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№118【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『テンキはいつも荒れ模様』

社会人2年目のとき、気がついたのはこんなこと。
「ずーっと仕事仕事なんて最悪!」
10年後にいたくない職場を手放した。するとすぐに自分好みのスポーツに巡り合い、プライベートタイムが一気に充実した。それは世界大会やオリンピックの種目で、すべての結果を独り占めできる個人競技、運よく習える場所があると三拍子揃った、洋弓。
初めての練習でワタクシ初めて、洋弓には3種類あると知った。
「社会人の女性は、これがオススメ」
うそーん。
「それよりこっちの方がカッコいい!」
別の弓を手に取ると、練習場の人にキッパリとこう言われた。
「そっちはムリ。社会人は練習時間が短いから上手くならずにすぐ辞めちゃうんだよね」
ムリって決めつけられたことに内心ムッとした。
試してもいないのに? 他の人は知らんけど、ワタクシはやる。
実際にやってみると、ワタクシの性にとっても合っていたらしく、周りの予想を裏切って3年続いた。
 
ある時、ようやく地方の試合に出られるようになった。マイナーなスポーツなので少人数なのはよくあること。それでも全国大会の常連や優勝経験もあるような実力派がチラホラ。
ワタクシ、試合前にドキドキしていたら、10年以上やっているという男性の先輩にこう声をかけられた。
「女子の参加者が3人しかいないの? よかったね、まいまいちゃん。どんなに大差をつけられて負けても3位は確実だね」
きっと励ますつもりで言ってくれたに違いない。けれど、ワタクシその言葉にモヤッとした。
「今は3位でも仕方ないけれど、なるべく早く上手くなる。絶対に」
その2年後、ワタクシ全国大会に参加できることになったので先輩に挨拶した。
「先輩は今回も留守番なの? ワタクシ全国大会に行ってきま~す!」

次の転機は、全国大会でようやくベスト4入りしたとき。
何度も何度もベスト4入りを逃したので、決まったときは感無量で涙ぐんでいた。すると全国大会の常連さんにこう言われた。
「これで私、女子の万年4位って言われなくて済む~」
ワタクシその言葉にカチンときた。
「ワタクシ、万年4位になるつもりもないですけど?」
1年後、全国大会の表彰式でワタクシ誰よりも高いところに立った。

振り返ってみるとワタクシの「テンキはいつも荒れ模様」。
最悪!、ムッと、モヤッと、カチンと怒ってる。
でも怒りは負けず嫌いに火をつけ、見返してやるの最高の原動力。
ワタクシの転機を振り返ってみると「怒った」後にはいつも良いことが「おこって」いる。
今は? 人生の転機とは思えない穏やかなとき、no転機。
「いいね、悩みがなさそうで」とよく言われるワタクシ、脳天気。



※※※
これはワタクシの先輩noterで元編集者のへんいちさんが主宰されているエッセイ講座の参加作品です。今回のテーマは「転機」。ワタクシこのテンキを「転機」と「心の天気」さらに「能天気」とかけてみました。

・・・ダジャレ? (^^ゞ


ちょうどこれから次の初中級Ⅵが始まるタイミング。
よかったら、一緒にワイワイと参加してみませんか? 
ちょっと気になる他の方の添削前の原稿もそーっと覗いてみませんか?
きっと思わぬ気付きがたーくさんみつかりますよ~(^▽^)/

※※※


ふだん毎日投稿させて頂いているこの場所で、コンテストに応募できて講座も受けられるという気軽さ。
noteってステキな場所ですね ^^) _旦~~

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