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「最低の映画」って?/ロジャー・コーマン

(敬称略)

どこかの誰か
「それってあなたの感想ですよね。」

わたし
「はい、そうです(きっぱり)。」

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わたしは
全然
映画マニアじゃないので
あしからず。

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何かを
食べたり(飲んだり)する前に
「それものすごく不味いぞ。」とか
「絶対吐き出す。」とか
散々脅されたりすることって
ありますよね。

それで
実際に
食べたり(飲んだり)すると
たしかに美味しくはないけれど
「それほどでもないじゃん。」ってこと
あるんじゃないでしょうか。

これは
事前にいろいろ吹き込まれて
身構えちゃってるからですよね。

観たり(見たり)、聴いたり(聞いたり)でも
同じようなことがあります。

「ひっどい映画(曲)なんだから。」
「とんでもない下手くそな歌(演技、演奏)。」
「観る(聴くと)と損する。」等々。

あまのじゃく起こして
観て(聴いて)みると
「まぁたしかに素晴らしいとは言えないけど
そんなに貶すほどじゃないよね。」ってことも。

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「ロボット・モンスター」という映画を
最初に知ったのは
映画秘宝の
「あなたの知らない怪獣マル秘大百科」という
しょうもない怪獣やSFの映画を特集した本です。

そこでこの映画
これでもかというくらいに
けちょんけちょんに
馬鹿にされてました。

いわく。

「ストーリーがめちゃくちゃ。」

「低予算映画の極致。」

「ゴリラのぬいぐるみにヘルメット着けた宇宙人。」

「最低の夢オチ。」

でも
ここまで書かれてると
かえって「観てみたい」と思うのが
人情ってもんでしょう。

今なら
YouTubeに全編あがってますけど
当時そんなのないので。

カルトな映画ばっかり
扱ってるブート業者から
通販で手に入れました。

(もちろんVHS。)

(ここからはほかにも
「エルトポ」とか「フリークス」とか
買いました。)

そして感想は。

「映画秘宝は正しかった。」

本当に
確信犯的に最低の映画でした。

これに比べたら
「恐竜・怪鳥の伝説」なんて
「贅沢な予算の超娯楽巨編」ですよ。

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ロジャー・コーマンの
訃報のネット記事を読んで
ビックリしました。

「2009年には映画界への多大なる貢献が認められ、
アカデミー賞名誉賞を受賞。」

さすがアメリカ。

しゃれがわかってますね。

「小難しい」ことが
偉いことだと
大勘違いしてるひとたちに
教えてあげたいです。

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『デス・レース2000年』(1975)、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960)など数々の低予算映画を生み出し、
“B級映画の帝王”などとも呼ばれた映画監督・プロデューサーの
ロジャー・コーマンさんが、現地時間9日にカリフォルニア州
サンタモニカの自宅で亡くなったとVarietyほか各メディアが報じた。
98歳だった。

そのキャリアを通じて、数えきれないほどの
低予算インディペンデント娯楽作を生み出し、
マーティン・スコセッシ、ジェームズ・キャメロン、ジャック・ニコルソンなど、ハリウッドの一線で活躍する映画人を次々に輩出したコーマンさん。2009年には映画界への多大なる貢献が認められ、
アカデミー賞名誉賞を受賞。
2012年の第25回東京国際映画祭では、コンペティション国際審査委員長も
務めた。

 コーマンさんの親族は、その功績を振り返り
「彼の映画は革命的にして偶像破壊的であり、
時代の精神を捉えていました。
人々にどのように記憶されたいかという質問に彼は
『私はフィルムメイカーだった、ただそれだけのことだ』と
答えたのです」と声明を発表している。


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