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GW大和魂合宿2024 レポート

大和魂(やまとだましい)、あるいは大和心(やまとごころ)は、外国と比して日本流であると考えられる精神や知恵・才覚などを指す用語・概念。大和心。和魂。儒教や仏教などが入ってくる以前からの、日本人の本来的なものの考え方や見方を支えている精神である

Wikipediaより引用

という定義は一般的なものであり、自転車競技に熱中する我々のなかでの認識は少し違う。

サイクリングにおける大和魂って一体何ですか?

大和魂提唱者 水井悠都選手/ORCA CYCLING TEAM

「う~~~~~~~~~~~~~ん、なんていうんですかね、一言で表しにくい、こう、精神的なものなんですよね。」

「キツくてもう無理って思ったときに大和魂を燃やせば俺様最強走りが可能になって全員埋葬できるンすよね。自分それでE1になったんで笑」

要約すると、精神力のことだろう。メンタルの体力=大和魂で、限界ゾーンに突入してからはそれを消費することで耐え難きを耐え、攻め難きを攻める走りが可能になる。日頃から大和魂を練り上げておくことが、ここ一番の勝負で競り勝つ可能性を高める鍵となるだろう。

そして今回、各々が節目の最中にいる若者8名が集められた。

参加者リスト

髙村(髙ははしごたか)
蓮の空のこと好き好きクラブ冨成
E1水井
特級洗濯係 奥山
大学デビューひろむ 幾度となく不合格を乗り越え大和魂で一般合格
中京大学住吉 写真無かったからイメージ
ミスター鹿児島の影に隠れがちだが、距離ガバのたくぢう
労働開始宮田

舞台

今回の舞台は岐阜県は高山、下呂あたりにある鈴蘭高原。

なぜこの地が選ばれたか。

かつて、宮田と水井は愛知県の高校自転車競技部が夏休みに合同で行う鈴蘭合宿に参加しており、その際訪れた周回コースがある。えげつない下りと厳しい登りで構成されているため、70kmか15kmしか出ない。

滞在拠点は、御岳濁河トレーニングセンター。鈴蘭高原エリアからほど近く、標高1700mに位置する宿舎。トレーニング設備と温泉を備えた施設で、管理栄養士が競技特性を考慮した食事を提供してくれたりとサポート体制も充実している。様々なスポーツのチームがキャンプを行う本格的な合宿所だ。スタッフの皆様も親切な方々ばかりで、選手がトレーニングに集中できる環境造りに熱心であることが伝わってくる。

Day1

自走組と車移動組に別れて昼頃鈴蘭高原にて集合。自走組は140キロの道のりをたんたんとエンデュランスし、車組は自走組の到着を待ちながら鈴蘭周回を3周回こなす。登り区間がかなり厳しいので流して走るだけでも1周のTSSは35ほどになる。

鈴蘭高原展望台
300kmライド中のみりん選手が現れた

自走組の到着後、本日競走デビューが行われた森崎のレースを配信で観る、俺たちのお小遣いは増えなかった。森崎選手も1年間修善寺の山奥で大和魂を練り上げた猛者だが、勝負の世界はかくも厳しい。

御嶽山を望みながら競輪にオンラインヤジを飛ばす

その後は全員でコースを下見し、宿泊先のトレーニングセンターへ水井、吉田と共に自走で向かう。

日本一の溶岩流

一日目は自走組ほど距離は伸びないが獲得標高はそこそこ。高地ということで身体が動かないが大和魂でなんとか気合いを練り上げた。

合宿所に着いてからはまず源泉かけ流しの風呂で汗を洗い流し、夕食へ

栄養バランスの考慮された献立
奥山 1kgライス

米と味噌汁はおかわり自由なのでボリュームに不安は無い。おかずは1発だけなのでふりかけでかきこんだ。

その後はマッサージやストレッチでケアをし、明日の補給食の用意。コストコで買ってきたパンにジャムを塗りこむだけの古典的なもの。今回の補給食はこのジャムパン、バナナ、ウィダー的なゼリー、CCDドリンクでとにかくエネルギー切れを防止。プラスで合宿所がおにぎりを持たせてくれた。ロングは固形物が大事。

この合宿所は標高1700mあたりに位置しているため、存在しているだけで息が少し苦しく、ちょっとの動作で息が上がる。本来高地環境には少しずつ時間をかけて慣らしていかねばならないが、今回は3日間しかないので大和魂で耐える。

