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【4/8広島戦◯】てっぱちの視線の先にあるものは

てっぱちやぐっちが凡退する時、いつも悔しそうな表情で、空を見上げているなあと思っていた。なにを思い、そこになにを見ているのだろう、と。

けど違った。今日、てっぱちを見ていて気づいた。視線の先にあったのは、空ではなく、バックスクリーンだ。

そこに映し出される、凡退した自分の打席でのフォームを、打ち方を、確認していたのか、と気づく。そりゃそうだ、打たなかったからと言って感傷に浸って空を見上げている場合ではない。もっと具体的にやることはあるのだ。

てっぱちは腰に手を当て、それを見届ける。お客さんの視線はもう次の打席の村上くんに移る中、てっぱちはそこに立ち尽くして、じっと画面に映し出される自分のフォームを眺めていた。

一塁内野席からはいつも、打てなかった誰かの表情が、よく見える。

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