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感想 プレゼントでできている 矢部 太郎プレゼントとして貰ったモノは、たしかに捨てられない。その人の気持ちを捨てるみたいだから・・・。

お笑い芸人である役者の矢部さんのコミックエッセイです。
漫画です。
一時間で読めます。

それにしては内容が濃くて、読後感は良い。
ただし絵はあまり上手くない。
独特の優しいタッチです。

プレゼントとして貰ったモノは、たしかに捨てられない。その人の気持ちを捨てるみたいだから・・・

って感覚は共感できます。

もらったものは・・・
捨てづらい
貰った瞬間、もらったものは
ものじゃなくなったようなきがします



矢部さんの家にある絨毯の話しから、それをプレゼントしてくれた仕事で世話になったモンゴル人の家族の話しになるのですが、そのエピソードが楽しい。

そこには矢部さんの視線の優しさが満ち溢れていました。
異文化を笑いと優しさで表現するというのが好みです。

モンゴル語でトイレに行くというのは、馬を見に行くというのだそうだ。

大は、熊を殺しに行くというのだそうです。

センスがいいと思う。

母のプレゼントの話しもウルッとくる。
矢部さんの母は機織りが趣味で自作の布を大量に送ってくる。
それに矢部さんは困り果て、ついにやらないと拒絶する。
時がたち、その布を懐かしく感じた。
しかし、もう母は体調の問題もあり、布を作ることは無理になった。
その時、矢部さんは後悔します。

人の気づきというのは、たいていはそういうもので、後悔の連続なのかなと思う。
色んなことを考えさせられる本でした。





2024 5 1




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