23時頃就寝。メイントレーニングである2日目へ

Day2

7時起床、7時半朝食。7時間半寝たのにGARMINの睡眠スコアは51。高地の影響をモロに受けている。

本日は鈴蘭周回をまずペースで5周し、そこからは1人になるまでやろうと盛り上がって出発したが……

周回コースに向かう時点でもう息が苦しい

1時間弱のうねうねダウンヒルを経てスムーズに周回へ

3周目で崩壊。

身体に力が入らん


大和魂、高地の低酸素環境に散る


とてもちぎりあいなんて出来ないコンディションになり、遠回りで合宿所を目指して最低限のボリュームを稼ぐ方針へ。はなからこういうエンデュランスをすべきだったのかもしれない。

ボルダーロード石碑 乗鞍を望む

限界の身体で、日没に追われながら合宿所へ登る。のたまってた練習もできず情けないが、予定外の道が美しいので良しとする。130km3000upなら当初の当初の計画と同じだから良しとする…。

ただ、この疲労感でTSS230はおかしい。300くらいある。最後の方みんな変なこと言いながら走ってた。

今日も1kgライス山

温泉での温冷交代浴は気持ち良すぎたし夕食はしぬほど美味かった。

その後は高酸素ルームで回復

この部屋の中では血中酸素が戻った

外に出たら星空が美しかった。(写真なし)

23時就寝。そういえば吉田たくぢうは昼過ぎに自走にて帰宅。220kmだったらしい。大和魂あるな

Day3

朝6時に目が覚める。睡眠スコアは70台と昨日よりはよく眠れているが、疲労がしんどい。とりあえず朝風呂からの朝ごはんで完全リラックス。活動の機運が練り下がる。だが、走りはする。

なんやかんやで昨日大和魂が燃やし尽くされてしまい、vo2maxも5%程低下し、身体がバグってしまったので最終日は絶景を求めてサイクリング。木曽方面を目指しながら御嶽山を様々な角度から観測した。

野田内閣

トレーニングセンターのご厚意でチェックアウト後にもかかわらず車を置かせてもらい、戻ったあと温泉をまた利用させていただいた。最後までありがとうございました😭また来ます❗️

フォトギャラリー

奥山が全部洗濯物担当してくれました。
窪木さん来てた
普段と違うコースは絶景に心打たれる。これも合宿の良さ
今回の自転車積載はseasuckerを使用。
もちろん外れませんでした
寄せ書き

総評

予定ではバチバチやり合うつもりで行ったが、高地環境やそもそもキツすぎるコースにより思うように走れなかった。ただ、地上で走るような追い込みはしなかったものの高地特有の身体への刺激が入ったことは間違いないだろう。一般に高地トレーニングは2week〜が理想とされるが、この3日間でも効果が現れるかどうかはこの疲労が抜けたあとにわかるだろう。

また、食事やケアといった生活習慣の共有により互いに学び得るものが少なからずあったかと思う。トレーニング中以外の他者の取り組みが見えるのが合宿の良い点なので、たまにこういう機会があると自分も勉強になる。

スケジュールを組んで複数名で何かしらの活動をする、ということ自体も良い経験かと思う。効率のいい段取りのためにどう動けばいいか、人に適切な指示をするとか、結局ある程度指揮取れる人がいた方が時間や機会を無駄にしにくいので最低限できるようになりたい。

あと雑務を投げまくったひろむと奥山はマジでありがとうございました。普通に考えて理不尽な役回りだが、愚直にこなしてくれたお前らは地道に一つ一つやっていけるという事だからいずれ競技の結果にも活きてくるだろう。

そして何より、まだまだ大和魂を練り上げないとこの先戦っていけないことをわからされてしまった。本当に強い漢は酸素がちょっと少ない程度じゃ怯まないのだろう。シンプルに凹んだ。

また次回、第2回大和魂合宿が行われるとしたら今回あぶりだされた改善点に反省点を大事に、今までで1番キツく、追い込めた。そう全員に言わしめる合宿をアレンジしたいと思う。今回は想定通り行かなかったものの、来週あたり回復した身体は高地刺激による変化を経てポジティブな状態になっていると信じたい。現に僕はズイフトのゴルビーをいい感じの心拍フィーリングで遂行できた。ほかのメンバーの反応も楽しみである。

Favorite📸

次回、7月開催予定_________

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