「名誉を保ち永久の利益を図る」有田の名窯 300年を生き抜く戦略
「君子の交わりは、蘭の宝の香りの如し」──中国の古典『易経』の言葉から名付けられた香蘭社。その美しい名のごとく、華やかな色絵や、どこまでも薄く精緻な造形の焼き物は、世界各地の博覧会で金賞を受賞し、日本の美意識と技術を広く知らしめてきた。
一方で、工業製品を明治期から手がけ、さらに近年では半導体用部品で売り上げを伸ばすなど、伝統工芸の枠に留まらない多彩な顔をもつ。
窯業界のレジェンドにしてパイオニア、香蘭社を率いる15代深川祐次社長に話を聞いた。
340年の歴史を貫く精神と