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『夜は短し歩けよ乙女』あらすじと読書感想文はココ【森見登美彦】

森見登美彦さんの著作『夜は短し歩けよ乙女』
やはり舞台は京都、いつも通りほどよくいい加減なところが最高です。

森見ワールドは、どの小説も関連性があるようですね。

『夜は短し歩けよ乙女』のテーマは、大学生2人の恋物語?
まあ、ゆるく面白おかしいラブコメディって感じかな。

読書感想文の内容は以下の通り。

  • 黒髪の乙女

  • 偽電気ブラン

  • 下鴨神社の古本市にて…

  • 学園祭と風邪騒動

読書感想文に入る前に、これまで書いた森見登美彦さんの記事を紹介します。


あらすじ

あらすじは、いつものようにAmazonを利用します。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。

Amazon商品ページより出典

登場人物

登場人物は、これまたいつものようにWikipediaを利用。

先輩
この作品の語り手にして男性主人公。本名不明の腐れ大学生。
入学以来成績は上がらず一定のままで、大学院に進学することで就職活動を先送りにしている。何の特徴も機転も才能もない今の自分にコンプレックスを感じている。
1年前から同じクラブの後輩である黒髪の乙女に恋をしていて、彼女を追い求めるうちに不思議な出来事に巻き込まれていく。
交友関係は狭く、数少ない友人に学園祭事務局長がいる。映画版ではパンツ総番長も友人であるという設定。

黒髪の乙女
この作品のもう1人の語り手にして女性主人公。本名不明。
「先輩」が恋をしている女子大生で、同じクラブの後輩でもある。好奇心旺盛かつ奔放な性格をしている。底無しのうわばみで、特にラム酒を好んでいる。
幼い頃から母から様々な武道を学んでおり、「お友だちパンチ」という奥の手を持っている。
趣味は読書と映画鑑賞で、幼少の頃に読んだ「ラ・タ・タ・タム」という絵本が好きで、心の指針にしている。
好奇心の塊で、学園祭では「万国秘宝館」なる非常に怪しげな展示に入り込もうとしたり、ゲリラ演劇「偏屈王」のヒロインであるプリンセス・ダルマの代役を引き受けて熱心に演じたり、酒を飲みたい一心で夜の先斗町を渡り歩こうとしたり、納涼古本市に幼少の頃に読んだ「ラ・タ・タ・タム」を求めて訪れ、楽しみながら読みたい本を探すほど。
夜の先斗町で様々な人達と出会い、不思議な夜を過ごすこととなる。

李白
高利の金貸しや偽電気ブランの卸元などをやっている富豪の老人。「電車」と称する三階建ての巨大な自家用車を所有する。「黒髪の乙女」と同じく酒豪。
趣味は古本・骨董品集めと、手下に若い男を襲わせて下着を奪うことで、先輩も下着を奪われた犠牲者となる。東堂さんに借金を持ち掛けた張本人でもある。
東堂さんから春画と借金を取り立てようと鴨川沿いの料亭に現れ、春画を目茶苦茶にされた落とし前として彼を殺そうとするが、彼を庇った乙女から借金の帳消しをかけた偽電気ブランの飲み比べの勝負を申し込まれ、これを受けたが、虚しそうに飲んでいた為に乙女に敗北し、東堂さんの借金を帳消しにした。
納涼古本市では闇の売り立て会を主催し、超激辛の火鍋を参加者の収集家や東堂さんの頼みを受けた先輩に食わせて、最後まで残った者に自分のコレクションの本を差し上げるというルールを設けた。最後まで残った先輩に、乙女が幼少の頃に持っていた「ラ・タ・タ・タム」を差し出した。

樋口 清太郎
常に浴衣を着込んだ奇妙な男。かなり古いアパートで独り暮らしをしている。自らを天狗を自称し、空を飛ぶ、タバコの煙で鯉のぼりの形の煙を口から吐き出し空へ飛ばす、耳から悪趣味な金色の招き猫を出すなどのそれこそ天狗のような術を使う。
羽貫と共に酒場で乙女と出会い、彼女の心得や人柄を気に入り、夜の先斗町の渡り方を伝授するべく行動を共にしていく。その中で乙女と親しくなり、途中で出会った先輩とも交流を深めていく。
学園祭では韋駄天こたつを設け、パンツ総番長の台本作りを手伝った。
著者の作品である『四畳半神話大系』にも登場している。大学の八回生。

羽貫 涼子
樋口の友人で、他人の宴会に潜り込んでタダ酒を飲む特技を持つ大酒飲みの美女。歯科衛生士をしている。酔うと他人の顔を舐めようとする。
樋口と共に酒場で乙女と出会い、彼女の心得や人柄を気に入り、夜の先斗町の渡り方を伝授するべく行動を共にしていく。
樋口と同じく、著者の作品である『四畳半神話大系』にも登場している。

東堂さん
「東堂錦鯉センター」の経営者。
厄介事がたび重なったうえ、最愛の鯉たちを竜巻にさらわれたり、李白からの借金を抱えたことで娘とほぼ絶縁状態になり、酒場で落ち込んでいるところで「乙女」と出会う。春画と借金を取り立てようと鴨川沿いの料亭に現れた李白に殺されそうになるが、自分を庇った乙女によって救われ、自分の借金の帳消しを賭けた偽電気ブランの飲み比べの勝負で乙女が勝ったことによって、借金は帳消しとなった。納涼古本市では、古本市の神によって濡れ衣を着せられた先輩を救い、彼に李白が主催する闇の売り立て会で春本を入手するように頼んだ。
春画の蒐集を趣味としていて、かなりの助平で、「閨房調査団」という色ものに纏わる文化遺産を収集する団体に所属している。

