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敵より味方を作ろう

40年近くサラリーウーマンやってきて思うことは、やっぱり会社でうまく立ち回るには敵よりも味方を多く作った方が良いということ。私はどちらかと言うと尖った性格で若い頃はいろんな人とぶつかったこともありましたが、アメリカに引っ越してきて日本人は1人だけの職場で20年以上働いてきたりして思うことは自分を支えてくれる人、背中を押してくれる人、そして引っ張ってくれる人のありがたさです。
 
アメリカの職場環境だと人事部が親切に「この人は来年はこの部署に配属してあげよう」なんて異動先を考えてくれることは一切なく、今の仕事に飽きたり嫌になったりしたら自分で次の異動先なり転職先なりを決めなきゃいけないのです。次に働きたいポジションなり会社なりを見つけたら、ぶっちゃけ役に立つのはコネです。It’s not what you know, it’s who you know. って言うくらい、何を知ってるかよりも誰を知っているかが仕事を見つける時にも異動や転職をする時にも役に立ちます。
 
私は社内異動を数回しましたが、いづれも私を推してくれた人、要するに味方になってくれた人が後押ししてくれたり、話を繋いでくれたりした結果でした。そのお陰でグローバルのポジションに就くことができ(狙ったわけではなく、たまたまだったけど)年収も以前と比べ物にならないくらい上がりました。アメリカだと採用の面接をするのは直属の上司になる人である場合が多いのですが、私の味方となってくれる人が将来の上司に対して「彼女を絶対に雇った方が良いよ」って感じで言ってくれると採用される確率もグッと高くなるんですよ。逆に言うと評判が悪い人はやはり採用マネージャーにあまりよろしくないパフォーマンスの話が耳に入ったりするので、せっかくのチャンスがふいになることもあるのです。ある時他部署に異動していった元上司から連絡があり、私が以前一緒に働いていた人が元上司の部署のポジションに応募してきたからどんな人が教えて欲しいと言われたことがありました。残念ながら私の元同僚はあまりパフォーマンスがパッとしない人で私への態度も非常に横柄だったお勧めできない人材。「すみません、ノーコメントで良いですか?」って言うと全てを察してくれてそれ以上質問されませんでしたが、当然元同僚は採用されませんでした。その時に好かれなくても良いけど、嫌われないようにするって大切だなってしみじみ思いました。
 
プロジェクトを進める上でも味方を作ることは大切です。私はプロジェクト的な仕事を任されることが多いのですが、私がまずすることはプロジェクトに関して誰が味方になってくれるかを見極めることです。そして周りを味方で固めて同盟を作りプロジェクトを前に進めていきます。プロジェクトはチームで進めるものなので、プロジェクトマネージャー1人だけだと何もできないんですよ。プロジェクトに批判的な人や無関心な人は必ずいるので、そういう人達をも巻き込んでいくにはいかに味方を多く作っていくかがプロジェクトを成功させるカギになってくると思います。
 
多様性を進めていくためにも味方を増やしていくことは欠かせないですね。女性で初めてプロのアメフトチームの監督になった方が「外側にドアノブが付いていないドアがある部屋に入るためには、中からドアを開けてもらうしかない」っておっしゃっていたことを良く覚えています。女性の社会進出は女性の問題だからと女性だけが集まることが多いと思いますが、男性にもある程度参加してもらって味方になってもらうことで女性の社会進出がより進めやすくなると思いますし、男性の意見を取り入れることで男性にとっても住みやすい社会になると思います。同じことがLGBTQや外国人の受け入れに対しても言えると思います。
 
情けは人のためならずって言うし人間関係を良好に保って味方を作っておくと結局は自分にとってプラスになって戻ってくることが多いと思います。会社にしろ私生活にしろ、敵よりも味方を作ることを意識した方が生きやすくなるかもしれません。少なくとも私は私の味方をしてくれる人達のお陰でいろいろと助けてもらうことが多かったです。本当にありがたかったしその人達と出会うことで今の私があるのは確かです。この記事を書いて改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 
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