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フルーツバスケット S1 ~22話 だって嬉しかったのよ~

今回は謎の多い花ちゃん編。

花島咲は人の心の声が聞こえる。
(いつも「電波」と呼んでいるもの。)

「めんどくさい」「うぜーな」
「つまんねえ」「クソみたい」
1歩外に出るとネガティブな人の声が
嫌でも聞こえてくる。
(多分思念とか心の声が聞こえる
特殊能力みたいなもの?)

幼い頃はそれをコントロールできずに
苦しんでいた。

幸い両親や家族はとても優しく
咲の能力にも理解があり
いつも咲の事を1番に考え守ってくれた。

咲は家族に迷惑をかけないよう
能力が周りに知られないように
極力人を避けて行動してきた。

そのせいで小学校では
いじめに遭い「魔女」と呼ばれていた。

ある日、クラスの男の子が
咲にひどい事をする。

咲が心の中で
「お前なんか○ね!!」と
強く思った途端、
男の子はパタリと倒れて
数時間意識が戻らなかった。

***

「私はいつ警察に行くの?」
両親に聞く咲。
咲の家族は咲がやったという
証拠は無いと庇うが、

「私じゃないという証拠もない。
本当に殺したかったの。
次は本当に殺してしまうかもしれない。
怖い…。」

咲を優しく抱きしめる両親。

***


それ以来、咲は黒い服しか着なくなった。
クラスメイトはますます咲を避け
毛嫌いするが、咲はそれを
「当然の報い」だと思っていた。

***

咲には恵という弟がいる。
ある日咲にこんな事を言う。

「どうして咲はいつも黙ってるの?
どうして黙っていじめを受け続けてるの?
当然の報いって思ってるの?」

恵に聞かれて答える咲。
「警察が私を裁けなくても
何らかの形で私には
罰が与えられるべきだもの。

あんなに深く誰かの死を
願ってしまった私の罪は裁かれて当然。」

「一生そうやって生きていくの?」
と恵が咲に聞くと咲は黙って俯く。

「じゃあ俺は祈るよ。
咲が一生そうやって
1人りぼっちで居ていいはずないから。
人が溢れるこの世界に
咲を大切に想ってくれる人が
1人もいないなんて…
そんな事あるはずがないから。

だから会いに来てください。
遠い国にいるのなら飛行機に乗って
早く、できるだけ早く、
咲の目の前に現れてください。」

祈る恵を咲は抱きしめる。

***

「お前怒らすと毒電波出るらしいじゃん。」

学校でクラスの女子に
身体を押さえつけられ、
マッチの火で腕を焼かれる咲。

昔の記憶がフラッシュバックする咲。
気持ちを抑えて何とか呪わずに済んだ。
呪わなかった事に安心する咲。

本来いじめる方が悪いが
咲は当然の報いだと
思っているのでいじめた
彼女達を責めない。

家族は今の環境に咲を
置いておきたくないと言って
引っ越しを決める。

***

転校先の学校にて。

新しい環境でも相変わらず
他人と距離を取る咲。

給食の時間。
クラスの1人が話かけてきた。

「今日は大盛りサービスなのです!
私、本田透と言います!
よろしくお願いします!
花島さん!」

透との初めての出会いだった。

自分に臆さない人が
いることに驚く咲。

「おい!そこの転校生
どうせ1人で食べんだろ!
そういうのうぜーからここ座れよ!」

臆さない人がここにも1人。
魚ちゃんとの出会いである。

給食の時間がきっかけで
徐々に仲良くなる3人。

***

ある日クラスの女子が
小学生の時の咲の
毒電波の噂を聞いて
咲に問いかけてきた。

小学生の時の話は事実だと話し、
透達を傷つけてしまうかもしれないと、
また距離を取ろうとする咲。

それでも透は「離れるのが嫌」と
と言って咲を引き留め、
ありさに「お前が決めろ」と言われ、
透たちと一緒に居る事を選ぶ咲。

***

数日後。

咲は力をコントロールするコツを掴み、
声を聞こえなくする事ができるようになった。

満たされる事で生まれた
精神的な余裕のせいなのか。
(たまに電波でいじわるしたりはするけど。笑)

あの時、咲のために
祈ってくれた恵に
改めて感謝する咲。

22話終わり

***

*ここ好きポイント
花ちゃん。花ちゃん好きや。
辛い過去があったのね…。

人の声?思念?が聞こえる
特殊能力って実際に
持ってる人っていたりするのかな?
聞きたくない声が
聞こえてくるのは辛いね。

花ちゃんの家族が本当に素敵で…。
能力についても理解があるし
何より花ちゃんを大切に想って
「大好きだよ」って真っ直ぐ
言ってくれる両親は
本当に素敵だと思う。

花ちゃんのお話を見て感じたのが、
自分の事を理解してくれる
どんなに優しい家族が居ても
結局、他人と関わっていく中で
居場所を見つけたり、
認めてもらえたり、
自分は自分のままで良いって
受け入れてもらえる事でしか
心に空いた穴とか気持ちは
埋まらないのかな、って思った。

由希もそうだもんね。
草摩の家を出ても結局、
今一緒に居るのは草摩の人間。
物の怪憑き同士の傷や苦悩は
分かり合えるかもしれないが、
他者と関わるにはまだ距離を
取ってしまう。
それは、本来の自分を見せた時に
相手が離れて行ったり幻滅
されたりするのが怖いから。

由希が今、前を向いて
積極的な自分になれているのは
透という他者(外部の人間)に
弱さを見せてありのままの自分を
受け入れてもらえているという
安心感があるから。
安心感は自己肯定に繋がる。

「人間は他人を求められずにいられないんだよ。」
今日子さんの言葉が響くなぁ。


もし、高校生の時に
この漫画を読んでたら
人生何か変わったかなぁ…って
しょうもない事考えちゃった。


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