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#08. 世界一の侍たち


「憧れるのをやめましょう。
ファーストにゴールドシュミットがいたり、
センター見たらマイクトラウトがいるし、
外野にムーキーベッツがいたりとか…。

野球をやってれば
誰もが聞いたことのある選手たちがいると思うんですけど、

今日1日だけは、

憧れてしまったら越えられないので。

僕らは今日超えるために、
トップになるために来たので、

今日1日だけは、彼らへの憧れを捨てて、

勝つことだけを考えていきましょう。

さぁ行こう!!!」


大谷翔平の言葉で迎えた
14年ぶりの世界一をかけたWBCの決勝戦

対する相手は
メンバー全員メジャーリーガーのアメリカ
マイク・トラウト(エンゼルス)がキャプテンをはじめ
各チームのスター選手が集まったチーム

そして
日本は東京プールから負けなしですが、
ここに来るまでにも
いろんなドラマがありました。


準決勝のメキシコ戦
先に3点を取られ、
打線もなかなか繋がらず、
こんなにも1点が遠いのかと
何度も思いました。


でも、
このままでやられなかった侍ジャパン

今シーズンから
ボストンレッドソックスに移籍する
吉田正尚の逆転同点ホームランで同点。

しかし、すぐにまた点を入れられてしまう。

9回1点差のまま迎えた最終回
大谷翔平の初球から打ち返すヒットで出塁

吉田正尚のフォアボールでランナーが2人塁上に

そしてバッターボックスには
不調続きの村上宗隆


すべては彼にかかっている....


そんな時に振り抜いた打球は
センターオーバーの大きな当たり

サヨナラ逆転勝利で
日本は厳しくて長い試合を戦い抜き
決勝へと駒を進めました。








そして、決勝戦

アメリカのマイアミローンデポパークで

先発の
今永が投げる

昨日のサヨナラで再び生き返った
村上が本塁打

戸郷が投げる

今大会2本目
岡本が本塁打

20歳の
高橋宏人が投げる

伊藤大海が投げる

大勢が投げる

ダルビッシュが投げ

そして大谷翔平が投げて

日本はアメリカに3対2で勝利し

念願の世界一になりました。

もう、何からお話ししましょうか。

まだ信じられません。

世界一になったんですよね?


ずっと夢の中にいるみたいに、
こんなにも幸せな気持ち
今までにあったのかな

何かの物語を見ているかのように

9回表のマウンドに上がった大谷翔平

泥まみれのJAPANユニフォームで
マウンドに上がったピッチャーは
彼が初めてではないでしょうか?

泥だらけの侍が
最後に対戦する相手は
チームメイトのマイク・トラウト

決勝前セレモニー、
トラウトと大谷が旗持ちながらの入場から始まって
最後をトラウト対大谷で締めくる

詳しくないとこれがどういうことか
あまりわからないかもしれませんが、

メジャー最高の投手と打者が、
同じチームだから普段対戦しないのですが、
初めて対戦するのがWBC
しかもWBC決勝の9回のツーアウト

漫画「メジャー」のワンシーンにもある
茂野吾郎とギブソンJr.のような
三振で勝ち取ったかのように

野球ファンなら失神してしまうかのような状況で
ラストを迎えたわけです。

大谷翔平vsマイクトラウト
球史に残る名勝負

141 スライダー
160 ストレート
160 ストレート
160 ストレート
164 ストレート 
140 スライダー

大谷選手の最後の球種は
得意の横に曲がるスライダー

時空が歪んだかのように見える
高速スライダー

2009年の優勝の時と同じ球種で
また優勝を掴みました。

神様が操作してる?
そう思ってしまうほど、
素晴らしい物語が今日またひとつ生まれました。

筋書きがない物語

本当の映画の
クライマックスシーンを
見てるようで震えが止まらなかった

団体戦でありながら、
1対1の個人戦的な要素もあるのが
やっぱり野球ならではの魅力

「あぁ、勝ったのか」
「あぁ、世界一になったのか」

何度も何度も確認しないと、
信じられなくて

時間が経っても涙が溢れました。

互いの国の誇りをかけた闘い

この試合を一生忘れることがないだろうし

人生で10年以上観てきた試合でも1番でした。

これを観られて光栄です。
私たちも一緒に戦った気持ちになる
そんな約1ヶ月間でした。

栗山英樹監督
侍JAPANの選手の皆さん

感動をありがとう

そして、
今大会に出場した
すべての国の代表チーム
選手の皆さん
ファンの皆さん
World Baseball Classic2023
を魅せてくれてありがとう


しばらく余韻に浸ります

読んでいただきありがとうございました。

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