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🇻🇳🚗ベトナムEV VinFastの憂鬱

EVの失速については昨年暮れから囁かれ始め、強引に?進めていたEUや米国西海岸でもハイブリッドへの見直しでEVブームの終わりの話題が増えましたが、ベトナムでも巨大複合企業ビンコムグループのトンガリ部隊なEV会社『VinFast』についてネガティブなニュースが増えています。 先日、ベトナム最大の不動産デベロッパーでVincomグループの中核でもあるVinhomeの株主総会で疑念が噴出。 XiaomiのスポーツEV発表や中国EV大手の上陸の話などが続いていますので、VinFastにの近況についてまとめてお伝えします。


(ざっくり)

  • ベトナム国内に30万台生産設備も生産は数万台

  • 販売は不調、国内はタクシー会社を作り頑張って消化

  • 更にアメリカに巨大工場計画をぶち上げ、も建設が頓挫中

  • インドネシアにも工場を建設

  • インドに工場建設も暗雲が

  • VinFast資金繰り疑念

  • それでもEVが必要な理由

(前提:ベトナムの自動車事情)

  • ASEAN以外からの完成自動車輸入関税率は 30 %

  • 輸入車の小売価格は元値の2倍くらい

  • 本国から部品を運んで組み立てる自動車組立工場の会社が育つ製造育成の過渡期。エンジンなど基礎的な製造技術はないのでEV路線。

VinFastの国内の近況

ベトナムEVの雄VinFastはバイデン大統領に花を持たせる形でノースキャロライナ州で工場建設と現地での雇用を発表、米国上陸を果たし派手なニュースが続いていましたが昨年暮れから厳しいニュースが続いています。

ベトナムでのVinFastの状況

VinFastは当初ガソリン車を販売していましたがトヨタ三菱など日本勢とヒュンダイが強いベトナムではぱっとせず、2022年のVinFast販売台数は約22000台で、約5%のシェアにとどまり、2022年7月にガソリン車の製造を中止。完全EV化に突き進む方針となりました。
EVバイクも発表しましたがシェア8割以上がホンダのベトナムバイク市場、逆に今年ホンダは更にシェアを伸ばし85%に迫る勢いで、EVバイクに今のところチャンスは少なそうです。

VinFastの電動バイク。ペスパに劇似w 小さいので二人乗りは尻がはみ出ますw

一般売は低迷

コロナからの不景気もあり、昨年に車取得税の減税をした戻りで今年は車の販売自体が不調なようですが、いずれにしても日本韓国が圧倒的に強いのがベトナム。街でも見るのはヒュンダイ、トヨタ、三菱、マツダが圧倒的に多いです。
VinFastもたまに見ますがでデザインが微妙で見た目が1年もすると古く感じられる、かつての三菱車のような厳しい雰囲気があります。

中古の値下がりが厳しい…

飛びついて?購入した人も手放す人が増え、値崩れも大きいようです。交通が発達していないベトナムでは車は利用価値が非常に高く、中古でも価格差がこの地の人には巨額なので値段が下がりにくいのですが、FinFastのSUVの中古1年車は30%引きにもなるそうで、割と投げ売り気味に手放す話が話題となっています。
理由は航続距離。VinFatのEVは航続距離が400〜450kmで新しい世代より少なめ。 そうでなくても駐車場が少なく集合住宅に充電設備はないため運用では常に電池切れストレスがつきまとう、という現実があるようです。

トヨタVIOSがランク入りしていないのはちょっとまえにキャンペーンでバク売れしたかららしいです

売れなければ自分で使えばいい

次にVinFastが打ち出したのはEVタクシーXanh SM社。EVタクシーの会社を設立し一気に全国展開を進め、同時に自社(だった)モールなどに充電インフラを急速に整備しています。
このあたりも国策企業味が爆発している雰囲気で、先日のツーリングでも山の中に充電ポイントが設置されていました。

市中でも爆発的にこのタクシーが増えいてて、この1年で田舎なダナンですら大量に走るようになりました。現在のVinFastの国内販売の殆どはバイク含めてこのタクシー会社がになっています。

2023年のVinFastの目標5万台は3.5万台の納車に沈みましたが、そのうち7割以上がこのタクシー会社への納入となっています。 VinFastの昨年の実績はこのタクシー会社を打ちあげることでなんとかした形でしょう。

タクシードライバーには好評

ガソリン価格高騰の昨今、産油国のベトナムでもガソリン価格は日本とさほど変わりません。ベトナムの所得に比べると非常に高いガソリン価格に対して、 EVの充電費用が非常にやすいためガソリン車の半分以下のコストで運用できるそうです。
実際にタクシーの運転手の方に聞くとガソリン車よりトルクもあり、タクシー利用ではEVは経済合理性が高いとのことでした。

