自分を許す、罪悪感との向き合い方
こんにちは、心理士のなべたです。
正しい行動とは何か、間違った行動とは何か、考えたことはありますか?
「ああ、してはいけないことをやってしまった…」
そう感じたとき、その罪悪感は誰しもが経験したことがあるでしょう。
今回は、そんな心の揺れ動きとどう向き合うか、そのコツを一緒に探ってみましょう。
罪悪感とうまく付き合う
私たちが自身の行動が誤りだったと思ったとき、"罪悪感"という感情が生まれます。
その罪悪感に触れたとき「次回からはこの行動を控えよう」と思う、そんな瞬間を経験したこともあるでしょう。
けれど、僕も含めて多くの人にとって、罪悪感は避けたい感情ですよね。
しかし、ここで注意してほしいのは、この自身の罪悪感を受け入れられないと、「なぜ自分はダメな人間なのだろう」と自己否定に陥ってしまう危険があるということです。
罪悪感を受け入れる4つのステップ
罪悪感という感情、これを上手に受け止める方法が実は存在します。
それは次のステップに従って進めます。
1.自分が犯した過ちを認識し「自分の行動は間違っていた」と認める。
2.自分自身や関わりのある人々が傷つけてしまったことを認める。
3.できる限りの償いをする(他人の感情を傷つけた場合は謝るなど)。
4.そのような行動が再び発生しないように、対策を考える。
これらのステップを踏むことで、罪悪感を肯定的な形で受け入れ、自己改善のためのエネルギーへと変換することができます。
それでも自分を許せない人へ
上記のステップを踏んでもなお、自分を許すのが難しいと感じる方もいるでしょう。そんな方々には、次の視点が役立つかもしれません。
人には「こんな私でありたい」という自分の核となるものが存在します。
その基準から外れる行動をとったとき、自己否定に陥ることがあります。
そうした行動は、自己の核を覆い隠し、まるで厚い氷が水面を覆うように、その存在を認識できなくします。
その結果、自分が暗く無価値な存在であるかのように感じてしまうかもしれません。
しかし、ここで大事なのは、その感覚は現実を正確に反映しているわけではないということです。
罪悪感や悲しみを感じるとき、それは自己の核を否定しているのではなく、改善すべき行動を示しているのです。
罪悪感を味わい尽くす
第二次世界大戦中に強制収容所から生還したヴィクトール・フランクルは、「罪悪感を覚えることは人間の特権であり、その罪悪感を克服することは人間の責任である」と述べています。
それを念頭に、自分自身に次のような問いを投げかけてみてください。
手元にどれだけのものが残っているだろうか?
責任を受け入れるために、どのような行動が取れるのか?
自分を高めるためにとれる行動は何か?
過去、現在、そして未来をより豊かにするためにどう行動すべきか?
これらの問いを探求することで、過去の過ちを思い出すことはあっても、罪悪感は少しずつ薄れていくのです。
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