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フルーツバスケット S1 ~19話 ごめんなさいーっ~

紫呉の担当編集者のみっちゃん。
締め切り間近の原稿を取りに来た。

相変わらずみっちゃんへの
嫌がらせで居留守を使う紫呉。

***

紫呉の家の前で困っている女性がいた。
紙袋の底が破れて本がばらばらに。

学校帰りの透がそれに気づいて
拾うのを手伝う。

綺麗な着物を着た長髪の女性。

口癖は「ごめんなさいーっ」
「世界中の人に謝りますーっ」。(笑)

どこか聞き覚えのある
謝罪の仕方に透は、はっと気づく。

彼女は以前温泉宿に
行ったときに会った
女将さんの息子。

名前は草摩利津。
十二支の「猿」である。

十二支のほとんどの人間が
透に会いに来ているので
利津も会いにきたという。

利津はとても美しく、
女性の格好をしているが実は男性。
内気な性格なので女性の
格好の方が落ち着くらしい。
自信が無くて、すぐに謝る癖があり、
綾女に憧れている。←笑

自分ではそんなつもりはないが、
昔からから回りが多く、
他人に迷惑をかける自分が
嫌だという利津。

軟弱で弱虫で
両親が自分のせいで
いつも他人に謝ってばかりで
それも申し訳ないと思う。

いっそ命を断とうとも思うが
その根性も無く、何の役にも
立たないのに、生に対しては
人一倍図太い自分が腹立たしい、
産まれてきた理由が無いと嘆く利津。

草摩家一同はいつもの茶番が
始まった、という感じで見ていたが
透は利津に真剣に言葉を返す。

「図太くたっていい。
生きているからこそ
悩んだり泣いたりできる。

産まれた理由を心の中で
見つけようとしているから
今きっと生きている。

初めから理由を持って
産まれて来る人なんていないし、
自分で見つけるものなのかもしれない。

例えば夢や仕事や誰かの中に
生きる理由を自分で決めて
見つけるのは不安定で
曖昧かもしれないけど
生きている限りはやっぱり理由が欲しい。
私自身も欲しい。

そしてできれば私は
誰かの中に生きる理由を見つけたい。」

そう言いながら利津に
手を差し伸べる透。

「だから、いいんですよ。
きっと図太くたって。

だって図太く生きていたら
いつか誰よりも一緒にいたいと
願ってくれる人に
会えるかもしれないですから。」

透の言葉を聞いて
泣きながら利津が答える。

「…。見つけられるかな。こんな私でも。
いつか見つかるといいな。
できることなら私もやっぱり…
誰かのためが…いいなあ…。」

利津を見て透はにっこり微笑む。

***

紫呉が原稿を仕上げている間に
みっちゃん(担当)と利津は
たこ焼きを買い出しに行く。

紫呉の愚痴と今の仕事が
向いてないと落ち込むみっちゃん。


透に先ほど言われた
図太くても良いじゃないかという
話をみっちゃんにする利津。

励まされたみっちゃんと
利津の親密度が上がり友達になる。

いつか君のために生まれてきたんだって
言えたらいいなぁ。
と心の中で願う利津であった。

19話 おわり。

***


*ここ好きポイント
利津が紫呉宅に持ってきた
差し入れが「果物」じゃなくて
「果物の本」だったところ。
から回ってる感じ、わかる。笑
そんなりっちゃんも愛おしいけどね。


利津が死ぬ根性がないと言った時に
透がそんな根性いらない、
今生きてるのは心のどこかで
生きる理由を探しているからと
言ったセリフが素敵だったな~。

私も図太く生きて
一緒にいたいと
願ってくれる人を
増やしていきたいと思います。





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