野口体操☆下落合…since 1964

野口三千三(1914 - 98)主宰「野口体操・下落合教室」。 師亡き後現在も愛弟子達…

野口体操☆下落合…since 1964

野口三千三(1914 - 98)主宰「野口体操・下落合教室」。 師亡き後現在も愛弟子達に引き継がれる稽古場のエネルギーから紡がれる声を送ります。先ずは講師・高岸昭代さん筆、過去楽天blogより転載〜管理人:n.nao 下落合HP:https://t.co/fPMfe7tpt6

最近の記事

自然の動きと呼応するからだの動きが

Nov 6, 2005(楽天blogより) 自然の動きと呼応するからだの動きが 人間は自然の一部であり、自分は自然の分身である (野口 三千三) …ことを、わたしたちは忘れがちです。 忘れるどころか人間は自然を支配する者、自然を征服した者、と 勘違いしている人さえいます。 殊に、身体を鍛えようと攻撃的に体操をする人の傲慢さには ハラハラさせられます。 日曜は二人の講師が交代で担当しています。 今日の伝え手は,モノからいろいろなコトを学び、 それをからだの動きで確かめ

    • それでもからだの可能性を信じるのです

      Oct 31, 2005(楽天blogより) それでもからだの可能性を信じるのです 「いのちの電話」のボランティア団体から講座の依頼がありました。 何も無い、何もしたくない、どこにも行きたくない、まして華やいだことなどある筈も無く、 ただぼんやりと一日を過ごすことがあります。 気持ちはどんどん沈みこんで、 自分だけが世界から取り残されたような 孤独な時間だけが過ぎて行きます。 この感覚が残っているうちはまだ良いのかも知れません。 何も無い、このからだの存在さえも鬱陶

      • 草木自身の持っている力に、そっと人の手入れが加わって

        Oct 30, 2005(楽天blogより) 草木自身の持っている力に、そっと人の手入れが加わって 野口体操は月四回、第五週はお休みです。 (祝祭日のある月は五週目と振り替え) ですから、日曜日の雨上がりの朝の散歩、という幸運に恵まれることはそうはありません。 車を避けて、路地裏を中心にゆっくり散策しました。 お屋敷、アパートを問わず目に付くのは、 手入れの行き届いた庭の設え、玄関周りの草花の鉢植えです。 季節の花は決まっているのに面白いほど個性的で、そこに住む人は ど

        • 確かな人間観

          Oct 28, 2005(楽天blogより) “確かな人間観” 東京下町にあるこの心療内科は歴史も古く、 その分長い間入院されている患者さんも沢山いらっしゃいます。 その中に症状も安定し、もうそろそろ社会に出ていける状態で デイケアで準備をしているメンバーもいます。 落ち着き先として、グループホームもありますが、 彼らは自宅に帰りたいという希望を持っています。 しかし、それを受け入れてくれる家族がいません。 長期の入院で両親を失い、兄弟の家族に受け入れてもらうしかない

        自然の動きと呼応するからだの動きが

          からだの持つ力は大きい

          Oct 27, 2005(楽天blogより) からだの持つ力は大きい 何年間も継続して週一回会う、というのは それだけで関係が生まれてきます。 それがまして、野口体操の実習のための集まりともなれば、 内容は深まるばかりです。 それぞれの仕事を持ち、それぞれの目的があって、 その上で野口体操の哲学を共有している、 その信頼感は計りしれません。 体操が終わった後、そのまま別れるだけなのですが。 からだの持つ力は大きいのでしょうか。 「からだはこころ・こころはからだ」   

          からだの持つ力は大きい

          未経験な人たちの新鮮な感覚

          Oct 25, 2005(楽天blogより) 未経験な人たちの新鮮な感覚 はるばる熊本の水上村から四人のお客さまがいらっしゃいました。 ボランティアでおやすみ処を開いて、 「さあ、疲れた人はみーんないらっしゃあーい」 とその場を提供されているそうです。 一回だけのレッスンはとても気を使いますが、 真剣勝負の緊張感も持てて又いつもと違った楽しさがあります。 一回だけとなると、やっぱり、からだの基本のイメージ 「わたしのからだは生きた水袋」体験をし、 「にょろ転」の動きに

          未経験な人たちの新鮮な感覚

          歩いて疲れが取れていく快感

          Oct 23, 2005(楽天blogより) 歩いて疲れが取れていく快感 日曜クラスのレッスンの後、 用あって目黒から都立家政の道を往復しました。 午前中のレッスンで力を出し切るので、 その後の用は楽しみの絡みもあるのですが、 それでも少しづつ疲れて来ます。 今日のレッスンのテーマは「ムチの構造と機能」でした。 実際に野口三千三の考案した手づくりの鞭を使ってのレッスンです。 ムチの構造は、 つたわりが良いために音速を超えるスピードが出せること、 からだが土台から末端へ

          歩いて疲れが取れていく快感

          「でも、片付かない・・・」

          Oct 21, 2005(楽天blogより) 「でも、片付かない・・・」 ゴミの問題は暮らしの問題にとどまらず、経済から政治へと 繋がっています。 言わば、暮らしの末端と政治を繋げる一歩といえましょう。 分別ゴミ置き場を見ていると、全く分別されていないゴミを 放り投げていく人たちがいます。 野口体操教室にも片付けられない人がいて、彼女の言い分を聞いていると感心させられます。 「私はいつも清潔にしている。洗濯、タワシの使い分け、  洗剤使用後のすすぎ、煮沸消毒、・・・