同社の電動バイクタクシーも増えています。シートが小さいので微妙なのですが。。。

電動バイクは火事が逆風に

昨年9月におきたバイク駐輪場からのアパート火災で多くの方がなくなりました。カジノ後も電動バイクのせいではない、と火消しにやっきな雰囲気がありました。が、結局バイクのショートが原因と判明。大きな駐輪場では周りに大量のガソリン車が駐車されているため、一度火がついて勢いがつくと取り返しが付かない状態になるようです。

電動バイク火災は定期的に起きていてニュースになっています。

同様の火事はアメリカでもおきて問題になっているようです。電気バイクは通常電源から充電できるので便利ですが、ショートなどトラブル率が高いようです。

軽量かつ高出力だと安全を犠牲にせざるを得ないのかもしれません。。。いずれにしても技術的には過渡期みたいです。


VinFast海外での近況

アメリカで販売、工場建設、上場という流れをぶち上げたまでは良かったのですが、初期に出荷した1000台は航続距離に詐称があるとして販売が延期、販売後も故障だらけで売れず即大幅値引き販売となったのは昨年の話ですが、今年になってからはより深刻なニュースが続いています。


アメリカで販売開始も不調

米国発売となった主力SUVのVF8は販売後すぐにトラブルが続出、リコールになっています。ネットでVF8 errorで検索すると動画や記事が出てきますが、ソフトのバグがたくさんあり、特に重篤なのはデジタル表示頼みなのに表示がなくなり、速度や警告灯・制御灯が見えなくなるといった報告が出ています。(最も260台しか売れてなかったのでさほど大きな話題にならずにすんだようです。)


今年の販売は927台ですが、前年比743%UP!

特集記事によると。。。

ハイフォンにあるビンファストの中央製造施設は、年間生産能力30万台を誇るが、昨年納入した自動車の台数は3万5,000台未満で、生産能力のわずか12%に過ぎず、目標の5万台には届かなかった。

ビンファストは今年初め、同社の代表的な車両2車種(顧客には法的拘束力がなく、払い戻し可能)の全世界での予約が約6万5000台から約1万4700台に縮小されたことを明らかにした。

HUNTERBROOK

1月にはインドネシアで工場建設を発表も

1月、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領はハイフォンにある同社の工場を訪問し、インドネシアに工場を建設する同社の計画を支持すると述べた。 VFは引き続きその市場向けに右ハンドルEVモデルを発表し、インドネシア国際モーターショーに参加した。
その後、ジャカルタにショールームを開設し、不可解なことにベトナムよりも安い価格設定を発表した。

ビンファストは第1段階でベトナムから輸入した車種を販売するほかに、インドネシアに年間3万~5万台の生産能力を持つ電気自動車工場を建設するために2億ドルを投資する予定だ。

海外に億ドル単位の投資をバンバンしている勢いが凄いですが、そのお金はどこから出てくるのか不思議になります。


やらかしたっぽいインド路線

ややこしいルールや賄賂を経由しないと何も進まないベトナムですが、同じく社会主義のインドは更に大変、という話を時々目にします。 ベトナムが日本や韓国などの企業に普段やっている社会主義国ルールをインドでやり返された形でしょうか。

インドでは、VF が2 月 25 日にタミル・ナドゥ州に計画している工場の起工式を行ったが、それはうまくいっていない。 The Hindu Businesslineのこの忌まわしい記事によると、VF の幹部はインド政府の財政的インセンティブの構造を理解していなかったという。

しかし、三菱重工幹部らは、OEMが投資を開始した日から特典は適用されないという事実をビンファストCEOにきっぱりと伝えた。他にも政府が明らかにした点がある。 「何らかの誤解があったと思います...VinFast は、5 年目までに 5 億ドルを投資できるという誤解を持っていました。しかし、方針には、3年目までにそれを投資しなければならないと明確に記載されています。 3年目には5億ドルの投資が完了し、車両は25%の国内付加価値(DVA)を伴って工場から出荷されるはずだ」と関係者は述べた。

thehindubusinessline.com

ノースキャロライナ工場でも問題が

自動車メーカーが設置面積の縮小を求める中、ビンファストのノースカロライナ州の現場で建設が一時停止

12月28日、チャタムはビンファストに対し、組立工場の基礎と垂直設計に関する包括的な計画を提出するよう要請した。 VinFast はまだこれを行っていません。

ベトナムでもあるあるですが申請した計画を勝手に変えて、後で当局に見つかりBANされる、ということのようです。問題なのはこの地に建設する計画で得られる予定の税優遇や雇用開発投資助成金の期限があることのようです。

ビンファストはチャタム郡で来年生産を開始できるとまだ信じているかどうかについては明らかにしなかった

まさかのEV低迷期!

