摂食障がいの克服159【あなたには帰る家がある】
【house and home】
heart。ハート。
その昔、ネイティブの先生が言っていた。バレンタインで、”Warm heart”と書いてあると、『What?!』と思ったものだ、と。
"heart"はつまり、心臓のことだから。
英語を学ぶ上で、それでは"house"と"home"は。
”house”は家であり、形あるもの。
一方"home"は、家庭、目に見えないもの。
私はどちらがほしいのだろう。
もしくは、どちらもほしくないのかな。だから家も捨てて、ひとりで生きてる。・・・(違うかも。反語)
ハウス。家。家は必要かな。やはり帰宅して、眠る場所があるのは幸せです。最近クレカをなくしたけど、クレカより無くしたくないもの、それは鍵。カギがあれば、家に帰れる。
一方”home"。それは、心の拠り所でしょうね。
困ったとき、帰るホームがある。
人はホームを探し続けるんでしょうね。
元々のホーム、それは産まれた環境。
ここを追求し続けると、もう"不平等"ということばしか思いつかない。
何より大事なのは、金銭的不自由ではなくて。やはり、愛とか、安心とか、人として生きる術を身に着ける場所ではないのか、と。
いつか、次の環境を探して、新しいホームを探す
その時に、最初のホームで身につかなかった何かがあると、次のホームで苦戦するもの。自己犠牲だとか、自分さえ我慢していれば、だとか、自分なんていなければ、だとか。
その昔言われたことがある。”20過ぎたら、親のせいにはできない”と。
それは、すごく的を得ている。
けれど、心がでこぼこだと、辛いことも、また人の心にはあるということ。
だから、探している場所は、受け入れられる場所だということ。
自分が不完全でも、受け入れられれば人はまた、やり直せる、きっと。
【あなたには帰る家がある】
山本文緒さんのご著書です。
以前書かせて頂いた、『眠れるラプンツェル』の左のお隣さんではなく、右のお隣さんは、佐藤家で。(たぶん・・・私の中にこのマンションの絵があるので)
夫:不動産営業
妻:営業事務をしていたが、専業主婦になる。
娘:中学生
妻は焦っていた。キャリアで生きていくのか、それとも。そして、夫と結婚します。おなかには赤ちゃんがすでにいた。
100%確信をして、『ホーム』を築かなかったふたりが、家庭を築くまでの話。夫はいつしか、妻にはない、いわゆる、女性らしいおしとやかな女性に惹かれ始める。そして、そのおしとやかな女性は、実は、打算のもとに今の家庭で暮らす、愛に飢えた女性であった。
打算の元、といってもその愛人(と便宜上呼びます)もまた、家庭がほしかった。ふたりの息子を産んで、(父親は違う。)義両親のお世話もして、本当に献身的に生きてきた。けれど、一旦、この小説のヒロインの夫に出会い、足を踏み外す。何をおいても、ついていく、と。
夫も最初は、愛人を好きになりますが、その、一種逸脱していると気づいてから、元の家庭に戻ろうと努力する。
妻も、今までわがままだったかもしれない。けれど、元のホームに戻ろうとする。
この結末は。
・・・またの機会に書かせて頂ければと思います。
私は『眠れるラプンツェル』のヒロインのほうに、より共感しましたが、またこの佐藤家のお話も好きです。
【帰る家】
心の拠り所。
誰にたくさん、ごめんと謝っても、ごめん、生きててと思っても、
私はまだ今ここにいて。
コンパクト化して、終活して持ち物少なくして、いつ去ったっていいんだって思って。けれども、まだ生きてる。
だから、帰る家も今も探していて、それで、毎晩のように夢にみるのかもしれません。私はここに暮らしてもいいんだ、生きてもいいんだ。見つかったら気持ちは、少し楽に暮らせるかな。
そう思える場所が、いつか、たくさんの人、いえ、すべての人に見つかりますように。
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