍することになる。修士号をとったら何をしようか。なにを仕事にしようかなって、いつもおもう。今まで、就職活動をすることはふつうにあった。なんなら、企業に出向くこともあったが、「なんかちょっと違うんだよな」というモヤッとした思いだけが残りつづけ、収入がどれだけあろうとも、納得できずにいた。「はやく決めた方がいいぞ」といわれ、焦りながらも、同じことをひたすら繰り返し、なんどやっても、「そっちじゃない。ちがう」って声が心の内からきこえた。かえりの電車のなか、ボーっと外をながめながら、自分は何をしたいのかなって思った。すると、大学に残ることが一番しっくりとくる「選択」であることに気づく。やっぱり大学好きなんだよなーって。そういえば、受験生のときも、「人間関係が苦手だから、いつか一人静かに、落ち着いた場所で、研究することができたらいいのにな」とか考えてた。就職活動をしても、「なんかちがうな」って思いが心に引っかかっていたのは、自分の本心とは違う行動をとっていたからであって、「こうした方がいいよ」という他人からの指針は、全く参考にならなかった。大学で"はたらく"か、博士号をとるかの2択しか、いまの自分にはないと思った。いつか就職するだろうなって思ってたけど、会社という組織にはいって、働くということはせずに、大学にのこり、ひっそりと暮らす道が、自分にとっては幸せな選択なのかなっておもった。小学生のときから、自分は、就職して会社で働くことはないだろうなって、ずっと思ってたけど、「就職したくないだけ」なのか「働きたくないだけ」なのか、モヤモヤしてたけど、ずっと悩んでた「悩み」の答えが、チラッと見えた瞬間だった。人それぞれ生き方があるし、人それぞれ違っていて当たり前だとおもう。自分はどこへ向かい、どこを歩いているのだろうか。まだわからない。けど、長い時間をかけて歩きつづけてきた足跡を辿ってみると、「こっちに進もうとしていたのか」ってあとから気づくこともある。人生なにが起こるか分からない。でも、ちょっとずつだけど、生きるのがラクになってきている、そんな感覚をおぼえた。

この記事が参加している募集

最近の学び

サポートして頂いた方は忘れません