アメリカ、インドネシア、インドと次々に工場建設の計画を進めていて、ニュースに出てくる数字だけでも10億ドル超えていますが、ベトナムに建てた巨大工場で使った生産は能力の10%程度。少し前から電気バスの製造もして能力を消化しているようですが国家予算が小さい貧国ベトナムですので作る量は限られていそうです。(ベトナムの工場はほとんどがFDI、海外の投資によるものです) 巨額の投資を続けているのに販売がおぼつかないVinFastには泣き面に蜂なご時世になってしまいました。

ベトナムは中国成功の夢を見る

国民の平均所得がまだまだ低いベトナム、主力の通勤手段の8割がバイクという現在、海外に売るしか無いわけですが今年になって世界的にEVの人気がダウン。日本ではずっと言われてきた「EVの問題」がEUやアメリカ、テスラユーザーまで口にするトレンドの変化が起きました。

電気自動車(EV)メーカーの米テスラは、同社が重視する米国と中国という2大市場で値下げに踏み切った。1-3月(第1四半期)の販売台数が予想を下回り、在庫が膨らんでいた。

EV不調の主因は充電の不便さだそうですが、火災の16%がEVだったという報告があるとか。

米国に報告された130万件の火災のうち、車両火災が16%を占めた。 これらのほとんどは、機械的または電気的な故障や誤作動によって引き起こされます。衝突以外の火災、つまり車両がアイドル状態または使用されていないときに発生する火災は、全体的に非常にまれです。

CNBC


🇨🇳中国EVは元気

そんなEV低迷ムードの中、中国EVは元気いっぱい。先月はXiaomiがポルシェそっくりのスポーツEVのSU7を450万という破格で殴り込み、話題となりました。SU7はレクサスLFAのV10エンジンのトルク480Nmを遥かに凌ぐ838Nm、ポルシェカイエンターボに匹敵するモンスターマシンです。
販売直後はコントロール不能になる欠陥車のような動画がSNSに流れましたが、車の性能を理解していなかったのが原因でしょう。

大手のBYDがベトナムに上陸計画は延期

EV市場の減速でBYDは工場の建設計画を変更。最近のニュースでは不調なVinFastとの提携を模索しているという話が出ています。工場を建てるのではなく、有り余るVinFastの生産能力を使わせてもらいWinWinということのようです。

🚥VinFastの資金繰りは大丈夫?

百貨店モール、ビンコムセンターを売却へ

ベトナムに長期滞在している人は一度は言ったことがあると思いますが、各都市にあるベトナムのモールといえばVINCOMセンター。映画館が入っている大きなモールで百貨店的なベトナムの高級モールです。ベトナムの所得ではかなり高めな金額の商品が多いはずですが、とくに若い世代はデートなどでも(涼みに)たくさん人が訪れています。

去る3月、ビンコムグループは同社で最も派手な部門とも言えるビンコムセンターの持株会社であるビンコムリテールの株式を売却することに踏み切りました。記事からもVinFastをカバーするための資金調達であることは明らかです。

同社の幹部らは、 VinFastブランドで行われる電気自動車の製造が今後数年間の最優先事項の1つになると述べた。

不動産部門にも火の粉が

そんな状況の中、VinFastの親会社のグループでも「大丈夫か?」という話題が。VINグループの一角、ベトナム最大の不動産開発会社ビンホームズの年次総会でVinFastに資金提供をしているのでは?という株主からの質問が出て話題になりました。

ベトナム最大の不動産開発会社ビンホームズは、2022年と2023年の配当金を支払わず、その資金を今後の事業資金に充てると述べた。
ビンホームズは債券市場の緩やかな回復に備えており、不動産サイクルの次の段階に備えたいと同社の最高経営責任者(CEO)グエン・トゥ・ハン氏が水曜日の年次株主総会で述べた。

vnexpress

ビンホームズ、資金を事業に注ぎ込むために配当金を支払わない

オーナーは強気!

