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OKR設定を通じた 部署課題を解決する取り組み

こんにちは!プロダクトデザイナーの井上(@_CHIESAN)です。
期末の慌ただしさが過ぎ去り、新しい期初がスタートしましたね。マイベストのデザイン部にも新卒メンバーが1名加わり、既存のメンバーも新しいスタートを切った気持ちです。

期末といえば、「来期の目標はどうしよう?」を考える時期。
マイベストでは、目標管理にOKR(Objective & Key Results:目標と主要な成果)を採用しています。部署またはチーム、個人ごとのOKRを設定し、それぞれが高い目標に挑戦しています。

新しい期初を迎えた今、みなさんはどんな目標を立てましたか?他の会社の皆さんがどのように目標を設定しているのかも聞いてみたいです。

この機会に、私たちマイベストのデザイン部で今期のOKRを設定するまでの過程を少しシェアしたいと思います。チームとしてどのような話し合いを重ね、どんなアイデアが出たのか、エピソードをお話します。


マイベストデザイン部のミッション

マイベストのデザイン部は1年前に発足したばかりの若い部署です。発足時からプロダクトデザイナーとコミュニケーションデザイナーが在籍しており、共同で策定したミッションです。

部の発足から約1年。ミッションが形骸化していた

前回のワークショップの続きで、コミュニケーションデザイナーの上田さんが、メンバー全員に個別ヒアリングを行いました。
元々はOKRを決めるためにヒアリングをしたのではなく、デザイン組織がさらに大きな価値を生み出すための取組の一環でした。

ヒアリングの結果、認識している課題やミッションに対する課題感には共通するものがありました。日々の業務は進められているものの、部のミッションは形骸化している状況でした。

課題と理想を言語化するワークショップを実施

課題感が確認できたところで、ミッションを実現するためには、デザイナーとして社内でどう振る舞っていくのかの指針・共通言語をつくる必要があると考えました。メンバーから出た意見から指針をつくりあげていく想定で、第2回目のワークショップ実施を企画が立ち上がりました。
フリーランスのデザイナー・ファシリテーターのちょねださん (@tyoneda)、マネージャーのなおぱーさん(@naopr)にもアドバイスいただきながら、設計をブラッシュアップさせていきました。

ワークショップでは、下記2点の設問を扱いました。

デザイン部の現状に関する設問
「デザイン部がユーザーに提供している価値や影響について、自信を持っている点は何ですか?また自信がない点は何ですか?」

理想のデザイン部に関する設問
「マイベストをユーザーにとって当たり前の存在にするために、デザイン部として、どんなクリエイティブな挑戦をしたいですか?」

ワークショップの様子

メンバー全員でブレストし、コミュニケーションとプロダクトを横断して課題をグルーピングすると、「プロダクト」「ブランディング」「社内での動き・立ちふるまい」の3つに分類できました。

デザイン部が抱えていた課題

今やるべきは、理想の模索でなく課題に対するアクション

ワークショップで複数の課題のつながりが明らかになったため、「行動指針」の設定について改めて考えました。
スタート時は、ミッションを実現するために、デザイナーとして社内でどう振る舞っていくのかの指針・共通言語をつくる必要性があると仮定し、その結果「デザイン部の行動指針」を最終成果物として設定し、それに向けて取り組んでいました。
しかし話し合いを重ねていくうちに、今やるべきことは理想を模索し指標をつくることではなく、今でている課題を解決するためのアクションをとることではないか?という気づきを得ました。
アクションを完全に遂行するためには、目標を設ける必要があります。「解決すべき優先度の高い課題」を明らかにし、来期の目標を定めることをネクストアクションとしました。

課題から設定するOKR

メンバー全員との時間を設け、プロダクト・コミュニケーションそれぞれについて、解決優先度の高い課題に投票していきました。すると、それぞれのパートでより重要な課題が浮かび上がってきました。

プロダクトの課題

プロダクトでは、「体験」に関する課題が浮き彫りになりました。マイベストはSEO観点では強いサービスではありますが、ユーザーのロイヤルティが低い点で、強い課題感があります。ここから、今期のプロダクトデザイナーのObjectiveは下記に設定しました。

Objective: デザインの力で体験を改善し続ける

ブランディングの課題

ブランディングでは、出た課題に対してまんべんなく票があつまりましたが、「認知」や「マイベストらしさ」というキーワードに課題が抽象化されました。ここから、今期のコミュニケーションデザイナーのObjectiveは下記になりました。

Objective:
サービスの認知率を倍増させる
"マイベストらしさ"を解明して目に見える形で表現する

社内での動き・立ちふるまいに関する課題

デザイン部全体の課題としては「主体性」に焦点が当たりました。
これまで、私たちは主に依頼された業務に応えることが中心で、デザイナー起点で提案を行う機会は少なかったと認識しています。同時に、部外からデザイナーへの期待が低くなっているのではないか、とも感じていました。この問題に対処するために、以下のKRを設定しました。

・コミュニケーションデザイナー:実行された施策数
・プロダクトデザイナー:提案数 + リリース数

まず、提案型で業務を進めることを最優先事項とし、質より量を重視するアプローチを取り入れました。単なる提案に留まらないよう、提案が実現することもKRに含めました。

以上が、OKR設定を通じて、部署の課題解決に明確なアクションを定めた過程です。

今回のプロセスについてかんがえたこと

ワークショップについて

企画自体が初めてで、時間配分や意見の発散・集約の方法に戸惑いもありましたが、再現性について少し自信をもてるようになりました。(井上はワークショップの進行や設計にすこし苦手意識がありました😂)

ワークショップ当日の各セッションでは、議論が白熱したり作業に時間がかかったりと、想定どおりにはいかないもので、バッファを含めた時間配分を超えてしまっていました。起こり得ることに対し、どこで切り上げるのかを明確にきめていなかったことが要因のひとつだと思っています。
また、今回は物理的に付箋とホワイトボードを使ってブレストを行い、ワークショップの最終成果物はFigjamでまとめていました。
運用・管理しやすい点でいえば、FigjamやMiroなどのコラボレーションツールが優れているのですが、ブレストに集中するため、あえて業務連絡を遮断した環境で、ワークショップを実施しました。主催者側の準備の手間は増えますが、画面を見つめず、メンバー同士のコミュニケーションに集中することで、議論が捗ったのではないかと思います。(先述のとおり、各セッションは時間をオーバーしてしまいましたが…! )

課題解決のプロセスについて

今回のOK設定を通じた課題解決の取り組みは、メンバー全員が当事者意識を強くもち、課題に対処していく姿勢とアクションを後押しするものになったとおもいます。課題設定そのものに対する考え方もブラッシュアップされました。

この一連の過程を通じて、単に目標を設定する以上の価値を見出せたと思います。それは、チーム全体で課題を深掘りし、互いの理解を深め、共有のビジョンを築くことです。今期のOKR設定作業は、単なる業務のルーチンを超え、マイベストデザイン部としてのアイデンティティを再確認し、さらなる成長へのきっかけとなりました。今回設定した目標は、ミッションの達成に向けた前進の一環です。引き続きご注目ください!



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