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はじまりはここから 

『あいうえおうさま
あさのあいさつ
あくびを
あんぐり
ああおはよう』

大好きだった、寺村輝夫の絵本『あいうえおうさま』

全部覚えているわけではないけれど、『なまけるおうさま』とか『わるいおうさま』というくだりや、家来と喧嘩したり、箒で星をとろうとする奇妙で可愛い絵をぼんやり覚えている

王様なのに、家来とガチ喧嘩
ゲームに負けてケチつけ喧嘩してケガ

家事をする母のあとをついて回り、『“あ”からはじまる言葉や文』を思いついては、あれは?これは?と本からどんどん派生して喋り続けていた

とまらないおしゃべり妖怪はこうしてつくられた


カレーにスパゲティに、他にもご馳走が!

同じく寺村輝夫の『こまったさん』シリーズ

特にこの、フランスパン(バゲット)に切り込みを入れた美味しそうなサンドイッチの絵がお気に入りで、何度も何度も読み返したり絵を眺めては、食べにくいのに作って欲しいとせがんでいた

シュークリームやアイスクリームなどお菓子作り

お料理をする『こまったさん』シリーズに続き、お菓子作りをする『わかったさん』シリーズ

こちらもレシピほどではないけれど、お菓子作りが大好きだった頃、大事なポイントなんかも物語に出て来るので、シュークリームのシュー生地を焼く時、木べらから三角形に垂れ下がる生地の具合は『わかったさん』の絵が思い浮かんだ

どうしようもない食いしん坊はこうしてつくられた

具体的に作って食べる場面やメニューが詳しく描写されている本や漫画が特別スキなのも、ずっと変わらない

事細かに例えや比喩を散りばめた感情の移り変わりが書かれていたり、下らないように見えて知識に溢れていたり、知らなければ面白がれないような言葉遊びにあふれる本や人物

村上春樹や江國香織の作品は、若い時にずいぶんハマって読んでいたのも、それらが楽しめる要素に溢れていたからだったように思う

おそらく、繊細さや洗練された雰囲気を好む『文学的』な思考やなんかで愛読されている方からしたら低俗な楽しみ方かもしれない

(こういう表現こそ相応しいものではないかもしれません、ごめんなさい。個人的に高校生の時に『ノルウェイの森』読んでみたら?と貸してくれた男の子がクールで知的で洗練された雰囲気のメガネ男子だったので、村上春樹の印象までそちらに偏ってしまっているのです)

銀座『ウエスト』のドライケーキは江國香織の「ながしの下の骨」という小説で耳馴染みがあり恋焦がれていたので、初めて頂戴した際には感動した

私を創り上げる沢山の要素が、ここらへんにあるように思う

ヒゲはやし
ひょうきん
ひょうひょう
ひまわりみたいに
光るおうさま

↑ 本当の『ひ』はこんなんではないと思う

この落書きは、なかなか上手くかけた!








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