そんな株主の不安に対して、グループのオーナーで創業者のブオン会長が10億円の個人資産をVinFastに注入することを発表。

考えてみればビングループは三菱地所とトヨタとセブンアイが合体したようなベトナムのトップ企業ですし、工業国になってベトナムブランドを作れるか?という境目にいる国益企業だと思うので国を上げて応援するとは思いますが、何か心配な状況です。

同氏は、定款資本6兆5000億ドン(2億5,600万ドル)の電池生産会社VinESの株式99.8%をVinFastに譲渡した。ビングループは自動車メーカーに5年間で10億ドルを融資し、5億ドルを寄付することを約束した。VinFastは、国家ブランドを世界に広めるのに役立つため、挑戦的な取り組みであると同氏は語った。


VINグループの株価チャート。2020年までは良かったのですが…


中国路線の踏襲なのかも

もっとも、中国の生産過剰に比べればVinFastのそれは、あまり気にするほどの量ではないようです。
ウォール・ストリートジャーナルの記事によると、中国のEV生産能力は4000万台に対して国内の購買力は2200万台。それでも政府は生産能力増大を奨励していると言います。

現在ベトナムが行なっている経済政策は中国の経済解放と同じもので、中国のように工業化で豊かになりたい最貧社会主義国農業国だったベトナムの方針でここまで来ています。

ベトナムの最高権力者グエンフーチョン書記長は、2022年のコロナ終了と時を同じくして、特にホーチミン市で汚職や経済犯罪の浄化キャンペーンを開始、これまでに1000人単位の役人や経営者の逮捕更迭を実施、国家主席は二年連続でクビ、先日は国の権力者4本柱のひとつである国会議長のフエ氏がクビになっています。八方美人外交で中国に意地悪をされれば現地まで飛んでいくのがグエンフーチョンさんですし、中国を追従せよ、という国の方針に従っているのがVinFastの実態なのかもしれません。

https://jp.wsj.com/articles/why-china-keeps-making-more-cars-than-it-needs-563fcf45?st=tg3q5yonanfr6f0&reflink=article_copyURL_share


それでもベトナムと中国がEV路線な理由

ここからは個人的な意見ですが、既にEVに舵をとった中国やベトナムだけでなく、他の東南アジア諸国やインドではEVの必要性は非常に高いと考えています。

たぶん日本にいると「そんなにEV必要?」と感じる方が多いのではないかと思います。日本でこれまでの内燃機関やハイブリッドでもしばらく良いじゃん?というのは整ったサプライチェーンですぐに修理できたり安く買える事に加え、生産国・技術国でNo.1であるシンパシーからくる「バイアス」があるのは確かだと思いますが、「環境問題の深刻さ」の違いもかなりあると考えています。

ハノイに来られたことがある方は排気ガス諸々の酷い大気汚染をご存知だと思います。光化学スモッグで青い空はほとんど見れませんし、飛行機でハノイに近づくと空の色が茶色っぽくなるのを地球規模な雰囲気で実感できます。中国も北京や上海でゲホゲホしたことありますが最近は他の都市のほうが酷いようです。

中国浜州市AQI。ハノイよりヤバいのでは。。。

ハノイのAQI。150超が珍しくない土地。

それに比べ、ハノイとは比べ物にならない超密集巨大都市の東京の空気はきれい。ほとんどの場所でグリーンです。私事ですが月間300km以上ランニングしても全く問題ありませんでした。ハノイで10km走ると翌日はタンとかでて大変です。🤮


実は肺炎になりました😷

コロナ前の2019年ごろ、ハノイでガチランニングを敢行して肺炎になり、大変な事になった経験があります。週末に20kmくらいガリガリ走っていたら7週目に肺が腫れて大変なことに(涙
最後に走った日はAQIが160を超え、国連からは外出禁止警報が出ていたのを後で病院職員の方から教えていただきました。欧米系の会社では外に出ないように注意喚起があったそうで😅
肺炎って、風邪カナ?高熱だし?ゲホゲホっ!!、まあ寝てれば治るっしょ!っと寝ていると、どんどん息苦しさが増して「あれれ、息がちゃんとできない」になりまして、ヒューヒューと虫の息でした。幸い助けもあり生き長らえましたが、うっかり気を失ってしばらくしたら死んでたかも?😣とあとになって恐ろしくなりました。

ベトナムは医療が整っていないので、病気になったら大変です。まだ外国人は保険に入り良い病院で治療が受けられますが、ほとんどの人はそうではありません。また外国人はカモなので病院に行くと何万円も(かなりどうでも良いビタミン剤とか)薬を出されて病気以外も大変です。弱っていると人に従ってしまいますし、そもそも外国で言葉もよくわかりません。ビタミン剤は保険カバーが効かず後で泣きました😭

バイクや車の排気ガスの汚染が深刻なのは中国、ASEAN、インド、中南米ですが、これらの国では新型肺炎と初期の頃に呼ばれた新型コロナで沢山犠牲になっています。実際に肺炎になるとわかりますが、呼吸困難になりますので即死事案です(笑