          「でも、片付かない・・・」

          自分はからだが固い、と固く信じて疑わない人たちがいます

          Oct 20, 2005(楽天blogより) 自分はからだが固い、と固く信じて疑わない人たちがいます その人たちの固い、柔らかい、の基準になっているのは殆どの場合、 開脚の可動範囲と、 立って上半身を曲げて手が床に着く迄あと何センチか、です。 本人の訴えどおり、確かにからだが固いと思われる人は稀で、 その他の背中、肩、膝・・・が実に柔らかくても、 決して認めようとしません。 だから、開脚の稼動範囲と、立って上半身を曲げて手が床に着くことが連動していることも気付きません。

          自分はからだが固い、と固く信じて疑わない人たちがいます

          将来に繋がるかもしれない・・・

          Oct 19, 2005(楽天blogより) 将来に繋がるかもしれない・・・ 舞台芸術学院(以下舞芸)の学生は 演劇を将来の仕事と決めて入学してきた学生だけではありません。 しかし教師は演劇・表現の専門家であり、授業もそのように カリキュラムが組まれています。 事実、何人、ここから演劇人として巣立っていくのでしょうか・・・ そのことはいつも頭からはなれません。 演劇学校の卒業生の将来は、全く保証されていません。 就職活動もなければ、就職への斡旋もありません。 そのことは

          将来に繋がるかもしれない・・・

          その一つの答えが「待つ」ことです

          Oct 18, 2005(楽天blogより) その一つの答えが「待つ」ことです その人のからだの動きが、その人を言い表すような動きになるには、実に様々な要素を必要とします。 一人一人のからだの条件も残酷なほど良し悪しがあります。 従って、苦手なところも違います。 目指している方向、目的も人によって違います。 年月を掛けてコツコツ実現して行く人もあれば、 ある日突然、眠りから覚めたようにいい動きを見せてくれる 人もいます。 その人がその人として動くことができるようになるに

          その一つの答えが「待つ」ことです

          力を抜きたい、力が抜けない・・・伝え手としても苦労するところです

          Oct 17, 2005(楽天blogより) 力を抜きたい、力が抜けない・・・伝え手としても苦労するところです 力を抜く、それなのに動ける。そんなことってある? これは、特に初心者と言わずとも、永遠のテーマです。 何故、力を抜いているのに動くことができるのか、 本当に力を抜けば、ぐにゃぐにゃになる、 もっと抜けば仰向けになるっきゃない。 動くには力が入る、力を入れないで何で動けるのか。 力を抜く、それなのに動ける・・・ほとんど堂々巡りです。 初めて野口体操を体験した人

          力を抜きたい、力が抜けない・・・伝え手としても苦労するところです

          さらにやわらかく、さらに伝わりよく、重さは地球と繋がって転がってゆきます

          Oct 16, 2005(楽天blogより) さらにやわらかく、さらに伝わりよく、重さは地球と繋がって転がってゆきます 今日日曜日のレッスンの楽しさは、いつものメンバーに新しい人たちが加わった楽しさでした。 久しぶりに、魚住孝志さんがお客様を案内してお出でになりました。 魚住さんは、国際武道大学の教授で、倫理の授業を受け持たれています。その授業の中に野口体操を導入されています。 2002年、長期に亘って研究、学問されてきた「宮本 武蔵」 (ぺりかん社出版)を発表されま

          さらにやわらかく、さらに伝わりよく、重さは地球と繋がって転がってゆきます

          もうしばらく観客に、時代に、生意気な存在でいて欲しい

          Oct 14, 2005(楽天blogより) もうしばらく観客に、時代に、生意気な存在でいて欲しい “ONEOR 8 ” 18 回公演 「ゼブラ」 を観て来ました。 舞台芸術学院(以下舞芸)の卒業生で創った劇団です。 今は亡き金杉定男と卒業公演を打って立ち上げ、今も活躍している劇団が幾つかあります。 “ONEOR 8 ” もその一つです。 創立メンバーは同じクラスメートです。 舞芸の二年間で気を寄せ合い、明確とは言えないまでも同じ感触の劇空間を共有し、 劇団を創る夢を実

          もうしばらく観客に、時代に、生意気な存在でいて欲しい

          二つのことばは同じ意味とイメージを持っています

          Oct 13, 2005(楽天blogより) 二つのことばは同じ意味とイメージを持っています 「その都度新鮮にやるのは本当にむずかしい・・・」 (十月六日のブログに書載) 〜と言った木曜クラスのFさんのことばは、 いつも、どれをとっても彼女の確かな経験を通してよくよく考えられて出てきていて驚かされます。 思わずクラスのみんなも耳を傾けます。 Fさんは珍しく二ヶ月ほど休んでいました。 「水が命です」 久しぶりに顔を見せた彼女から最初に出てきたことばです。 今日のことば

          二つのことばは同じ意味とイメージを持っています

          今やっている余計なことを取り除くことです

          Oct 12, 2005(楽天blogより) 今やっている余計なことを取り除くことです 毎週水曜日は、舞台芸術学院(以下、舞芸)のレッスンがあります。 表現者を育てるということと、まだ将来の方向が決まっていなくとも若者と向き合っていることで、 身を引き締めた大切な時間です。 舞芸の学生の大半は高校を卒業してすぐに入学してきます。 特に、一年生の授業が終わると何人もの生徒に取り囲まれます。 今日のレッスンの内容についての質問から、からだの不調の訴え、 個人的な悩みまで、他

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