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計測することの大切さについて

このエントリはiCARE Advent Calendar 2022の投稿です。

どうも、株式会社iCARE Development部 部長の岩崎です。
社内でAdvent Calendarの話が盛り上がりを見せ、会社で1レーン、Development部で2レーンと、アウトプット祭りが開催されております。
その波に飲み込まれる形で普段アウトプットを控えている私ではありますが、重い腰と軽い頭を動かし執筆するものであります。

はじめに

何かを判断するとき、大事になってくるのは情報です。特に集合体や、集合体の中の個について、評価・判断をする時には、それぞれの個体に対して平等かつ、集合しても性質が変わらない情報が必要になるでしょう。
そしてその情報を得るには表題にもある通り「計測」できるものである必要があります。今回はその「計測」について少し語りたいと思います。

何を計測したら良いのか

漠然と「計測」といっても目的がなければ何を計測して良いのかわかりません。計測できるものは、「量」であったり、「数」であったり、「大きさ」、または「速さ」等様々なものが考えられます。私達はその数多く計測できるものの中から、目的を達成するために必要なものを選択する必要があります。
例えば、目的の地点に早く到達するために必要な計測値は「速さ」です。時速がわかれば目的地に何時間後に到着できるかがわかります。また、同じものがたくさんある場合において、数を知りたければ「重さ」を計測することで、1個あたりの重さで割り出すことで、全体の数を導き出せます。
このように、知りたいことに対して相関するキーリザルトを「計測」することにより、目的達成までの予測や、達成時の質を知ることができるのです。

私がいつも計測しているもの

ここ最近私と一緒に仕事をしたことがある人はたぶん一度は私に「今の状態を計測します」と言われたことがあるかと思います。私は何かしらマネジメントに携わると、かならず現在の状態を「計測」するところから始めます。その時最初に計測するリザルトは「時間」です。
何故時間を計測するのか。それは、時間というものが全ての状況において平等かつ定量的に計測できる一番身近な指標だからです。
時間だけでは、成果を測ることはもちろんできませんが、時間を計測することで、成果とされるものの質、成果がもたらす効果、成果がもつ価値等を測るためのベースラインを定義することができます。
次の節より私が見ている時間計測のほんの一部分をご紹介したいと思います。これだけで全てを判断することはできませんが、皆様が何かを判断する際の参考になれば幸いです。

今どんな状態であるかを知るには

「状態」を知るために時間を計測した場合は「割合」を見るのが良いでしょう。期間と、今を構成する要素を項目として、それぞれの時間の合計を割合として表示すると状態が朧気に見えてくるでしょう。
図1.1の例では社内会議、部内会議、部署マネジメントに70%の時間を費やししている状態というのが判るかと思います。
もし、今あなたの理想とする形が、プロジェクトマネジメントに15%の時間を使いたいと目標を持った場合、どこの時間の割合を減らして目的を達成したら良いでしょうか。
これは、みなさんそれぞれに考え方が変わりますが、この「状態」が可視化されていると、その方針を立てるのに役立つことでしょう。

1.1 1ヶ月の業務時間の内訳例(ダミーデータ)

しかし、気をつけてください。
「割合」というのは最大値を考慮しない場合、目的であるプロジェクトマネジメントの時間を単純に増やすだけで目標の割合を達成できてしまいます。
これは、1日8時間を、1日10時間にすることで達成できるという事になるので注意が必要です。(どう注意したら良いかは皆さん各自の価値観です)

アクションに対する効果を知るには

状態を把握したとき、理想の状態が実現できている場合は特にアクションを起こす必要はありません。しかし、人生とはそんなに上手くいくものでは無いと思います。ほとんどの場合が理想から多少なりともかけ離れた状態となっていて、そこに対して何かしらのアクションが求められることでしょう。
「どんなアクションを取れば良いのか?」についてはこの記事では触れません。様々な状態、様々な状況において実現可能なものを自分で考え、アクションを起こしてください。
話が逸れそうでしたが「効果」を知るために時間を計測した場合には「時系列」を見ると良いでしょう。
時系列データの可視化は、アクションを起こす前と、起こした後での変化を観測する最も簡単な手法です。
図1.2を見てみましょう。状態を観測した時、プロジェクトマネジメントの時間のかけ方に課題を見出し、11月14日より変化をもたらすアクションを起こしたのが判るかと思います。単純にかけた時間が増えています。
「当たり前だ」と思うかもしれませんが、これを「観測する」ことが重要です。何故ならこの時私が取ったアクションは、プロジェクトマネジメントの「時間を増やす」ではなく、社内会議の「時間を減らす」だったからです。
ダミーデータですけど。

1.2 時系列でのタスク時間計測(ダミーデータ)

重要なのは、施策として起こしたアクションに対して「影響を受ける数値」の計測や、間接的に影響を及ぼすところへのアクションに対する「影響を与える数値」の計測が重要ということです。
みなさんも身近な所でいうと、摂取したカロリーの計測と、自身の体重を計測して時系列データとして可視化してみると簡単に体感することができるかと思います。

最後に重要なこと「時間と質」

冒頭で、時間の計測だけでは成果を測ることはできないと述べました。これは最も重要なことなので最後に少しだけお話したいと思います。
巷では小洒落た言い方で「Quality、Cost、Time(QCT)」なんていう言い方がありますが、時間の計測だけでは、かけた時間に対する品質はわかりません。「成果」とは、かけた時間に対して「一定の品質が担保された結果」を指すものですから、時間を計測した後は必ず「成果」を計測するようにしましょう。
成果の計測は目的によって異なります。それは「量」であったり、「数」であったり、「大きさ」、または「速さ」等だったりです。
何を持って「品質」とするかは、何かを計測する時の最初の目的を設定するところで、必ず計測できるもので設定すると良いかと思います。
そうすれば「人の心と秋の空」以外はある程度自分なりの納得できる結果が得られるでしょう。

まとめ

最近とあるソーシャルゲームにハマりました。
そのゲームについても様々な計測をしているのですが1つ言いたいことがあります。「運」要素についてです。攻撃力や防御力、体力や可愛さ等、計測できるデータから導き出される結果では絶対に勝つことができないクエストであっても、何も状態を変化させずに挑戦を繰り返すと、200回に1度位の割合で勝ててしまうことがあります。ゲームの進捗としては予想を超えて捗るので「成果」としては良い結果をもたらしていますが、データドリブンでの強化という施策に対する価値について疑問を感じております。

もしかすると…これが「人生」というものかもしれません。
データが全てではありませんよね。

年末も近づきお後がよろしいようで、このへんで終わりたいと思います。
お決まりの文句ではありますが、iCAREでは一緒に働く方を募集しています。カジュアル面談からでも歓迎です。是非下記リンクよりエントリーください!
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会社紹介スライド
https://speakerdeck.com/icarerecruit1/icare-book-2021-dot-11


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