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ショートショート_永久欠番のあなたへ

子どもの日は、ゴールデンウィークももう終わる頃、やってくる。ちょっとアンニュイな気分になり。空を泳いでいる鯉のぼりも、どこか空々しい。

いつも思うのである。休みの時こそ、ダラダラ過ごさずにきちんと生活してやりたいことをもっともっとやっておけば良かったと。

きっと私は、死ぬ瞬間も、同じようなことを悔いつつ逝くのだろうと。どこまでいっても私は、ただの悪ガキである。

そんな日曜日の夕方に、またもや、荒技をやってしまった。


さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、木曜日に出る。

今回のお題は、「こどもの日」から始まる小説・詩歌・エッセイなどを自由に書いてみませんか?ということで。

そして、たらはかにさんからのお題は…。

表のお題が【放課後ランプ】。また、裏お題は【真夜中万華鏡】ということで。またまた、かなりの難題である。

さらに、山根あきらさんからのお題は…。

「永久欠番のあなたへ」というお題で、小説、イラスト、エッセイ、詩、写真、演奏etc.などの作品を投稿してみませんか?ということで。

今回は、タイトルを「永久欠番のあなたへ」としてくださいとなっている。


お3人の企画は、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。

それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。毎週、励みになる。


また、今回は、つるさんの、シロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を述べてみる。

歯が痛いのは、嫌なものだ。煩わしく、それでいて頭のすぐ近くでズキズキしたりすると不安になり、あるいは腹立たしくなったりする。そして、もっと早く行けば良かったと過去の自分を恨めしく思ったりする。もはや、どうしようもないのに。

でも、今はゴールデンウイーク後半ということで、行こうにも休診で。如何ともし難く。そういうある種の悲壮感を感じた。

だが。そういうなんとも言えない憂鬱さ。これを、「雲へ飛び込む」と表現されていることですべて綺麗さっぱりと解放しているところに一種の潔さを感じたのである。

今日はこどもの日。つるさんの歯痛は和らいできているとはおっしゃっていたが、どうぞお大事になさって、少しでもゆっくりしてほしいと思う。

私は、ただ、穏やかに今日も生きていられることに感謝をして。今宵も、月に祈ろう。


そしてなんと。今日は、驚きの報告がある。

noteの世界での友人のひとり、UK-EarlyBirdさんが、この私の日曜日のショートショートに、オープニングテーマ曲とエンディングテーマ曲を作ってくれたのである。

これ、今流行の生成AIで作ったという。いつも素敵な曲を作り投稿されているUKさんのことで。ちょちょっと作ったそうだが、驚きの出来映えで。感謝感激なのである。

今日は、この曲も聴いていただけたらなんて思っているのである。



心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。

UKさんの曲にもびっくりだけれど、せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉と、たらはかにさんの裏表のテーマ、山根あきらさんのお題。4ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文まで、5重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。


うむ。そうだな。


これで何週間だろうか。まあ、続けられるだけ、続けるさ。



心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟つぶやいた。

なんだか、マジ、悪ガキだな。


まあな。そんなもんだよ。

そしてもう一度、心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟つぶやいた。

家族からのお題は、バックアップで書いたの?


うむ。少しずつね。でも、それを投稿する機会がなくなってしまったかも知れない。どうしようか。


私は、この荒技シリーズを、ハードボイルド風に書き上げたいと思っている。だが、図らずも、平坦であったりコミカルな内容になってしまっている時もあり。今回は、また、そんな調子になってしまっているようで、実は、反省している。ほんの少しばかり。

さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「永久欠番のあなたへ」約410字を、どうぞ。

☆           ☆          ☆

子どもの日から3日前。5月2日は大雨だった。

放課後、野球部は軽いトレーニングの後やむなく解散となった。



マネージャーのひかる佳代子かよこだけが部室に残った。

加世子は霊感の強いタイプで。占いを得意としていた。そしてそれは、話したい人物を憑依ひょういさせて言葉を発する。



テーブルに向き合って座り。おもむろにランプに灯をつけた佳代子は、ほどなく自ら催眠状態となりうつむいた。



光が問いかける。

健兄たけるにいさん?」

佳代子が応える。

「涼は探しているのか?俺を」

「どこにいるの?健兄さん」

「0時に涼に万華鏡を覗かせろ」

佳代子が我に返り、占いが終わった。




健は野球部の先輩で。エースで4番だった。大学に進学し全日本選手権を4連覇し、背番号47は今も永久欠番だ。ところがプロ1年目、成績も絶好調だったある日、忽然こつぜんと姿を消したのだ。




光のスマホが鳴った。涼だった。占いの内容を告げると、了解したと言って切った。








涼は万華鏡をのぞき、居場所が判明した。





そこはなんと、敵の、アジトだった。

☆           ☆          ☆


■追記■57日目/66日
放課後ライティング倶楽部主宰のヤスさんが、エグい企画をやっている。66日ライティングランニング。略して「66日ライラン」。
人間が習慣化できるのは、66日間くらいを経てというのが一説にあるという。書く習慣と力をつけようというこの企画。新たな参加者が毎日のように増えている。
下述のヤスさんの記事のコメント欄に始めたいと入れると、マガジン招待のメールが届く。
約束事は、以下の3つ。
①300字以上を目安に書く
②投稿時、必ずマガジンに投稿(#66日ライラン)
③1日でも投稿をサボったら、マガジンから追放
「追放」って…。まじかぁ…。
でも、企画ものが大の苦手の私が、震える手で、参加することにした。まさに、ドキドキで。コメントすると、招待状が届いた。
これで、後には引けない…
まだ、参加できると思う。ご興味のある方は、添付記事のコメント欄にて、ヤスさんへアピールを。

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