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新・オーディオ入門172 測定器編 電源関連計測器

『オーディオはよくわからないけど良い音で音楽を聴きたい』、『オーディオ歴は長いけどこれは知らなかった!』というお話を聴くことがあります。 新オーディオ入門はオーディオの基礎についてエンジニアの視点から初心者の方にも判りやすく解説していくものです。 タイトルは私が10代の時に愛読した『オーディオ入門』から拝借しました。 私がオーディオに携わることになったきっかけの本です。 とても判りやすく説明されていて、手元に置いて辞書のように使っていました。 『新・オーディオ入門』はその現代版となれるよう書き進めたいと思います。

電源関連の測定機の中でオーディオ機器の製作や使いこなしに関して使用されるものをピックアップしました。

● クランプ計
交流電源で動作する機器の電源の電流値を測定する計測器です。使用方法は簡単で2本ある電源線の内、クランプ計1本を挟み込みます。 この挟み込むという様からクランプ計と言われています。 測定するオーディオコンポーネントを通常の使用状態で(音楽を再生していてもOK)計測することが可能です。 測定される側のオーディオコンポーネントには何の影響もありません。

● 電力計
電源回路において消費している電力を計測する測定器です。 電力=電圧×電流ですので、電圧を電流を別々に計測し掛け算をするば導き出せると思われるかもしれませんが、それは直流電源の場合です。 交流電源では位相の問題があり、電力=電圧×電流とはなりえません。しかし、電力計を使用すれば正確に電力を測定することができます。

● ネオン検電器
商用電源のように2つの電極の内片側がアースがされている電源には、接地極(N)と非接地極(L)が存在します。 接地極は電柱のアース線で大地に接続されているため、「アース極」などと呼ばれることもあります。 これは正式な用語ではありません。しかし、電極を判りやすく表現する用語としてオーディオファンの間では定着しています。 ネオン検電器は検電ドライバーと言われる非接地極を確認するツールです。 使用方法は簡単で、検出部を壁のコンセントの電極に挿し、指定された場所に手で触れると、 差し込んだ電極が非接地極であればネオン管が点灯し、接地極であれば消灯します。 簡単な仕組みのものですが極めて正確にチェックすることができます。電池も必要ありません。 千円以下のものもあり、安価ですので1本は持っておきたいツールです。

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