千歳屋
京料理「千歳屋」の若旦那。
文化遺産の保護を口実に、春画の蒐集を趣味としている好事家。「閨房調査団」の一員でもあるため、東堂さんとも友人関係にある。
李白が主催する闇の売り立て会にも参加しており、春本を求めて超激辛の火鍋を食べるが、辛さに耐えきれずに気絶してしまう。

古本市の神様
眉目秀麗な少年の姿。あらゆる本についての知識を持っていて、神をないがしろにした蒐集家の書庫から本を奪い元の売り場に還すと言われている。かわいい外見に似合わず、少々口と性格が悪い。
納涼古本市に乙女を探しに来た先輩にソフトクリームをぶつけた挙げ句に、古本から値札を奪った罪を擦り付けた。

学園祭事務局長
本名不明。男にしておくにはもったいないほどの美貌の持ち主で、多く女子大生からのバレンタインチョコを貰っているほどモテており、趣味はバンドや落語や女装など多岐に渡る。女装については、学園祭で多くの男たちを不毛な恋路に引きずり込むほど悪名高い。東堂さんと同様に「閨房調査団(青年部)」に所属している為、東堂さんとは顔見知り。
彼が局長を務めている「学園祭事務局」という組織は、元々「図書館警察」という未回収の本を学生達から取り立てる組織だったが、現在は秘密諜報機関としての機能を備えており、学生達のあらゆる情報を集めながら学生達を監視・管理する組織となっている。学園祭では警察のような役割を担ってる。学園祭で起こる様々なトラブルへの対応に忙しいが、本人は実の所引っ掻き回すほうが好きらしい。「先輩」の数少ない友人の1人で、彼が「乙女」への秘めた想いにも気づいており、ときにはからかい、ときには励ます。

パンツ総番長
本名不明。樋口の知り合い。
1年前、学園祭で出会ったある女性への一目惚れをきっかけに、願いごと(もう一度彼女に会う事)が叶うまでパンツを穿き替えないと吉田神社へと願と下半身を懸けた大学生。運命の恋を信じるほどの、筋金入りのロマンチストでもある。歴代のパンツ穿き替えない記録を塗り替え、栄誉ある「パンツ総番長」という称号を手にした。
ゲリラ演劇「偏屈王」の首謀者でもある(プリンセス・ダルマと呼ばれるヒロインが偏屈王という囚われの王を探す冒険ミュージカルだが、実在のサークルや団体,在学生等の実名や情報などを織り混ぜている為、虚実入り乱れたストーリーとなっている)。
パンツを穿き変えないためか、下半身に病気を患っている。

須田 紀子
学園祭で本物そっくりの「象の尻」を出し物にしている女子学生。
学園祭期間中に黒髪の乙女と出会う。好きなものは、小さくて丸いもの。
「象の尻」を出し物にしたのはかつてある男性に一目惚れした際彼が象の尻について話してくれたため。

Wikipediaより出典

黒髪の乙女に恋をした

主人公である「先輩」が、同じクラブの後輩に恋をします。
その後輩の名前は不明…

物語の中では「黒髪の乙女」と言われている。そう言えば、主人公の「先輩」も名前が不明。
森見登美彦さん的に、不明でないとダメなんでしょう。

「黒髪の乙女」は「先輩」の恋心に全く気が付きません。
いや、実は気が付いているのかも…

世間的に見れば、「先輩」はストーカーと言えるほど「黒髪の乙女」をマークするんです。
果たしてこの恋の行方は…

錦鯉と「偽電気ブラン」

クラブの飲み会の帰り、まだまだ飲み足りない「黒髪の乙女」は木屋町のバーに入ります。

そこで「東堂錦鯉センター」の経営者に出会う。もちろん名前は「藤堂さん」。
この藤堂さんが、黒髪の乙女に「偽電気ブラン」という酒を教えるんです。

「偽電気ブラン」とは、東京浅草の名酒「電気ブラン」の偽物。
京都の名酒「偽電気ブラン」は、イエーガーマイスターというドイツのリキュールがベースらしい。

下鴨神社の古本市

下鴨神社で古本市がある。
先輩は、古本市に黒髪の乙女が来る情報をつかみます。

ストーカーまがいの先輩は、あくまで偶然を装って遭遇する作戦です。

先輩の作戦は残念ながら失敗。

黒髪の乙女は、樋口さんに出会います。

樋口さん…どこかで聞いたような…

そう『四畳半タイムマシンブルース』に登場した樋口さんです。

秋の学園祭と冬の風邪騒動

下鴨神社の古本市は夏のイベントです。
そして秋のイベントは学園祭。

冬のイベント…風邪騒動でした。(イベントじゃないか)

いろいろなイベントで、先輩は偶然を装って黒髪の乙女に接近します。
この一方的な恋は上手くいくんでしょうか?

結果は『夜は短し歩けよ乙女』を読んで確かめてください。

『夜は短し歩けよ乙女』のまとめ

今夜は『夜は短し歩けよ乙女』の読書感想文を書きました。

「先輩」のストーカー行為が実を結ぶのか…とても気になる。
飲んだくれの後輩「黒髪の乙女」と上手くいくのか。

読書感想文の内容は…

  • 黒髪の乙女

  • 偽電気ブラン

  • 下鴨神社の古本市に行く

  • 学園祭と風邪騒動

樋口さんが登場したときはビックリ。そして「偽電気ブラン」もしかり。
森見登美彦さんの小説は、物語に関連性があるんですね。

これからの森見ワールドに期待大!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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