見出し画像

本屋になにを持って行く?

今回は、メディアパルさんで企画されている「#わたしのかばん」について短編小説を書いてみました。実体験をちょっとアレンジした内容となっています。

かばんと大好きな本屋の組み合わせ。ぜひ、ご覧くださいませ~🤗


(ここからはじまり ↓)

今日の私はひと味違う。
だって、やっと大好きなkokumiのバッグを手に入れたのだから!

中学生からずっと憧れていたcは、星とクマの絵柄がマッチしている日本のブランドで中高生から若い世代に絶大な人気を誇っている。
3つ上のお姉ちゃんは高校の入学祝いに両親から買ってもらってから、いつも私に自慢してどれだけ悔しい想いをしてきたか。

そして、やっと叶いそうな時がやってきた。
第一志望の高校にめでたく合格。私の合格祝いにkokumiのバッグと思っていた矢先、当時使用していた腕時計が壊れてしまい、お祝いの品はあっさりと腕時計に置き換わってしまった。

こうなったら自分で稼ぐしかない!と高校に入学してからはせっせとバイトに励み、迎えた高校1年の冬休み。お年玉と合わせてやっと購入できる予算に達した。
「ヤッター!」

冬休みの最終日。
地元JRの駅に隣接している商業ビル3階にあるkokumiのお店にいざ出陣。しかし、やっと手に入れられる嬉しさのあまり、kokumiのバッグがすべてクマに見えてしまう。

いやいや、クマじゃない。これらは大好きなバッグなんだとブンブン首を横に振ると、私の目当てのショルダーバッグがちょうど目の前の棚にあった。

色は新作のピンクとベージュとブルーとレッド4種類。ピンクにも惹かれたが、家を出る時から決めていたレッドに決定。
ワインレッドのようなシックな感じではなく、ちょっと明るめの色が今の私にはピッタリ。
なーんちゃって。

店員さんに「ご自宅用ですか?」と聞かれて、「はい。でもこのまま持って帰りたいので」と伝えるとタグを取ってくれ、「早速使ってもらえてバッグも喜んでいますよ」と素敵な笑顔。
店員さんもkokumiのバッグが好きなんだなぁと感じちゃった。

右肩にkokumiのバッグをかけ、まずは「はじめまして」

さぁ、あなたとどこに行こうか。

今日は私の好きな本屋に寄ってもいいですか。

好きなバッグとともに、なじみの本屋に入るといつも見かける店員さんが声をかけてくれた。
「あら、新しいバッグ?よく似合っているわ」
好きなものを褒められて、私のテンションは最高潮。

今日はこのバッグに入るサイズの文庫本を買おうかなぁ。

バッグにそっと手を添えて、文庫本コーナーに向かう私はうっすらと赤色のオーラに包まれた。


お読みいただきまして、ありがとうございました!💗🌈

書き続ける楽しみを感じています、その想いが伝われば嬉しいです~