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平凡な仕事は、非凡な仕事になり得るということ。<忘れないでおくこと>

判断を迫られる時にどっちにも決まらずに一旦保留にすることがあります。
あぁ、考えるのは嫌だな。逃げたいな。

そう思いながら、本屋や図書館に出かけていきます。

棚を見ながらフラフラと歩いて、ふと目についた本を手に取り、
パラパラとページをめくって、これ読んでみようかなと思ったらマッチング成立。

そして、今回の本に出会いました!😊🎀

「忘れないでおくこと 随筆集 あなたの暮らしを教えてください2」(暮らしの手帖社)


「暮らしの手帖」に収められた67人の著名人による文が掲載されています。

これだけ多くの方の文章を1冊の本で読めるなんて贅沢!

名を連ねているのは、作家の江國香織さん、ヤマザキマリさん、角田光代さん、津村記久子さん、西加奈子さん、恩田陸さんのほかに芸能人の坂井真紀さん、高畑充希さん、大江千里さん、そしてボクシングで活躍された村田諒太さん。

日々の生活でそれぞれの思うことを記されていますが、
渡辺和子さんの「平凡を非凡に生きる」というタイトルから文面に引き込まれました。

修道院に入られた渡辺和子さんがアメリカのボストンで修練中のお話です。

夕食の配膳のため、テーブルに皿やフォーク等を並べていた時に、修練長から「あなたは何を考えながら仕事をしているのですか」と聞かれました。

渡辺さんは「別に何も」と答えたところ、「同じ並べるのなら、夕食を摂る一人ひとりのために、祈りながら置いていきなさい」と言われたそうです。

そこではっとした渡辺さんは祈りながら行うことの意味を悟ったといいます。

本文からの抜粋を一部紹介します。

「平凡な仕事は、非凡な仕事になり得るということ」という一文に重みを感じます。
”ロボット(AI)ではない自分の生き方を過ごす!”と思うとボーっとしていられないと思いました。

人間の尊さは、このように平凡な行いを、意味あるものに変えることができるところにあるのだ。環境の奴隷ではなく、環境の主人となり得ることにあるといえよう。

何も考えないで皿を並べ、草を抜いたりしても、外から見たら、ほとんど同じにしか見えず、時間も同じだけ経っているかも知れない。

時間の使い方は、いのちの使い方なのだ。ロボットがするような仕事ではなく、私しか与えることのできない愛と祈りをこめる時、平凡な仕事は、非凡な仕事になり得るのだ。

本書より(2014年11月)


暮らしの手帖社


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