コロナ以前から体調悪かったはず

普段から肺を痛めている人が、肺炎になりやすい「風邪」にかかれば臨死に決まっています。ハノイや北京でゲホゲホをこじらせた自分としては、新型コロナのベトナムでなぜそんなにも恐ろしがられるのか理解できましたし、またEVの必要性を後進国が真剣になるのは、国民の健康を維持する医療費、労働力・国力や統治と密接に関わっている重大問題なのだと確信が持てます。※ベトナムではコロナでロックダウンがあり検問を設置して交通遮断を国や自治体がするほどでした。

そもそもコロナが流行る前からお年寄りや子供など具合が悪い人は相当数いたはずで、中国やベトナムが極度にコロナを恐れて隔離政策をしたのはこの前提、肺病の恐怖があってのことだと思います。ベトナムにはまともな病院や医療機器、薬が手に入らない地域も沢山あります。(そういう地域の方が多いかも)

これは医療が整い、空気がきれいな日本ではどうやっても実感ができないことでもあります。

もう一つ、不思議とコロナ下では言われなくなったのですが、コロナ前は世界では大気汚染で何百万人も死んでいるんだよ!っだからEV!みたいなのがあり海外ではよく拡散されていました。コロナ問題でややこしくなりしばらく静かだったのも、医療界隈の闇を感じます。。。

記事:化石燃料による大気汚染で「年間500万人が死亡」

コロナ前は400万人って言ってたのに(笑

電子タバコもNG

ベトナムでは電子タバコは未認可製品で、無許可で外国製品が売られ問題となっています。大都市ですと街のタバコやお酒の店で堂々と売られてはいますが、警察が来て没収ということも実際にあります。使用に関して法律が内のか、外国人が吸っていても見て見ぬふりをしているようですが子どもの喫煙で気分が悪くなった等の話がニュースになったりすることもあり、特にコロナ後から厳しくなっている雰囲気があります。
最近のニュースでは政府が本格的に規制に乗り出すと言うことですが、万年財政難のベトナム政府は医療費が増えることをかなり警戒している面もありそうです。また、同じ種類の問題として肥満による糖尿病の増加で自転車やジョギングなどの運動の普及に取り組むようになっています。

https://www.vpress.asia/article/6638d6c5a18d5aa417df23a3/


中古車市場でも王者なトヨタ

壊れない・長持ちな日本車は利用価値が高いため、中古でも人気があるのは世界共通ですが、ベトナムでも特にトヨタはブランド力が非常に高いようです。深刻な大気汚染と社会保障費のためEVにしたい「国」の立場とリスクなく便利に生活したい『個人』の立場。 壊れなくて手頃な値段で買えるトヨタのガソリン/ハイブリット車かEVどっち?!みたいな葛藤は暫く続くのだと思います。

中古車売買プラットフォームであるoto.com.vnの統計によると、2023年には日本車、特にトヨタの販売広告や取引連絡件数が最も多かったという。

こちらは最近のベトナムの記事ですが、東南アジア市場で中華EVが信頼を得るのには時間がかかるだろう、というEV礼賛だった流れから中立に戻った雰囲気のニュースが出ています。車は修理の金額や乗り換え時の販売価格も重要なポイントで市場全体の信頼ができるまでEVには時間が必要なことがあ改めて浮き彫りになっているようです。

東南アジアの市場に大量に流入している中国車は、多くのブランドやモデルが価格や装備の強みで電動化競争をリードしているが、日本や米国のブランド車に比べて顧客との信頼関係を築くのは依然として難しいと感じています。

タイでは48%が日本ブランドの車を選択、約39%が米国車を選択しています。 将来の車のアップグレードまたは乗り換えの際に中国車を購入することを選択する回答はわずか28%です。

[記事] 中国車が東南アジアに殺到も日本車のような集客は困難


付録

ホイアンでEV焼失

観光用のEV43台が火災で燃えてしまいました。


VinFastのイケてないサイト

https://vinfastauto.com/vn_vi/ve-chung-toi

メッチャ見づらく言語設定もなし。今どきlandingが動画で先に進んでも見づらくわけわからない構成のサイトです。(笑

AUDIやポルシェのサイトを中途半端にまねしたのかな?


追伸:

ベトナムのビンファスト、エラー修正のため2,000台以上のEVのリコールを発表

殆どの車種が対象で「問題は、緩んだボルトからブレーキフルイドの漏れ、正しくないエアバッグの取り付けまでさまざまです。」とあります。 ベトナムの日常の問題のレベルの低さを見ると、まあ仕方ないよね。というのが正直な感想です。。。

https://www.vpress.asia/article/665499217706feb8241249d6/

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